2 概要

使用を始める際に役立つように、GoldenGate Studioの概念について説明します。

GoldenGate Studioについて

GoldenGate Studioでは、自動的に表および列のマッピングを処理し、レシピからベスト・プラクティス構成を生成することで、大量かつリアルタイムのレプリケーションを設計してデプロイできます。GoldenGate Studioを使用すると、簡単なインタフェースを使用してデータのレプリケートを開始できます。GoldenGate Studioは、複数のデプロイメント管理、Oracle Autonomous Databasesのセキュアな資格証明管理のためのOracleウォレットを使用した認証、および信頼性の高い環境設定のためのテスト接続などの検証ユーティリティなどの機能をサポートしています。

GoldenGate Studioは、コミュニティベースのサポートを備えた無料バージョン、および商用バージョンの2つのエディションで使用できます。商用バージョンは、定期的なアップグレードおよびパッチへのアクセスなど、包括的なOracleサポートを必要とする組織にとって理想的であり、本番環境用に安定した保守可能な環境を確保します。このエディションは、複雑な環境をセキュアかつ最新の状態に保つために必要な継続的なサポートと定期的な更新を提供するため、ミッションクリティカルなワークロードを実行している組織にとって特に有益です。包括的なOracleサポートを提供することにより、商用バージョンは、スムーズな運用を保証し、エンタープライズ・データ統合のイニシアチブに対するリスクを最小限に抑えます。

GoldenGate Studioは、高度な機能、幅広い互換性、スケーラブルなデプロイメント・オプションおよびOracleサポートへのアクセスを備えた、エンタープライズ対応のプラットフォームを提供します。GoldenGate Studioでは、次の機能が提供されます:

  • Oracle GoldenGateのベスト・プラクティス設計を迅速に作成、変更、検証、デプロイおよび再利用できます。
  • 一度データ・フローを定義することで多数の場所にデプロイできます。
  • データをグラフィカルにフィルタ、マップおよび変換できます。
  • グローバル・ルールおよび例外を適用できます。

GoldenGate Studioの対象者

GoldenGate Studioは、データ統合およびレプリケーション・ソリューションの設定および保守を担当するデータベース管理者、アーキテクトおよびITプロフェッショナルに最適です。

GoldenGate Studioは、データ統合およびレプリケーション・プロジェクトに関与する幅広いユーザーに適しており、特に複数のOracleデータベースおよびロケーションでレプリケーションを実行するデータベース管理者、データ・アーキテクトおよびITチームにとって理想的です。GoldenGateをすでに使用しているユーザーに対しては、GoldenGate Studioは非常に直感的なビジュアル・インタフェースを提供することで、レプリケーション環境の設計、デプロイおよび管理プロセスを大幅に簡素化し、エクスペリエンスを強化します。ガイド付きワークフローにより、複雑なデータ統合設定でも簡単に構成およびモニターできるため、手作業を削減し、GoldenGateプロジェクトのライフサイクル全体を合理化できます。

GoldenGate Studioを使用すると、GoldenGateの新規ユーザーおよび経験豊富なユーザーの両方が、単純なデータ統合からエンタープライズ全体の複雑なデプロイメントまで、すべてを簡単に処理できます。

GoldenGate Studioの用途

GoldenGate Studioでは、GoldenGateを使用して、エンドツーエンドのデータ・レプリケーションおよび統合環境を視覚的に設計、デプロイおよびモニターできます。

GoldenGate Studioを使用すると、Oracleデータベース全体でリアルタイムのデータ・レプリケーション・ソリューションを簡単かつ効率的に設定、デプロイおよび管理できます。ベスト・プラクティスに基づいてGoldenGate構成を生成および検証できるので、手動スクリプトを記述せずにレプリケーション・プロジェクトを迅速に構築、変更および再利用できます。GoldenGate Studioを使用すると、強力なデータ・フロー設計を定義し、それらを複数の場所に同時にデプロイできるため、重要なすべてのシステム間でデータが同期されたままになります。

データのフィルタリング、マッピングおよび変換などの機能は、GoldenGate Studioで簡単に構成できます。これにより、レプリケーションを特定のビジネス・ロジックと一致させることができます。組織は、業務上および分析上のニーズを満たすために、適切なデータのみが適切な形式でレプリケートされるようにできます。つまり、データ・レプリケーションは単なるコピーペースト・アクティビティではなく、特定のユースケース、コンプライアンス・ニーズまたはレポート標準をサポートするように調整されます。

GoldenGate Studioバージョンの比較

以前にリリースされたGoldenGate Studio Free 23.7および現在のGoldenGate Studio 23.9オファリングの違いを確認します。GoldenGate Studio 23.9は、CommercialおよびFreeバージョンが提供されています。

機能 GoldenGate Studio Free 23.7 GoldenGate Studio 23.9 CommercialおよびFree
概要 GoldenGate Studio Free 23.7は、データ・レプリケーションについて調査をしたり、非本番および小規模のOracleデータベースを操作したりする個人またはチーム向けのエントリ・レベルの使いやすいバージョンとして設計されています。 GoldenGate Studio 23.9 CommercialおよびFreeは、堅牢で大規模かつミッションクリティカルな実装のためのエンタープライズ・レプリケーション機能一式を提供します。
サポートされる環境 開発、テスト、トレーニングまたは小規模な本番ワークロード(最大20 GBのデータベース)を対象としています 本番環境および非本番環境の両方をサポートし、大規模なエンタープライズ規模のワークロードを処理します。
サポートされるデータベース Oracleデータベースのみ(19c、21c、23ai)。 Oracleデータベース(19c、21c、23ai)、Oracle ExadataおよびOracle Autonomousデータベースをサポートします。
デプロイメント 手動デプロイメントの作成はサポートされていません。アプリケーションの初回起動時にシステムによって単一のデプロイメントが自動的に作成され、管理されます。 少なくとも1つのデプロイメントを登録する必要があります。
複数のデプロイメント

GoldenGate Studio Free 23.7にパッケージ化された単一のデプロイメントのみサポートされます。

複数のデプロイメントがサポートされます。ソース・データベースおよびターゲット・データベースの両方に単一のデプロイメントを使用できます。
検証および実行分析ツール 接続の作成時に検証および実行分析ツールを使用します。 検証および実行分析は、パイプラインの作成中に実行されます。
レシピ 一方向レシピおよびアクティブ-アクティブ・レシピの2つのレシピが含まれます。 一方向、アクティブ-アクティブおよびZeroETLレシピの3つのレシピが含まれます。
Oracleウォレット この機能はサポートされていません。 データベース資格証明のセキュアな保管および管理のためにOracleウォレットがサポートされ、セキュリティとコンプライアンスが強化されます。

Autonomous Database (ADB)接続の作成時にOracleウォレットをアップロードできます。

接続テスト この機能はサポートされていません。

「接続テスト」を使用して、GoldenGate Studioおよびデータベース・エンドポイント間の接続を確認します。接続チェックにより、早期に特定できた可能性のある問題を診断するのにかかる時間を節約できます。これにより、ランタイム・エラーまたは失敗の可能性が軽減されます。

ユーザー別名 この機能はサポートされていません。 ユーザー資格証明の別名付けを容易にし、より柔軟でセキュアな認証シナリオを可能にするために、ユーザー別名をサポートします。
初期ロードの拡張オプション 限定された機能セット、簡易UI、一部の拡張オプションは使用不可または制限されています。 ユーザー別名を追加し、ソース・ウォレットURIを指定し、データベース・リンク、オブジェクト・ストレージ、ファイル・ストレージなどの初期ロードの転送メディアを選択する必要があります。
サポート コミュニティ・サポートのみ(Oracleサポートなし)。GoldenGate Studio Freeに関する質問は、GoldenGate Studio Freeコミュニティ・フォーラムで投稿できます。 CommercialバージョンはOracleサポートの対象であり、Freeバージョンはコミュニティ・サポートのみ対象です。

GoldenGate Studioの概念

GoldenGate Studioの使用を開始する前に、次の概念と、一般的に使用されるその他の用語を理解しておいてください。

概念 定義
デプロイメント

実際の環境で実行できるようにデータ・レプリケーション設計を設定およびアクティブ化するプロセス。GoldenGate Studioデプロイメントは、パイプラインを実行するように構成されたGoldenGateのインスタンスです。

「デプロイメントの登録」方法を参照してください。
接続 パイプラインで使用されるソース・データベースおよびターゲット・データベースの接続情報が含まれます。次を行う方法を参照してください:
レシピ データ統合ソリューションの設計および作成を自動化し、ソース・システムとターゲット・システムがやり取りする方法を指定する、GoldenGate Studioの事前定義済テンプレート。「レシピ」を参照してください。
パイプライン パイプラインを使用すると、様々なデータベース環境でレプリケーションを実行できます。「パイプラインの作成」の方法を参照してください。
マッピング・ルール データ・レプリケーションにスキーマおよび表を含めるか除外するルール。
拡張オプション Extract、Replicatおよびデータ・ポンプ操作の編集可能なプロセスまたはロード・パラメータ。詳細:
Extract ソース・データベースからデータベース変更を読み取るか取得するプロセス。
Replicat 取得した変更をターゲット・データベースに適用するプロセス。

GoldenGate Studioの制限事項

GoldenGate Studioを使用する場合の制限事項を説明します。

GoldenGate Studioの使用時に注意する必要がある特定の制限事項および考慮事項があります。

  • GoldenGate Studioは現在、Oracle Cloud Infrastructure GoldenGateデプロイメントをサポートしていません。
  • GoldenGate Studioは、トップダウン・アプローチで動作します。GoldenGate Studioで作成された接続およびパイプラインに基づいて、GoldenGate接続、Extract、Replicatおよび証跡ファイルを生成します。
  • Oracle GoldenGateの既存の接続、Extract、Replicat、証跡ファイルは、GoldenGate Studioパイプラインでは使用できません。
  • Oracle GoldenGateGoldenGate Studioによって生成されるExtract、Replicatおよびパラメータ・ファイルは変更しないでください。これらのファイルが変更されると、GoldenGate Studioからこれらのパイプラインを編集または実行することで、不整合および失敗が発生します。