トレースのデータ・フォームの設計

トレース・データ・フォームには、サンキー・ダイアグラムを使用してトレースするディメンションの値が含まれます。トレース・データ・フォームでは、行の最初のディメンションはトレース・ダイアグラムの始点であり、後続のディメンションは追加のディメンションであり、これらを介して金額をトレースできます。ここでは、一番右のディメンションから一番左のディメンションへと金額が流れます。

トレースのデータ・フォーム

「配賦(入)」(最後のセルの列ディメンション)は、金額の移動を追跡する場所です。金額は、一番右のディメンションから一番左のディメンションへと流れます。視点ディメンションで選択を行うことによって、トレースするデータを絞り込むことができます(たとえば、上の図では、「顧客」視点ディメンションについて顧客なしが選択されています)。これにより、顧客にプッシュ・アウトされる前の金額の流れを追跡できます。

次のデータ・フォーム・デザイナでは、PCM_Allocation Inがデフォルトのメンバーです。PCM_Allocation Inは、配賦ルールによって転記された金額を追跡するPCM_Balanceディメンションのメンバーです。「配賦(入)」は、内向きの金額の流れです。ここでは、PCM_Allocation Inメンバーを追跡し、追跡するディメンションの範囲を決定できます。トレース・データ・フォームでは、それらのディメンションは行に表示されます。

配賦のトレースのデータ・フォーム・デザイナのサンプル

この例では、最初の行ディメンションについては、特定の製品B1001 (Standard Cruiser)が選択されています。これがトレース・ダイアグラムの始点となります。ベスト・プラクティスとして、生成されるトレース・ダイアグラムが巨大で複雑にならないように、最初の行ディメンションについては特定の値を選択してください。

製品に対して実行される機能(アクティビティ・ディメンション)については、ILvl0Descendants (Activity)が選択されています。それらの機能を実行するエンティティ・ディメンションの部署またはコスト・センターについては、ILvl0Descendants (Entity)が選択されています。トレースされる実際の資金については、ILvl0Descendants (NetIncome)が選択されています。

ベスト・プラクティスとして、ダイアグラム内のポイント(ノード)の数を制限するようにデータ・フォームを設計できます。これにより、簡略化されたトレース・ダイアグラムを生成できます。そのためには、狭い範囲のディメンションを選択します。たとえば、すべてのアクティビティ(データ・フォームの2番目の列に表示される行ディメンション)のレベル0子孫を選択するか、限られたメンバーを持つディメンションを選択するか、または表示されるレベル0の行の数を制限できるディメンションを選択します。これにより、データ・フォームの結果を調整でき、より現実的なビジュアライゼーションが可能になります。メンバーの選択の詳細は、メンバー・セレクタの使用を参照してください。

次のダイアグラムは、上で設計したデータ・フォームから生成されたものです:

トレース・ダイアグラムのサンプル

この例では、データ・フォームのB1001がStandard Cruiser製品であり、それがダイアグラムの始点として表示されています。ダイアグラムの各ノードに関する値は、設計したデータ・フォームの値に基づいています。データ・フォームの一番右のディメンション(実績金額)は金額の流れが始まった場所であり、一番左のディメンション(製品Standard Cruiser)は金額が終了した場所です。