カスタム計算ルールの式の構文

このトピックでは、カスタム計算ルールを作成するときに使用する構文について説明します。

構文は次のようにまとめられています。

  • 式の基本的なフォーマットは結果イコール式で、結果 := 式のように、結果と式が:=で分けられます。

  • 等式の左側が結果で、カスタムの計算結果をどこに記述するかを決定するタプルです。

    Note:

    タプルは、丸カッコの中でメンバーをカンマで区切ったリストです。

    タプルは、1つ以上のメンバーに関するMDX仕様で、2つのメンバーが同じディメンションに属することはできません。タプル式の中に記述できるのはメンバー名のみです。カスタム計算では、メンバー関数を使用できません。結果には、動的メンバーと属性メンバーは使用できません。結果には、結果ディメンションのメンバーが1つ含まれる必要があります。([STA1120],[Feb])のように、レベル0またはレベル0タプルの一部であることが必要です。結果ディメンションは、カスタム・ルール・ページの「ターゲット」タブで定義します。

    Note:

    MDXは、XML for Analysis創設メンバーの共同仕様です。使用できるMDX構文の詳細は、Oracle Essbaseテクニカル・リファレンス第7章「MDX」を参照してください。

  • 等式の右側が式で、MDXのシンプルな数値式です。これには、他のメンバー、タプルまたは定数(任意のレベル)と、実行する数式が含まれます。結果ディメンションのメンバーが1つ以上含まれ、レベル0、上位レベルまたはタプルであることが必要です。

    Note:

    等式のどちら側のメンバーも、大カッコ[ ]で囲む必要があります。

    タプルは丸カッコ( )で囲みます。

    この等式は、セミコロン;で終了する必要があります。

    式では、次のものを使用できます。

    • 定数: [STAT1120]:=1;

      Note:

      7などの数値定数を定数にすることができます。結果ディメンションの別のメンバーの値を参照する式にすることも、メンバー・タプルとして表現された値を参照することも可能です。

    • 算術演算: [STAT1114]:=([STAT1305],[Rule])*([STAT1307],[Rule]);

      Note:

      算術演算には、必ずルール・ディメンション・メンバーを含める必要があります。

  • カスタム計算ルールでは、メンバー名について次の構文フォーマットがサポートされます。

    • 修飾なし: メンバー名のみを指定します。

      例: [MemberName]

    • 完全修飾: メンバーの完全修飾名(FQN)。

      例: [Dimension].[Gen2].[Gen3].[Gen4]...[MemberName]

  • カスタム計算ルールでは、代替変数について次の構文がサポートされます:
    • 代替変数名は、式の中では大カッコ([])内に記述し、&(アンパサンド)で始まる必要があります。

      式の例: ([Rule1],[PCM_Adjustment In]) := ([PCM_Input],[PCM_Rule], [&Prior_Year]) *.10;

    • 大カッコを使用して代替変数を囲まないでください。

      正しい変数値: 2022

      間違った変数値: [2022]

Note:

カスタム計算ルールを定義する場合のパフォーマンス最適化の詳細は、空のタプルをスキップしてカスタム計算を最適化を参照してください。