共有レポートおよびオブジェクトの制限事項および動作

共有レポートおよびオブジェクトで作業する前に、制限事項および動作のリストをレビューする必要があります。

Table 8-1 共有レポートおよびオブジェクトの制限事項および動作のリスト:

共有レポートおよびオブジェクト 制限事項および動作
共有レポート
  • 共有レポートは別の共有レポートをポイントするリンク済オブジェクトを持つことができません。

  • 共有レポートを「コンテンツへのドリル」リンクに対するレポートとして選択することはできません。

  • 通常のレポートを使用して生成されるスナップショットと同じ方法で、共有レポートのスナップショット・レポートを生成できます。

  • 共有レポートが欠落している場合、または共有レポートからの共有オブジェクトが削除された場合、サブスクライブ・レポートの編集時に共有オブジェクトが欠落していることを示す検証エラーが返されます。

  • 共有レポートは、名前を変更したり、別の場所に移動することができ、サブスクライブ・レポート内の挿入済共有オブジェクトへのリンクは保持されます。

  • Narrative Reportingデプロイメントの場合、共有レポートに「ノート」を追加したり含めることができません。

  • 共有レポートを「レポート・パッケージ」「ブック」または「バースティング定義」に挿入することはできません。

  • 「リモート・ライブラリ」から共有レポートを使用して、共有オブジェクトをレポートに挿入することはできません。

オブジェクトの挿入

挿入する共有オブジェクトと同じ名前のオブジェクトがあるレポートには共有オブジェクトを挿入できません。

たとえば、レポートにGrid 1という名前の既存のグリッドがある場合、Grid 1という名前の共有グリッドは挿入できません。

グリッド
  • 共有レポート内の別のグリッドへの参照を持つ共有グリッドを挿入する場合(クロスグリッド式またはテキスト・セグメント内のテキスト関数)、その別のグリッドを同時に挿入する必要があります。別のグリッドが挿入されない場合、無効な式またはテキスト関数の参照について検証エラーを受け取る可能性があります。

    ノート: 参照されるグリッドと同じ名前の既存のグリッドがレポートにある場合、クロスグリッド式またはテキスト関数によって既存のレポート・グリッドが参照されます。

  • 挿入済共有グリッドのデータ・ソースは変更できず、グリッドをリンク解除するか、ソース共有レポートのソース・オブジェクトで変更する必要があります。

  • 「コンテンツへのドリル」リンクとともに保存された共有グリッドでは、レポートへのグリッドの挿入時にリンクが保持されます。

視点および共有選択
  • POV選択およびオプションは、サブスクライブ・レポートにグリッドがまだない場合は、サブスクライブ・レポートのグリッドに含まれます。すでにある場合は、既存のグリッドのPOV選択およびオプションが使用されます。この場合、共有グリッドのPOVディメンションは、サブスクライブ・レポートにディメンションが存在しない場合のみ使用されます。

  • 共有グリッドのPOVディメンションがPOVオプションの「グローバル・ディメンション」に設定されている場合、POVオプションの「グローバル・ディメンション」を無効にすることで、必要に応じて「ローカル」に変更できます。共有グリッドのPOVディメンションが「ローカル」に設定されている場合は変更できず、常に「ローカル」のままです。

  • 「保存済選択」が共有グリッドに存在する場合、同じ名前の「保存済選択」がサブスクライブ・レポートにまだ存在しないかぎり、それらはサブスクライブ・レポート内のグリッドに含まれます。

    ノート: 「メンバー・セレクタ」で共有された「保存済選択」をリンク解除できます。ローカルの「保存済選択」には、ソース共有レポートへのリンクがありません。

チャート
  • 共有チャートが共有レポート内の非表示のグリッドをソースとしている場合、非表示のグリッドは非表示としてサブスクライブ・レポートに自動的に挿入されます。

  • 異なるグリッドがある挿入済共有チャートをソースとするには、チャートをリンク解除して編集可能にし、ソース・グリッドを変更する必要があります。

  • 挿入済共有チャートのソース・グリッドは削除できません。検証エラーが発生します。

テキスト・ボックス
  • 未解決のグリッド参照がある挿入済共有テキスト・ボックス内のテキスト関数(たとえば、サブスクライブ・レポートにGrid 1が存在しないときにこのグリッドを参照するテキスト関数)は、グリッド参照が解決されるまで検証エラーを返します。

  • ノート・テキスト・ボックスとして構成されている共有テキスト・ボックスをレポートに挿入する場合、同じ名前の名前付きPOVがサブスクライブ・レポートにまだ存在しないかぎり、ノート・テキスト・ボックスの名前付きPOVもサブスクライブ・レポートに挿入されます。

    ノート: 名前付きPOVマネージャを介して、共有名前付きPOVをリンク解除できます。これは基本的に、名前付きPOVをレポートに複製し、共有名前付きPOVを非表示にします。ローカルの名前付きPOVには、ソース共有レポートへのリンクがありません。

アクセス権限
  • 共有オブジェクトをレポートに挿入するとき、レポート・デザイナがアクセスできる共有レポートのみがリストされます。

  • 挿入済共有オブジェクトがあるサブスクライブ・レポートを編集するとき、レポート・デザイナは、ソース共有レポートへのアクセス権を持っていない場合でも、サブスクライブ・レポート内の共有オブジェクトにアクセスできます。さらに、レポート参照者は、サブスクライブ・レポート内の共有オブジェクトにアクセスするためにソース共有レポートにアクセスする必要がありません。

レポート・パッケージとの統合

共有オブジェクトを含むサブスクライブ・レポートを、リファレンス・ドックレットまたはドックレットのいずれかとしてレポート・パッケージに挿入できます(PDFレポート・パッケージのみ)。サブスクライブ・レポートが(ライブラリ内のレポートに)リンク済としてレポート・パッケージに挿入される場合、共有オブジェクトはソース共有レポートにリンクされたままになります。サブスクライブ・レポートがレポート・パッケージにリンク解除済として挿入されるか、保存される場合、共有オブジェクトはソース共有レポートからリンク解除されます。