データ検出の出力の理解

データ検出グリッド・フォルダ内の出力

フォルダおよびグリッドの命名の理解
データ検出グリッドのフォルダ

データ検出によって生成されたグリッドはすべて、データ検出グリッド・フォルダの下に置かれます。

データ検出の実行元のそれぞれのフォームには、"_" + <フォーム名>という名前の独自のサブフォルダがあります。

それぞれのサブフォルダの直下にあるグリッドが最新のものであり、古いグリッドは、"以前の実行_" + <フォーム名>という名前のサブフォルダに移動されます。

それぞれのグリッドの名前は、<グリッド名> + "#" + <連番>です。

様々なセル・レベルに対するグリッドの実行
データ検出のセル・レベル

任意のセルに対してデータ検出を実行できますが、結果は、セル・レベルに応じて異なる出力グリッドになります。

上位レベルのセルに対してデータ検出を実行すると、"貸借不一致"分析とドリルスルーがトリガーされ、データが生成された場所により近い下位レベルのセルを見つけることができます。

診断の方向を決定できます。生成されるグリッドは、選択するセルに応じて毎回異なる場合があります。

次のディメンション・メンバーがすべてレベル0である場合、メインの参照グリッドおよび対応するグリッドが、機能の有効化とセル・コンテキストに基づいて生成されます。

  • 勘定科目
  • 増減
  • データ・ソース
  • 会社間(「会社間データ」が有効になっている場合)

「データ分析_OutOfBalance」グリッド

「データ分析_OutOfBalance」グリッドは、"貸借不一致"シナリオ向けに設計されています。

その勘定科目メンバーが合計貸借対照表(この勘定科目は様々なアプリケーション設定に応じて異なります)で、かつ増減メンバーが期末残高である場合は、セルが"貸借不一致"として識別されます。

システムは最初の貸借不一致値をターゲット値として使用し、それぞれのディメンションをドリルダウンしながら、交差のドリルダウンの行き止まりまで検索します。目標は、貸借不一致シナリオの根本原因をさらに突き止めるために、いくつかの重要なメンバーを明らかにするです。

コンポーネント

  • データ検出の「設定」「OOBドリルスルーで最下位レベルの連結メンバーを検索」オプションを選択した場合、論理的に最下位の連結メンバーまでドリルダウンし、ターゲット値をリフレッシュします(例: コントリビューションから比例まで)。
  • データ検出の「設定」「OOBドリルスルーで最下位レベル・エンティティを検索」オプションを選択した場合、最下位レベルのエンティティ・メンバー(複数のエンティティがある場合はランダムに選択されます)までドリルダウンし、ターゲット値をリフレッシュします。
  • 他のディメンションでドリルダウンして最下位のメンバーを見つけ、ターゲット値を検索します。データ検出の「設定」「ディメンションの並替え」を使用して、ディメンション・ドリルダウンの順序を制御できます。
  • データ検出の「設定」「OOBドリルスルーで整数値のみを比較」オプションを無効にしないかぎり、ターゲット値を探すときに整数値のみが比較されます。
  • 通常のドリルスルー・グリッドは、前述のステップで処理された最後の交差に基づいて生成されます。

グリッドの例 - 最初の交差


連結グリッド1

最下位の連結メンバーの検索


データ検出の連結の例

勘定科目を除く各ディメンションの展開
連結グリッド3

ドリルスルー・グリッド

このグリッドは、上位レベルのセルに対する詳細な分析に役立ちます。

このグリッドは、ZERO値および#MISSING値を除外しながら、それぞれのディメンションでレベル0のメンバーまで自動的にドリルダウンします。

データ検出の「設定」「ドリルスルーでカスタム・ディメンションを除外」オプションを選択することにより、カスタム・ディメンションではドリルダウンしないことを選択できます。

ドリルスルー・グリッド - 最初の交差
ドリルスルー・グリッド1

ドリルスルー・グリッド2

ドリルスルー・グリッド(簡易)

簡易ドリルスルー・グリッドでは、ドリルスルー・グリッドよりも列が少なくなります。

このグリッドでは、次のルールを使用して重複列が除外されます:

  • 増減メンバーとデータ・ソース・メンバーの組合せは一意である必要があります
  • それぞれの勘定科目カテゴリについて勘定科目を1つ保持します: 「勘定科目タイプ」 + 「タイム・バランス」 + 「為替レート・タイプ」 + 「ICP」勘定科目
  • カスタム・ディメンション・メンバーの組合せを1つ保持します
  • 会社間ディメンションのほとんどで2つのメンバー(ICPなしとICP_XXX)を保持します

この結果、ドリルスルー・グリッドの例が次に示すように縮小されます(Account_102がAccount_101と同じカテゴリを持っていることを前提とする):
ドリルスルー・グリッド3

参照グリッド

参照グリッドはデータ検出によって生成されるメイン・グリッドで、宛先データ・セルのデータ・フローを理解するために役立ちます。

データ検出の「設定」では、参照グリッドの動作を制御するルールが定義されています。

エンティティおよび連結メンバーは常に行に配置されます。

シナリオ、年、期間およびビュー・メンバーは、列間で異なっていないかぎり、POVバーに配置されます。

他のディメンション・メンバーは常に列に配置されます。

ルールによって、最初の列を展開してデータ・フローを表示する方法が定義されます。たとえば、期首残高メンバーが検出された場合、最後の期間の期末残高が最初の列の左側に表示されます。


参照グリッド

出資比率グリッド

「出資比率の管理」が有効になっている場合、参照グリッドとともに出資比率グリッドが生成されます。


出資比率グリッド

レート・グリッド

複数通貨が有効になっている場合、参照グリッドとともにレート・グリッドが生成されます。

有効レート・グリッド

複数通貨が有効になっている場合、参照グリッドとともに有効レート・グリッドが生成されます。

ICP差異グリッド

会社間勘定または調整勘定については、参照グリッドとともにICP差異グリッドが生成されます。

このグリッドは、会社間勘定と調整勘定の間で値をクロスチェックすることを目的として設計されています。

列では、調整勘定が最初の列に表示され、その後に、対応するすべての会社間勘定が表示されます。

EPU差異グリッド

「エクイティ・ピックアップ」が有効になっている場合、参照グリッドとともにエクイティ・ピックアップ差異グリッドが生成されます。

このグリッドは、資本ソース勘定科目と宛先勘定科目の間で値をクロスチェックすることを目的として設計されています。


EPU差異グリッド

セルの添付内の出力

データ検出ノート

データ検出を実行するたびに、データ検出ノート#<連番>.txtテキスト・ファイルが生成され、セルに添付されます。


データ検出ノート
  1. 観測値: システムによって生成されるメッセージ。

    「観測値」セクションには、構成可能な連結ルールまたは換算のオーバーライド・ルールの影響を受けるセルに関する情報が含まれます。

    例:

    次に示す構成連結ルールが値のソースである可能性があります。確認してください: 処分調整/処分調整

    次に示す換算オーバーライド・ルールが値のソースである可能性があります。確認してください: 現金勘定科目のTransOverride/FXレート - 期末/定期的/置換

  2. メタデータ: 勘定科目、増減、エンティティ・ディメンションのメタデータ情報の参照用リスト。

    勘定科目ディメンションについては、重要なプロパティがリストされます。

    3つのディメンションすべてについて、メンバーが共有インスタンスであるか、共有インスタンスを持っているかが検出されます。

計算トレース

セルについて計算トレースを生成するには:

  1. ホーム・ページで「ナビゲータ」をクリックし、「ツール」「データ検出」を選択します。
  2. 「データ検出」ページで、「設定」をクリックします。
  3. 「計算トレースの有効化」を選択します。
  4. 非動的セルに対してデータ検出を実行します。このセルは更新可能である必要があります。

    これにより、単一エンティティの連結がトリガーされます。

    計算トレースを生成すると、次の2つのテキスト・ファイルがセルの添付として生成されます:

    • 計算トレース#<連番>.txt
    • 簡易計算トレース#<連番>.txt

計算トレース

計算トレースの添付は、元のEssbaseトレース・ファイルと同じフォーマットを共有します。計算のトレースを参照してください。
計算トレースのサンプル

簡易計算トレース・ファイル

簡易計算トレースの添付では、Financial Consolidation and Close連結テンプレートを使用して計算スクリプトを置き換えます。
簡易計算トレース