タスク・マネージャの用語

表13-1 タスク・マネージャの用語

用語 説明
タスク

タスクは、フォーム・データの入力や新しい勘定科目の確認など、ビジネス・プロセス中に実行されるアクティビティです。

サービス管理者およびパワー・ユーザーは、プロセスにタスクを定義し、各タスクの詳細(開始日と終了日、担当者、承認者など)を含めます。ユーザーは割り当てられたタスクを開き、指示を読み、質問に答え、完了したらタスクを送信します。

「テンプレート」アイコンテンプレート

テンプレートは、ビジネス・プロセスに必要な反復可能なタスク・セットを定義します。管理者は、毎回タスクを再作成するのではなく、定義したタスクのセットをテンプレートとして保存して、月次や四半期などの将来の期間に使用できます。

たとえば、管理者は月次プロセスに必要なタスクのセットを保存し、毎月そのプロセスに同じテンプレートを使用できます。

「スケジュール」アイコンスケジュール

スケジュールは、ビジネス・プロセスに対する順序付けられたタスクのセットです。スケジュールは、事前定義済のタスクのテンプレートから作成することも、手動で作成することもできます。管理者はスケジュールを作成するときに、ビジネス・プロセスのタスクに定義された相対日付(日1、2など)を、カレンダ日付(3月1日、2日など)にマップします。スケジュールのステータスを「オープン」に変更すると、タスクはスケジュールされた開始日時に従って実行されます。

たとえば、管理者は、新規勘定科目の確認タスクを3月1日に割り当てて、3月の月次プロセス・スケジュールを作成します。管理者が3月1日にスケジュールを「保留中」から「オープン」に変更すると、新規勘定科目の確認タスクが開始され、タスク担当者に電子メール通知が送信されます。

「タスク・タイプ」アイコンタスク・タイプ

「タスク・タイプ」を使用すると、同じタイプのすべてのタスクにわたってタスクの詳細を標準化できます。「タスク・タイプ」で定義した詳細は、「タスク・タイプ」から作成されたすべてのタスクに継承されます。たとえば、管理者がデータ承認タスク・タイプに対して指示やルールなどのタスク・タイプ設定を定義すると、データ承認タスク・タイプを使用して作成されたすべてのタスクでそれらの設定が共有されます。

  • 基本タスク: タスクの詳細が含まれないデフォルトのタスク・タイプ
  • 親タスク: タスク階層で親タスクを作成できるタスク・タイプ。たとえば、「データのロード」親タスクに、「EMEA販売データのロード」および「NA販売データのロード」という子タスクを含めることができます。
  • 統合タスク: アクションを定義し、フォームなどのアプリケーション・コンポーネントや外部アプリケーションへのリンクに必要なパラメータを含むタスク・タイプ。事前定義済の統合およびタスク・タイプがサービスに自動的にロードされます。別のサービスへの接続を設定した後、そのサービスの統合タスク・タイプをタスクに含めることができます。

    たとえば、あるサービスでタスク・マネージャを使用する管理者は、Account Reconciliationなどの別のサービスへの接続を有効にして同期できます。これにより、Account Reconciliationの事前定義済の統合およびタスク・タイプがロードされます。

「統合」アイコン統合

統合は、EPM Cloudビジネス・プロセスおよび外部アプリケーション全体にわたってタスクを自動化するために使用されます。他のアプリケーションとの統合を含むタスクを定義できます。EPM Cloudサービスの場合、ビジネス・プロセスに対するローカルの事前定義済統合を使用してサービスが自動的に構成されます。

他のEPM Cloudサービスへのサブスクリプションがある場合、タスク・マネージャを使用して、サービス間の接続を作成し、統合を有効にできます。事前作成済の統合によって、他のEPM Cloudの機能にアクセスするタスク・マネージャ・タスクを実行できます。カスタム・イベント・モニタリング・タスクなどのカスタム統合を作成することもできます。

統合タスクは、タスクで定義されている次のいずれかの実行タイプに基づいて実行されます:

  • エンド・ユーザー - タスクを完了するためにユーザーがユーザー・インタフェースと対話することが必要なタスク。ユーザーがエンド・ユーザー・タスクを起動すると、タスクの実行に必要なユーザー・インタフェース・コンポーネントが自動的に開きます。たとえば、「フォーム・データの入力」タスクでは、ユーザーがデータを入力することが必要です。「フォーム・データの入力」タスクが起動すると、フォームUIが開きます。
  • プロセスの自動化 - ユーザーの操作を必要としない、バックグラウンドで実行されるタスク。これらの統合は、開始日時に達し、先行タスクが完了したときに、外部アプリケーションで自動的に実行されます。たとえば、「データのロード」タスクを、開始日時に基づいて夜間に自動的に実行されるように定義できます。
  • イベント・モニタリング - 外部システムで発生した特定のイベントをモニターするために使用されるタスク。外部アプリケーションでアクションまたはステータスが発生すると、タスクは「クローズ済」に変更されます。たとえば、あるアプリケーションでタスク・マネージャを使用している場合、外部アプリケーションで「データのコピー」タスクのステータスをモニターできます。「データのコピー」タスクが完了し、タスクが「クローズ済」になっていることを確認したら、アプリケーションで次のタスク(データの承認など)を開始できます。
「アラート」アイコンアラート

アラートは、ハードウェアまたはソフトウェアの問題など、プロセス中に発生した問題に関するユーザーからの通知です。問題が発生し、ユーザーがそれに対するアラートを作成するときに、問題を識別する事前定義済のアラート・タイプのリストからいずれかを選択します。アラートは、「アラート・タイプ」で定義されている担当者に解決のために送信されます。

たとえば、ユーザーに期限が迫っているタスクがあるのに、割り当てられたタスクにアクセスできないとします。ユーザーが「アクセスの問題」などのアラート・タイプを選択すると、事前に定義された、システム管理者などの担当者にアラートが送信されます。システム管理者は、アクセスの問題を解決してから、アラートを閉じます。

「アラート」アイコンアラート・タイプ

アラート・タイプは、ビジネス・プロセス中に発生する可能性のある問題のカテゴリです。管理者は、データの欠落やアクセスの問題といったアラート・タイプを作成できます。各アラート・タイプでは、問題に関する重要な情報を取得するための手順を定義し、それを解決する主要な担当者を割り当てます。

たとえば、管理者は、詳細情報についてのユーザーに対する質問を含む、「アクセスの問題」というアラート・タイプを作成できます。管理者は、問題を解決する担当者(システム管理者など)と、必要に応じてバックアップ担当者を指定して、アラート・タイプのワークフローを定義します。

「システム設定」アイコンシステム設定

「システム設定」では、サービス管理者がタスク・マネージャ設定のデフォルトを指定できます。

管理者は、タスクの指示などにおけるURLのパラメータを管理するための「グローバル統合トークン」を定義できます。休日の日付をスケジュールに適用する休日ルールを決定したり、休日やタイム・ゾーンなどのタスク設定に関連付ける地理的またはビジネス単位の組織単位を作成できます。また、コメントやタスクの削除、電子メール通知、リストやファイルのサイズの最大値のタスク・ガバナー、再割当て要求の承認、タスクを再度開く権限などの設定を構成したり、Smart View、ワークリストおよび「ようこそ」パネルでのタスクの表示方法を指定することもできます。

「ワークリスト」アイコンワークリスト

ワークリストは、ユーザーが自分に割り当てられたタスクを簡単に実行できる、メインのエンド・ユーザー画面です。

「スケジュール・タスク」アイコンスケジュール・タスク

「スケジュール・タスク」ページには、スケジュールのリストおよびスケジュールに含まれるタスクが表示されます。これにより、ユーザーはスケジュール内のすべてのタスクを参照できます。フィルタリングおよび保存済ビューのオプションを使用すると、ユーザーは自分のタスクをすばやく確認できます。

「概要」ダッシュボード

「概要」ダッシュボードでは、POV内のすべてのタスクの要約ビューが提供されます。タスクを年、期間およびスケジュールでフィルタ処理できます。スケジュール、優先度、タスク・タイプまたは組織単位別にタスクを表示し、タスクの詳細にドリルインできます。

「コンプライアンス」ダッシュボード

「コンプライアンス」ダッシュボードでは、会社がコンプライアンスの目標をどの程度達成しているかに関するメトリックが提供されます(予定どおり完了したタスクと遅延しているタスクが区別され、承認または却下されたタスクの数が表示されます)。年、期間およびスケジュールでタスクをフィルタすることや、ユーザーおよび組織単位に基づいてユーザー・パフォーマンス・メトリックを表示し、タスクの詳細にドリルすることができます。

操作ダッシュボード

組織ダッシュボードでは、様々な表示を使用して、タスク・マネージャ・プロセスに関するデータの全体的な要約が提供されます。操作ダッシュボードでは、チャート・ビュー、リスト・ビューまたはピボット・ビューを組み合せることができます。

たとえば、オンタイム・パフォーマンスを表す棒グラフ、タスク・ステータスを表す円グラフ、ユーザー別のステータスを表すピボット・ビューを含む「タスク・パフォーマンス」という名前の操作ダッシュボードを作成できます。

タスク・マネージャ・レポート

タスク・マネージャ・レポートは、タスクの実行状況を報告する、デフォルトで用意されているレポートです。たとえば、リスクありのタスク、先行タスク、遅延タスク、または担当者によって却下されたタスクが表示されます。また、タスク・コンプライアンス、組織単位別のパフォーマンス、遅延タスクのあるユーザー、およびタスク変更の監査証跡も表示されます。

管理者は、必要に応じて自分のカスタム・レポートを定義できます。