設計ウォークスルーの実施

次のベスト・プラクティスを使用して、アプリケーションの構築およびロールアウトに役立つ設計ウォークスルーを行います。

設計ウォークスルーには通常、次の主要なステップが含まれます:

  1. アプリケーションの構築
  2. テスト
  3. ロールアウト
  4. ユーザーに対するアプリケーションの有効化

アプリケーションの構築

まず、基礎、つまり会社の勘定科目と組織構造を構築します。次に、プラン、実績、予測など、内部プロセスをサポートするシナリオを追加します。実績vsプランなど、レポートする差異メンバーを追加します。

ユーザーからデータを収集し、レビュー、分析およびレポートを実行するために使用するフォームを作成します。ビジネス・ロジックをサポートするために、Calculation Managerを利用して計算を構築できます。レポートを作成し、アクセス権限を適用してから、アプリケーションをユーザーにロールアウトすることもできます。

アプリケーション構造の作成

ビジネス・プロセスをサポートする勘定科目、エンティティおよびその他のディメンションを追加します。

ディメンションで、データ値が分類されます。Planningには、勘定科目、エンティティ、シナリオ、バージョン、期間、年のディメンションが用意されています。複数の通貨を計画する場合、アプリケーションには通貨ディメンションもあります。

カスタム・ディメンションを使用して、製品、顧客、市場など、独自の値を定義することもできます。ディメンションの合計は最大32個です。ただし、ベスト・プラクティスとして、追加するのは12個未満にすることをお薦めします。ディメンションは、ロード・ファイルを使用して追加するか、Oracle Smart View for Officeで構築できます。

ビデオ

目的 視聴するビデオ
アプリケーションでデータをエクスポートおよびインポートする方法を学習します。 ビデオ・アイコン Oracle Planning and Budgeting Cloudでのデータのエクスポートおよびインポート
ファイルを使用してディメンションをロードする方法を学習します。 ビデオ・アイコン Oracle Planning and Budgeting Cloudでのメタデータのインポート

テスト

テストは、アプリケーション開発の重要なステップです。すべての計算、アクセス権およびレポートをテストして、適切に動作することを確認する必要があります。

ユニット・テストについて

ユニット・テストは、形式化されたテストの最初のステップであり、テスト環境の主要なビルディング・ブロックです。ユニット・テストでは、アプリケーションの各機能領域を独立した単位としてテストして、予期したとおりに動作することを確認します。

たとえば、あるテストでは、データ・ロードが最後までエラーなしで実行されることを確認できます。他のテストでは、フォームやレポートにアクセスできることや、計算が完全であることなどを確認できます。

通常は、アプリケーションを構築または構成した人物がユニット・テストを実施します。

システム・テストについて

システム・テストでは、システムがエラーなしで動作し、必要な機能を備えていることを検証します。

主な重点は、アプリケーションがどのように構成されているかをテストすることと、チームがビジネス・プロセスおよびレポートをどのように構築しているかを検討することです。システム・テストでは、固有のパラメータ構成、使用されるすべての機能、機能強化など、システム全体のテストに焦点が置かれます。

また、システム・テストでは、ソフトウェアの先に目を向けて、手動手順、フォームおよびコントロールの有効性を検証します。これは、構築しているシステム内の機能のあらゆる側面を網羅する、正式な機能テストの完全なセットです。

多くの場合、このタイプのテストは次のものと組み合せて実施されます。

  • セキュリティ・テスト: システム全体および特定の各ユーザーについてシステム・セキュリティとデータベース・セキュリティが適切であることをテストします。

  • 統合テスト- 統合された他のシステムとの間のデータのやり取りなど、ビジネス・ソリューション全体をテストします。ここでは、システムのすべての側面が統合されたときにも機能が有効なままであることを確認します。

  • ユーザー承認テスト: システムが正しく動作し、要件を満たしていることをユーザーが検証します。ユーザーが正式なシステム・テストに関与していない場合や詳細なテストを要求した場合、さらに承認テストが必要になることがあります。ただし、ユーザーがシステム・テストおよび統合テストを承認のために十分であると認めていれば、ほとんどの場合、このタイプのテストはそれらのテストの一部として実施されます。

ロールアウト

ロールアウト時に、エンド・ユーザーに対してシステムのトレーニングを行い、ナビゲート方法や機能の使用方法を示すことができます。ベスト・プラクティスとして、必要に応じて他のユーザーが管理を引き継げるようにシステムを文書化してください。

トレーニング

システムのすべてのユーザーがアプリケーションのトレーニングを受ける必要があります。ユーザーは、アプリケーションを快適にナビゲートする方法を学習し、各自に割り当てられたタスクを理解する必要があります。トレーニングには、アプリケーションへのログイン、タスク・リストのナビゲート、データの入力、ルールの実行、Smart Viewの使用およびアプリケーション内のツールの使用が含まれている必要があります。トレーニングは通常、ユーザーがアプリケーションに初めて触れる機会となるため、十分に計画され、考えられたトレーニング・セッションにより、第一印象をよくすることができます。

システムおよび管理情報の文書化

アプリケーションを構築したら、アプリケーションに関するシステムおよび管理ドキュメントを作成することをお薦めします。

ベスト・プラクティス:

  • 構築プロセスが終わると、情報が新しいときにこのドキュメントを作成します。

  • データのソース、アプリケーション構造、計算の仕組み、アプリケーションに必要な保守などの情報を含めます。

月次保守や年次保守など、保守タスクを時間枠に分割してリストします。これにより、必要に応じて他のユーザーが後でシステムを引き継ぐことができます。

ユーザーに対するアプリケーションの有効化

エンド・ユーザーに対してアプリケーションを有効にするには、システムを解放して使用できるようにする必要があります。さらに、承認プロセスを開始して承認を有効にします。