モデルの検証

戦略モデリングには、モデルのパフォーマンスに影響することがある一般的な問題についてモデルを評価するモデル検証ツールが含まれています。

報告された問題を解決することにより、最適なパフォーマンスにつながるガイドラインにモデルが確実に従うようにすることができます。これは特に、循環参照のためにモデルを計算できない場合に役立ちます。モデル検証のログ・ファイルには、循環参照を引き起こすセルのシーケンスが含まれます。

モデル検証ツールを使用するには:

  1. ホーム・ページで「戦略モデリング」をクリックし、「モデル」をクリックします。
  2. 検証するモデルを開きます。
  3. 「アクション」メニューから、「モデルの検証」を選択し、「続行」をクリックしてレポートを生成します。
  4. ファイルの場所を指定し、「保存」をクリックします。
  5. ファイルを確認し、報告された問題を解決します。

モデル検証ツールでは、次の問題がチェックされます。

残高ループにおける再予測

モデル検証ツールでは、モデルに含まれる少なくとも1つのシナリオが計算され、貸借一致ループが特定の期間に複数回実行された場合はログで報告されます。

モデルに複数の月や四半期が含まれ、税金予測などで、資金調達オプションによって使用される貸借一致ループにおける変更の影響を受ける年度末値にそれらの値が依存する場合、過剰な貸借一致ループが発生することがあります。たとえば、年度が終わる前に、以前の年度からの課税利益に対して繰り戻すことができる課税損失をモデルが生成するかどうかを知ることはできません。年度の最初の月を再予測して、年度末に計算された税金払戻をその期間(および間の他の各月)に分散して戻そうとすると、1年に12回ではなく、少なくとも72回、貸借一致ループが実行されることになり、計算の実行に少なくとも6倍の時間がかかります。

ユーザー定義勘定科目の残高およびフロー

ユーザー定義勘定科目を「比率」ではなく、「残高」(最後のコンポーネント期間値)または「フロー」(コンポーネント期間値の合計)として定義すると、モデルの計算が迅速になることがあります。

モデル検証ツールでは、ユーザー定義勘定科目の計算に使用される式が評価され、勘定科目を「残高」または「フロー」にする必要がある可能性がある場合はログで報告されます。また、ユーザー定義勘定科目の式も評価され、式が解析されない場合はメッセージがログで報告されます。

モデルで他の勘定科目の設定を変更すると、モデル検証ツールでは、「残高」または「フロー」に変換する必要がある勘定科目がさらに多く報告されることがあります。

フリーフォーム式および「上書きの許可」フラグ

シナリオ・ロールアップ中にビジネス・ケースにロールアップされる勘定科目にフリーフォーム予測方法を使用しているときに、勘定科目が入力を受け入れる(入力した式に@inputまたは@scalarが表示されている)場合、勘定科目に「上書きの許可」フラグが設定されている必要があります。これにより、モデルがシナリオ・ロールアップの親である場合、戦略モデリングでは、「上書きの許可」フラグの設定を変更しなくても、正しい結果を得るために必要であれば上書きを生成できます。

ビジネス・ケースに属する勘定科目バージョンについては、入力を受け入れ、「上書きの許可」フラグがオンになっていないフリーフォーム予測方法がログで報告されます。

式における勘定科目の欠落

式における勘定科目の欠落は、ログで報告されます。

循環計算

循環計算は、ログで報告されます。ログには、循環ループに含まれるすべてのセルが表示され、そのセルの勘定科目キーと期間が示されます。

実績シナリオの計算中における実績シナリオ外のデータの参照

モデル検証中に計算されるシナリオで実績が使用され、実績シナリオの外部のデータにアクセスする先行期間参照がそれらの計算で使用されている場合、この情報がログで報告されます。

認識されない例外

予期しないことが発生した場合、例外情報がログで報告されます。このエラーを自力で解決することはできません。Oracleサポートに連絡し、モデルと監査ログを提供してください。