繰延税金のオーバーライド・レート(国)の適用

税率を入力するとき、特定の一時差異勘定科目(課税損失)は、国税庁または国レベルの規則に基づいて、低減された法定レートで税金が影響を受けます。繰延税金を説明するために、各項目が逆仕訳される時期に基づいて、一時差異別に税率を評価できます。GAAPと法定の一時差異勘定科目および法定と税金の一時差異勘定科目のみ使用可能です。この機能は自動的に有効になりますが、勘定科目オーバーライド税率が入力されていない場合、適切なエンティティ税率が適用されます。

繰延税金計算の税率オーバーライドを特定の一時差異勘定科目に適用できます。繰延税金のオーバーライド・レートは、差異の逆仕訳パターンに基づいて、勘定科目レベルで変化する税率シナリオのブレンドされた税率を適用するのに使用されます。

注:

資本一時差異勘定科目では、今年度の増減が逆仕訳によって消去されるため、資本逆仕訳ターゲット勘定科目属性が適用されると、繰延税金の差異(差分)は計算されません。したがって、レート調整には影響はありません。

繰延税金のオーバーライド・レートは今年度の税率と異なり、繰延税金の計算にのみ適用されます。

  • オーバーライド税率を定義しないと、今年度の税率を使用して税金が計算されます。
  • オーバーライド税率を定義すると、その税率を使用して、すべての期末メンバーの税金が計算されます。今年度の税率とオーバーライド税率の差異が計算され、対応するロールフォワード・メンバーにその金額が保管されます。

例:

今年度の税率: 30%、オーバーライド税率: 40%

TRCS_CYSys->TRCS_PreTax = 10,000

TRCS_CYSys->TRCS_Tax = 3,000

(自動オーバーライド税率差分) TRCS_CYSysTR->TRCS_Tax = 1000 (つまり、10000 * ( 40% - 30% ))

(自動オーバーライド税率 = 自動 + 自動オーバーライド税率差分) TRCS_CYSysDT→TRCS_Tax = 4000

今年度の税率で「自動」(TRCS_CYSYS)および「調整」(TRCS_CYADJ)メンバーが計算され、次に今年度の税率と繰延税金のオーバーライド・レートの差異が計算され、自動オーバーライド税率差分(TRCS_CYSysTR) / 調整オーバーライド税率差分(TRCS_CYAdjTR)増減メンバーの金額が保管されます。

オーバーライド税率差分の対象は「自動」および「調整」列のみです。

注:

勘定科目がエンティティ一時勘定科目と識別された場合、TRCS_CYSysおよびTRCS_CyAdjの金額はTRCS_CYSysReversalおよびTRCS_CyAdjReversalに逆仕訳されます。

国または地域の繰延税金のオーバーライド・レートが保存された後は、調整されたオーバーライド・レートが計算で自動的に使用されます。

繰延税金勘定科目別に税率オーバーライドを適用するには:

  1. ホーム・ページで「アプリケーション」「構成」の順に選択します。
  2. 「構成」画面で「税率」を選択します。必要な場合は、今年度の税率を入力します(税率の入力を参照)。
  3. 「繰延税金のオーバーライド・レート」タブを選択します。
    「繰延税金のオーバーライド・レート」タブ
  4. 繰延税金のオーバーライド・レートを適用する、必要なPOVを選択します。
  5. 選択した勘定科目に対して、各タイプの税率を入力します:
    1. オーバーライド税率(期首)で、必要なオーバーライド税率の値を入力します。
    2. オーバーライド税率(今年度)で、今年度のオーバーライド税率の値を入力します。
    3. オーバーライド税率(期末)で、オーバーライド税率の期末値を小数点形式で入力します。たとえば、.05を入力すると、5%と表示されます。

      注:

      今年度のすべての増減に期末税率を適用する場合は、今年度の増減に対して期末レートが使用されます。期首レートと期末レートが異なるとき、期首レート変更がある場合でも、今年度のレート変更は計算されません。
  6. 「保存」をクリックします。