読取り専用ダッシュボードは、重要なメトリックとキー・パフォーマンス・インジケータ(KPI)を集約して1つの画面に表示する視覚的なツールであり、ユーザーはビジネス・パフォーマンスを一目でモニターおよび調査できます。
読取り専用ダッシュボードを設計するときは、そのダッシュボードが対象ユーザーにとって魅力的かつ機能的なものになるように、次の要素を考慮してください:
オーディエンスを知る
ダッシュボードによってオーディエンスや用途が異なります。管理者およびエグゼクティブは、読取り専用ダッシュボードを戦略的に使用して、重要なビジネスKPIおよびメトリックをモニターし、効果的な意思決定を行うことができます。データ・アナリストおよび対話型ユーザーは、読取り専用ダッシュボードを分析的に使用して、サマリー・データの概要をビジュアル化できるだけでなく、詳細データへのドリルスルーも可能です。
Note:
ダッシュボード・ユーザーのタイプとしては他に、データ入力および影響分析担当者があります。これはダッシュボードをデータ入力インタフェースとして使用するデータ入力ユーザーであり、また新しく入力したデータの影響をリアルタイムでチャートに即時表示することもできるユーザーです。これらのタイプのダッシュボードはOracle Fusion Cloud Enterprise Performance Managementに固有のものであり、書込み可能ダッシュボードと呼ばれます。書込み対応ダッシュボードの設計の詳細は、書込み可能なダッシュボードを参照してください。
シンプルに保つ
ダッシュボード設計の基本的な課題は、できるだけ多くの情報を小さなスペースに詰め込むことです。重要な情報を省くことは誰も望みませんが、複雑性と有用性はトレードオフの関係にあります。ダッシュボードの目的を明確にし、その目的の達成に直接関係する情報に絞り込みます。表示される初期データに詳細情報がある場合は、ドリルダウンしてさらに焦点を絞った有用な情報を探すオプションを用意します。
要素に優先順位を付ける
左上から右下の順に要素に優先順位を付けます。概略的で読みやすいアクション可能なコンポーネントは左上付近に配置し、補足的な情報を含むコンポーネントは下のほうに配置します。オーディエンスの時間や注意が限られている場合は、目を引く場所に重要な要素を配置します。
見た目の美しさが重要
ダッシュボードの見た目の美しさ(または美しくないこと)は、その導入に影響を与える可能性があります。1つの書体のみを使用し、色を使いすぎないようにします。データ・ビジュアライゼーションでは、それぞれの色に目的があります。伝える内容が異なる場合にのみ、ダッシュボードを色分けします。一貫性を保ちます。ダッシュボードに複数のチャートが含まれる場合、それらのチャートで同じグループまたはエンティティを参照するときに同じ色を使用するようにします。チャート間で色の意味が変わると、ユーザーがチャートを理解しにくくなる可能性があります。