ハイブリッド・モードを最も効果的に使用するには:
ハイブリッド・モードでは、2パス計算を使用しないでください。かわりに、解決順を使用してください。
可能な場合に、レベル0でない保管済メンバーを動的計算に変換します。
動的計算メンバーに変換することで、依存する式の解決順に影響がある場合は、アウトラインのディメンションの順序を調整して、前のバッチ計算の順序と2パス計算の設定の解決順を合せる必要があります。
ハイブリッド・モード・キューブのデフォルトの解決順は、一部拡張されていますが、ブロック・ストレージ・キューブの計算順に似ています。デフォルト以外の解決順を使用する場合は、ディメンションやメンバーにカスタムの解決順を設定できます。
不適切な解決順で処理された動的な計算済の式を使用すると、問合せが非常に多数の式を実行することになり、パフォーマンスが低下します。可能な場合、動的に計算された疎式では、階層的に集約された疎ディメンションより高い解決順である必要があります。
一部のアプリケーションでは、異なる解決順が正しい式の結果を取得するために必要なため、これは可能ではありません。たとえば、単位と価格を含むアプリケーションは、正しい売上げ値を上位レベルで取得するために疎集約の前に売上げ値が実行されている必要があります。
ディメンションの密と疎の構成の調整が必要な場合があります(該当するのは、ハイブリッド・エンジンを使用できず、ブロックストレージ・エンジンを使用している場合のみです)。
可能な場合は、ブロックのサイズを最小化します。
Essbase管理者は、次のツールを使用すると、ハイブリッド・モードで問合せのパフォーマンスをモニターおよび最適化できます:
1つの問合せで消費されるメモリーの量を制限するには、MAXFORMULACACHESIZE構成設定を使用します。
ディメンション間操作および複数のIF/ELSE文を含む複雑なメンバー式がキューブにある場合、パフォーマンスの懸案事項が式の実行に関係する場合があります。これが疑われる場合、式計算に対してボトムアップ問合せ処理をアクティブ化できます。これにより、計算に必要な交差を特定し、問合せ回数を入力データ・サイズに比例させることで、問合せ回数が最適化されます。
リリース21Cでこれらの問合の最適化を行うには、QUERYBOTTOMUP構成設定および@QUERYBOTTOMUP計算関数を使用します。リリース19Cの場合、BOTTOMUP構文によるIGNORECONSTANTS構成設定および@NONEMPTYTUPLE計算関数を使用します。
問合せのトレースを使用して、問合せのパフォーマンスをモニターおよびデバッグします。ユースケースに応じて、複数のアプリケーションレベルの構成設定を使用できます。QUERYTRACEを使用して、問題があると思われる1つの問合せに短期のデバッグを実行します。TRACE_REPORTを使用して、同時実行中の問合せに関する統計収集を行います(開発環境でのデバッグに最適)。本番環境では、LONGQUERYTIMETHRESHOLDを使用して実行時間が設定時間より長い問合せに関する統計をアプリケーション・ログ・ファイルに出力します。