Load Balancerの仮想ホスト名

1つ以上のリスナーのロード・バランサで仮想ホスト名を使用します。

DNSシステムで作成したレコードと組み合せて使用すると、ロード・バランサ用に作成するリスナーに仮想ホスト名を割り当てることができます。リスナーに関連付けられたホスト名は、そのリスナーのバックエンド・セットに対応します。これらのバックエンド・セットは、異なるアプリケーションをホストする特定のバックエンドにトラフィックをルーティングします。仮想ホスト名の利点を示します:

  • 関連付けられた単一のIPアドレス。ネームサーバーで作成されるDNSエントリに基づく複数のホスト名は、同じロード・バランサのIPアドレスを指し示すことができます。

  • 単一のロード・バランサ。アプリケーションごとに個別のロード・バランサは必要ありません。

  • 単一のロード・バランサ・シェイプ。単一のロード・バランサの背後で複数のアプリケーションを実行すると、帯域幅総需要の管理や使用率の最適化に役立ちます。

  • バックエンド・セット管理の簡素化。1つのリソースでバックエンド・サーバーのセットを管理すると、ネットワークの構成と管理が簡素化されます。

次の仮想ホスト名管理タスクを実行できます:

正確な仮想ホスト名("app.example.com"など)を定義することも、ワイルドカード名を使用することもできます。ワイルドカード名では、名前の最初または最後の部分のかわりにアスタリスク(*)を使用します。仮想ホスト名を検索すると、サービスによって、次の優先順位で最初に一致するバリアントが選択されます:

  1. アスタリスクなしの完全一致名(app.example.comなど)。

  2. アスタリスクで開始する最長ワイルドカード名(*.example.comなど)。

    ノート

    接頭辞ワイルドカード名には、HTTPSサイトのワイルドカード証明書が必要になる場合があります。

  3. アスタリスクで終了する最長ワイルドカード名(app.example.*など)。

    ノート

    接尾辞ワイルドカード名には、HTTPSサイトのマルチドメイン・サブジェクト代替名(SAN)証明書が必要になる場合があります。

適用する一致パターンを指定する必要はありません。パターンは、アスタリスクの位置(開始、終了、なし)に固有です。

仮想ホスト名には次の考慮事項が適用されます:

  • 正規表現は使用できません。

  • 仮想ホスト名をリスナーに適用するには、最初に、ロード・バランサに関連付けられた1つ以上の仮想ホスト名を作成します。

  • 仮想ホスト名の選択優先度は、リスナーの構成順序に関連していません。

  • 最大16の仮想ホスト名をリスナーに適用できます。

  • 最大16の仮想ホスト名をロード・バランサに関連付けることができます。

ノート

仮想ホスト名機能は、HTTPおよびHTTPSリスナーのみをサポートしており、TCPリスナーはサポートしていません。

ノート

デフォルト・リスナー

リスナーに仮想ホスト名が指定されていない場合、そのリスナーは割り当てられているポートのデフォルトです。

ポート上のすべてのリスナーに仮想ホスト名がある場合、そのポートに対して構成されている最初の仮想ホスト名がデフォルト・リスナーとして機能します。