コストおよび使用状況レポート
コスト・レポートは、使用状況レポートに似たカンマ区切り値(CSV)ファイルですが、コスト列も含まれます。このレポートを使用すると、リソース・レベルの粒度で請求書明細品目の内訳を取得できます。その結果、Oracle Cloud Infrastructureの支出を最適化し、より多くの情報に基づいてクラウド支出の意思決定を行うことができます。
使用状況レポートは、カンマ区切り値(CSV)ファイルで、監査または請求書の照合を目的として、Oracle Cloud Infrastructureリソースの詳細な内訳の取得に使用できます。
要約すると、使用状況レポートには消費された数量が示され、コスト・レポートにはリソース消費のコストが示されます。
コストおよび使用状況レポートは、非従量制テナンシには適用されません。
コスト・レポートの仕組み
コスト・レポートは、6時間おきに自動的に生成され、Oracle所有のオブジェクト・ストレージ・バケットに格納されます。レポートには、Oracle Cloud Infrastructureリソース(インスタンス、オブジェクト・ストレージ・バケット、VNICなど)ごと、時間ごとに1行と、消費情報(使用状況、価格、コスト)、メタデータおよびタグが含まれます。コスト・レポートには、通常、6時間の使用状況データが含まれており、遅れて到着するデータが含まれることもありますが、データは最大24時間遅れる可能性があります。コスト・レポートは1年間保持されます。
コスト・レポートには、修正を含めることができます。修正はレポートに新しい行として追加され、lineItem/iscorrection
列が設定されて、修正された行のreferenceNo
値がlineItem/backReference
列に移入されます。
各コスト・レポートのファイル名には数値が付いており、この数値は自動的に増加します。最初のファイルには-00001.csv.gz
が付加されます。コスト・レポート・ファイルに100万を超えるレコードが存在する場合、コスト・レポート・ファイルは複数のファイルに分割されます。ファイル分割が発生すると、新しい連続したファイルが生成され、ファイル分割ごとに-00002.csv.gz
、-00003.csv.gz
などが付加されます。コスト・レポート・ファイルのサイズがファイル・サイズのしきい値未満の場合、ファイル分割は行われず、1つのファイルのみが生成されます。
コスト・レポート・スキーマ
次の表に、コスト・レポート・スキーマを示します。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
lineItem/referenceNo
|
明細識別子。デバッグおよび修正に使用します。 |
lineItem/TenantId
|
Oracle Cloud Infrastructureテナントの識別子(OCID)。 |
lineItem/intervalUsageStart
|
リソースの使用間隔の開始時間(UTC)。 |
lineItem/intervalUsageEnd
|
リソースの使用間隔の終了時間(UTC )。 |
product/service
|
リソースが属するサービス。 |
product/compartmentId
|
リソースを含むコンパートメントのID。 |
product/compartmentName
|
リソースを含むコンパートメントの名前。 |
product/region
|
リソースが含まれるリージョン。 |
product/availabilityDomain
|
リソースを含む可用性ドメイン。 |
product/resourceId
|
リソースの識別子。 |
usage/billedQuantity
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使用期間中に請求されたリソースの数量。 ノート: |
cost/billingUnitReadable
|
明細のusage/billedQuantity に関連付けられた単位。このフィールドは、<count> <GiB/MiB/TiB/PiB> <HOURS/MILLIS/MONTH/SECOND> <measure> という構造になっています。例: ONE GiB MONTH DATA_TRANSFERRED 。 |
cost/subscriptionId
|
コミットメントまたはサブスクリプションに関連付けられた一意の識別子。 |
cost/productSku
|
明細のリソースの部品番号。 |
product/description
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明細のリソースの製品説明。 |
cost/unitPrice
|
使用されたリソースに対して請求される単位当たりのコスト。 ノート: |
cost/myCost
|
この使用状況明細で請求されるコスト。 ノート: |
cost/currencyCode
|
テナンシの通貨コード。 |
usage/billedQuantityOverage
|
請求された使用量。 |
cost/unitPriceOverage
|
リソースの超過使用に対する使用単位当たりのコスト。 |
cost/myCostOverage
|
リソースの超過使用に対して請求されるコスト。 |
lineItem/backReference
|
データ修正および修正の参照。既存の明細品目に対する修正が必要な場合、修正された値と元の明細への参照を含む新しい行が追加されます。lineItem/isCorrection フィールドとともに使用します。 |
lineItem/isCorrection
|
現在の明細が訂正の場合に使用します。修正された明細品目への参照については、lineitem/backReference 列を参照してください。 |
tags/
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レポートには、タグ定義ごとに1つの列が含まれます(コスト・トラッキング・タグのみではなく、すべてのタグ定義が含まれます)。 |
使用状況レポートの仕組み
使用状況レポートは、毎日自動的に生成され、Oracle所有のオブジェクト・ストレージ・バケットに格納されます。レポートには、Oracle Cloud Infrastructureリソース(インスタンス、オブジェクト・ストレージ・バケット、VNICなど)ごと、時間ごとに1行と、消費情報、メタデータおよびタグが含まれます。使用状況レポートには、通常、24時間の使用状況データが含まれていますが、24時間経過している遅れて到着したデータが含まれることもあります。使用状況レポートは1年間保持されます。
特定の時間帯にコスト・トラッキング・タグを変更した場合、最後に選択したコスト・トラッキング・タグがその時間に適用されます。たとえば、10:40にタグをAAAからBBBに変更した場合、そのタグの10:00-11:00の使用状況はBBBを反映します。また、タグを遡及的に適用することはできません。
使用状況レポートには、修正を含めることができます。修正はレポートに新しい行として追加され、lineItem/iscorrection
列が設定されて、修正された行のreferenceNo
値がlineItem/backReference
列に移入されます。
各使用状況レポートのファイル名には数値が付いており、この数値は自動的に増加します。
使用状況レポート・スキーマ
次の表に、使用状況レポート・スキーマを示します。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
lineItem/referenceNo
|
明細識別子。デバッグおよび修正に使用します。 |
lineItem/TenantId
|
Oracle Cloud Infrastructureテナントの識別子(OCID)。 |
lineItem/intervalUsageStart
|
リソースの使用間隔の開始時間(UTC)。 |
lineItem/intervalUsageEnd
|
リソースの使用間隔の終了時間(UTC )。 |
product/service
|
リソースが属するサービス。 |
product/resource
|
メータリング・システムによって使用されるリソース名。 |
product/compartmentId
|
リソースを含むコンパートメントのID。 |
product/compartmentName
|
リソースを含むコンパートメントの名前。 |
product/region
|
リソースが含まれるリージョン。 |
product/availabilityDomain
|
リソースを含む可用性ドメイン。 |
product/resourceId
|
リソースの識別子。 |
usage/consumedQuantity
|
使用期間中に消費されたリソースの数量。 |
usage/billedQuantity
|
使用期間中に請求されたリソースの数量。 |
usage/consumedQuantityUnits
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消費数量および請求数量の単位。 |
usage/consumedQuantityMeasure
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消費数量および請求数量のメジャー。 |
lineItem/backReference
|
データ修正および修正の参照。既存の明細品目に対する修正が必要な場合、修正された値と元の明細への参照を含む新しい行が追加されます。lineItem/isCorrection フィールドとともに使用します。 |
lineItem/isCorrection
|
現在の明細が訂正の場合に使用します。修正された明細品目への参照については、lineitem/backReference 列を参照してください。 |
tags/
|
レポートには、タグ定義ごとに1つの列が含まれます(コスト・トラッキング・タグのみではなく、すべてのタグ定義が含まれます)。 |
コストおよび使用状況レポートへのアクセス
コストおよび使用状況レポートは、毎日生成されてオブジェクト・ストレージ・バケットに格納されるカンマ区切り値(CSV)ファイルです。このトピックでは、これらのレポートにアクセスする方法について説明します。
必要なIAMポリシー
Oracle Cloud Infrastructureを使用するには、管理者によってポリシーでセキュリティ・アクセス権が付与されている必要があります。このアクセス権は、コンソール、あるいはSDK、CLIまたはその他のツールを使用したREST APIのいずれを使用している場合でも必要です。権限を持っていない、または認可されていないというメッセージが表示された場合は、持っているアクセス権のタイプと作業しているコンパートメントを管理者に確認してください。
ポリシーを初めて使用する場合は、ポリシーの開始と共通ポリシーを参照してください。
コストおよび使用状況レポートを使用するには、次のポリシー・ステートメントが必要です:
define tenancy usage-report as ocid1.tenancy.oc1..aaaaaaaaned4fkpkisbwjlr56u7cj63lf3wffbilvqknstgtvzub7vhqkggq
endorse group <group> to read objects in tenancy usage-report
この例では、特定のテナンシOCIDがあります。これは、レポートは、Oracle Cloud InfrastructureによってホストされるOracle所有のオブジェクト・ストレージ・バケットに格納され、顧客のテナンシに格納されないためです。
認証と認可
Oracle Cloud Infrastructureの各サービスは、すべてのインタフェース(コンソール、SDKまたはCLI、およびREST API)の認証および認可のためにIAMと統合されています。
組織の管理者は、どのユーザーがどのサービスとリソースにアクセスできるか、およびアクセスのタイプを制御する、グループ、コンパートメントおよびポリシーを設定する必要があります。たとえば、ポリシーは、新規ユーザーの作成、クラウド・ネットワークの作成と管理、インスタンスの起動、バケットの作成、オブジェクトのダウンロードなどを実行できるユーザーを制御します。詳細は、ポリシーの開始を参照してください。異なる各サービスに対するポリシーの記述の詳細は、ポリシー・リファレンスを参照してください。
会社が所有するOracle Cloud Infrastructureリソースを使用する必要がある通常のユーザー(管理者ではない)の場合は、ユーザーIDを設定するよう管理者に連絡してください。管理者は、使用する必要があるコンパートメントを確認できます。