DNS

DNSサービスでは、DNSゾーンを作成および管理できます。

ゾーンを作成し、レコードをゾーンに追加し、Oracle Cloud Infrastructureのエッジ・ネットワークでドメインのDNS問合せを処理できます。

詳細は、レコードを参照してください。

ヒント

サービスの概要ビデオを視聴してください。

DNSの概要

ドメイン・ネーム・システム(DNS)は、判読可能なドメイン名をマシンが読取り可能なIPアドレスに変換します。DNSネームサーバーには、ゾーンのDNSレコードが格納され、そのデータベースに対する問合せに応答します。ブラウザにドメイン名を入力すると、コンピュータOSは、そのドメインの認可ネームサーバーが見つかるまで、複数のDNSネームサーバーを問い合せます。認可ネームサーバーは、IPアドレスまたはその他のリクエストされたレコード・データで応答します。応答はブラウザに中継され、DNSレコードはWebページに解決されます。

DNSサービスには、次の構成と機能があります。
  • パブリックDNS: インターネット上でアクセス可能なパブリックに使用可能なドメイン名を使用してゾーンを作成します。DNSレジストラ(委任)に登録する必要があります。
  • プライベートDNS: 仮想クラウド・ネットワーク内および仮想クラウド・ネットワーク間で実行されるアプリケーションのホスト名解決を提供します
  • セカンダリDNS: セカンダリDNSは、プライマリDNSサーバーに冗長性を提供します。
  • 逆引きDNS: (RDNS) IPアドレスをホスト名にマップします。

DNSサービス・コンポーネント

次のリストは、DNSゾーンの作成およびインターネットからのアクセスを可能にするために使用されるコンポーネントを示しています。

ドメイン
ドメイン名は、インターネット上の特定の場所または場所のグループを全体として識別します。ドメインの共通の定義は、ユーザーの制御に委任されたDNSツリーの完全な部分です。たとえば、example.comまたはoracle.comです。
ゾーン
ゾーンは、DNSネームスペースの一部です。Start of Authorityレコード(SOA)は、ゾーンを定義します。ゾーンには、特に指定がないかぎり、ツリー内でその下にあるすべてのラベルが含まれます。
ラベル
ラベルは、サブドメインの名前を形成するために、ピリオドで区切ってゾーン名の先頭に付加されます。たとえば、www.example.comwwwセクション、またはdocs.us-ashburn-1.oraclecloud.comdocsおよびus-ashburn-1セクションはラベルです。レコードはこれらのドメインに関連付けられています。
子ゾーン
子ゾーンは、独自のStart of Authorityレコードおよびネーム・サーバー(NS)レコードを持つ独立したサブドメインです。子ゾーンの親ゾーンは、子ゾーンの担当ネーム・サーバーにDNS問合せを参照するNSレコードを含む必要があります。各子ゾーンによって、委任チェーンに別のリンクが作成されます。
リソース・レコード
レコードには、ゾーンの特定のドメイン情報が含まれます。各レコード・タイプには、レコード・データ(RDATA)という情報が含まれています。たとえば、AまたはAAAAレコードのRDATAにはドメイン名のIPアドレスが含まれ、MXレコードにはドメインのメール・サーバーに関する情報が含まれます。OCIでは、すべてのRDATAを最もマシン読取り可能なフォーマットに正規化します。RDATAの返された表示は、初期入力とは異なる場合があります。RDATAの詳細は、サポートされているDNSリソース・レコード・タイプを参照してください。
委任

レジストラを使用してドメインを委任すると、OCIがホストするゾーンにインターネットを介してアクセスできるようになります。OCIはレジストラではありません。ただし、VeriSignやGoDaddyなどのレジストラを使用してOCI DNSゾーンを委任できます。

ドメイン名の正規化

OCI DNSサービスは、国際化ドメイン名(IDN)を使用するドメイン名をPunycode形式に変換することで正規化します。OCI DNSへのリクエストではIDNを使用できますが、レスポンスではPunycodeが使用されます。たとえば、ゾーンを作成し、IDNゾーン名を指定した場合、作成されたゾーンの結果としてPunycodeが使用されます。

認証と認可

Oracle Cloud Infrastructureの各サービスは、すべてのインタフェース(コンソール、SDKまたはCLI、およびREST API)の認証および認可のためにIAMと統合されています。

組織の管理者は、どのユーザーがどのサービスとリソースにアクセスできるか、およびアクセスのタイプを制御する、グループコンパートメントおよびポリシーを設定する必要があります。たとえば、ポリシーは、新規ユーザーの作成、クラウド・ネットワークの作成と管理、インスタンスの起動、バケットの作成、オブジェクトのダウンロードなどを実行できるユーザーを制御します。詳細は、ポリシーの開始を参照してください。異なる各サービスに対するポリシーの記述の詳細は、ポリシー・リファレンスを参照してください。

会社が所有するOracle Cloud Infrastructureリソースを使用する必要がある通常のユーザー(管理者ではない)の場合は、ユーザーIDを設定するよう管理者に連絡してください。管理者は、使用する必要があるコンパートメントを確認できます。

リソースのモニタリング

メトリック、アラームおよび通知を使用して、Oracle Cloud Infrastructureリソースのヘルス、容量およびパフォーマンスをモニターできます。詳細は、モニタリングおよび通知を参照してください。

DNSサービス機能および制限

OCI DNSサービスは、アカウント当たり1000ゾーンおよびゾーン当たり25,000レコードに制限されています。これらの値を超えるゾーンとレコード・サイズが必要な顧客は、support.oracle.comからサポートに連絡することをお薦めします。ゾーン・ファイルのアップロードは、ゾーン・ファイルごとのサイズで1MBに制限されています。ゾーン・ファイルが1MBを超える場合は、すべてのゾーン情報をアップロードするために、ゾーン・ファイルを小さいバッチに分割する必要があります。

この制限の詳細および回避策は、ゾーン・ファイルの制限事項および考慮事項を参照してください。

必要なIAMサービス・ポリシー

Oracle Cloud Infrastructureを使用するには、管理者によってポリシーでセキュリティ・アクセス権が付与されている必要があります。このアクセス権は、コンソール、あるいはSDK、CLIまたはその他のツールを使用したREST APIのいずれを使用している場合でも必要です。権限がない、または認可されていないというメッセージが表示された場合は、自分がどのタイプのアクセス権を持っているか、およびどのコンパートメントで作業するかを管理者に確認してください。

ポリシーを初めて使用する場合は、「ポリシーの開始」「共通ポリシー」を参照してください。DNSのポリシーの詳細は、DNSサービスの詳細を参照してください。

DNSを管理するには権限が必要です。アクセス・レベルは、inspect > read > use > manageの順に累積されます。たとえば、read動詞は、読取りおよび検査の権限をカバーします。manage動詞は、検査、読取り、更新、作成、削除および移動の権限をカバーします。

ポリシーの例:

  • 特定のユーザー・グループのゾーンに対してすべての操作を有効にするには:
    Allow group <GroupName> to manage dns in tenancy
  • 特定のグループがゾーンを読み取れるようにするには:
    Allow group <GroupName> to read dns-zones in tenancy
  • 読取り専用DNS管理グループを作成するには:
    Allow group <GroupName> to read dns in tenancy