Exadata Cloud Service

Exadata Cloud Serviceを使用すると、クラウド内でExadataの機能を活用できます。ニーズの増加に応じてデータベース・コンピュート・サーバーおよびストレージ・サーバーをシステムに追加できるフレキシブルX8Mシステムをプロビジョニングできます。X8Mシステムでは、RDMA over Converged Ethernet (RoCE)ネットワークを使用して、高帯域幅と低レイテンシ、永続メモリー(PMEM)モジュールおよびインテリジェントExadataソフトウェアを提供します。X8Mシステムは、クォータ・ラックのX8システムと同等のシェイプを使用してプロビジョニングでき、プロビジョニング後はいつでもデータベース・サーバーおよびストレージ・サーバーを追加できます。X8Mシステムの詳細は、X8M Scalable Exadata Infrastructureの概要を参照してください。

X8およびX7システムは、固定シェイプ(クォータ、ハーフおよびフル・ラック・システム)でも使用できます。これらのシステムはInfiniBandネットワーキングを使用し、データベース・サーバーおよびストレージ・サーバーをスケーリングする機能はありません。クォータ・ラック・システムより容量が少ないExadataベース・システムをプロビジョニングすることもできます。

すべてのExadata Cloud Serviceインスタンスについて、必要に応じて、自動バックアップの構成、様々なワークロードの最適化、OCPUおよびストレージ割当てのスケーリングを行うことができます。

ノート

2019年3月14日以降に起動されたExadata Cloud Serviceインスタンスでは、Oracle Linux 7が実行されます。以前に起動されたシステムでは、Oracle Linux 6が実行されます。既存のExadata DBシステムのオペレーティング・システムの更新に関する重要な情報は、OSの更新を参照してください。

サポートされているデータベース・エディションおよびバージョン

Exadata Cloud ServiceインスタンスにはEnterprise Edition - Extreme Performanceが必要です。このエディションには、Oracle Database Enterprise Editionのすべての機能に加え、すべてのデータベース・エンタープライズ管理パック、およびOracle Database In-MemoryやOracle Real Application Clusters (RAC)などのすべてのEnterprise Editionオプションが用意されています。

Exadata Cloud Serviceインスタンスは、次のソフトウェア・リリースをサポートしています:

  • Oracle Database 19c (19.0)
  • Oracle Database 18c (18.0)
  • Oracle Database 12cリリース2 (12.2)
  • Oracle Database 12cリリース1 (12.1)
  • Oracle Database 11g リリース2 (11.2)
ノート

  • Exadata Cloud ServiceのクラウドVMクラスタまたはDBシステムでOracle Database 19cの実行を予定している場合は、リソースの作成時にバージョン19cを指定する必要があります。以前のデータベース・バージョンは19cのクラウドVMクラスタまたはDBシステムでサポートされており、いつでも作成できます。以前のOracle Databaseバージョンで作成されたクラウドVMクラスタおよびDBシステムでは、Oracle Database 19cは自動的にはサポートされなくなります。
  • 既存の18c以前のデータベースのOracle Database 19cへのアップグレードの詳細は、Exadata Databasesのアップグレードを参照してください。

サブスクリプション・タイプ

Exadata Cloud Serviceインスタンスで使用可能なサブスクリプション・タイプは、Universal Credit Pricingの「月次フレックス」購入モデルのみです。詳細は、ユニバーサル・クレジット価格設定のFAQを参照してください。

測定頻度および秒単位の請求

プロビジョニングするExadata Cloud Serviceインスタンスごとに、最短48時間はインフラストラクチャに対して請求され、それ以降は秒単位で請求されます。システムに追加する各OCPUは、秒単位で請求され、最小使用期間は1分です。X8Mシステムの場合、クラウドVMクラスタを終了し、クラウドExadataインフラストラクチャ・リソースを終了しないと、インフラストラクチャ・リソースの請求が継続されます。

スケーリング・オプション

Exadata Cloud Serviceでは、3種類のスケーリング操作がサポートされています:

  • すべてのExadata Cloud Serviceインスタンスについて、プロビジョニングされたシステム内のコンピュート・ノードの処理能力をスケーリングし、必要に応じてCPUコアを追加または除去できます。
  • X8Mシステムの場合、フレキシブル・シェイプにより、必要に応じてデータベースおよびストレージ・サーバーをクラウドExadataインフラストラクチャ・リソースに追加できます。
  • X6、X7およびX8 Exadata DBシステムの場合、システムを別のシェイプ構成(クォータ・ラックからハーフ・ラックなど)に移動することでスケーリングできます。

スケールの各タイプの詳細は、Exadata Cloud Serviceインスタンスのスケーリングを参照してください。

Exadata Cloud Serviceインスタンス内のCPUコアのスケーリング

Exadata Cloud Serviceインスタンスでより多くのコンピュート・ノードの処理能力が必要な場合は、次のようにシステム内のすべてのノード間で有効なCPUコアの数を対称的にスケール・アップできます:

X8Mのフレキシブル・インフラストラクチャ・システム: クラウドVMクラスタに現在プロビジョニングされているデータベース・サーバー数の倍数でCPUコアをスケーリングできます。たとえば、6つのデータベース・サーバーがプロビジョニングされている場合は、6の倍数のCPUコアを追加できます。プロビジョニング時に、X8Mシステムには2つのデータベース・サーバーがあります。X8Mシステムへのコンピュート・リソースおよびストレージ・リソースの追加の詳細は、Exadata X8Mコンピュートおよびストレージのスケーリングを参照してください。

非X8M固定シェイプ・システム: ベース・システムかX7またはX8クォータ・ラックの場合は、2つのデータベースのコンピュート・ノード間で2の倍数単位でスケーリングできます。X7またはX8ハーフ・ラックの場合、4つのデータベースのコンピュート・ノード間で4の倍数単位でスケーリングできます。X7またはX8フル・ラックの場合、8つのデータベースのコンピュート・ノード間で8の倍数単位でスケーリングできます。

非従量制のサービス・インスタンスでは、コンピュート・ノードの処理能力を一時的に変更したり(バースト)、より永続的にコンピュート・ノードの処理能力を追加できます。従量制のサービス・インスタンスの場合は、有効なCPUコア数を単純に変更できます。

CPUコアがゼロのExadata Cloud Serviceインスタンスをプロビジョニングすることも、プロビジョニング後にサービス・インスタンスをゼロ・コアにスケール・ダウンすることもできます。ゼロのコアの場合、システムをスケール・アップするまでは、課金されるのはインフラストラクチャに対してのみです。価格設定の詳細は、Exadata Cloud Serviceの価格設定を参照してください。

ヒント

OCPUスケーリング・アクティビティはオンラインで実行され、停止時間はありません。

構成ごとのCPUコアの詳細は、Exadataシェイプ構成を参照してください。システムをスケーリングする方法については、Exadata Cloud ServiceクラウドVMクラスタまたはDBシステムでCPUコアをスケーリングするにはを参照してください。

X6、X7およびX8 Exadata DBシステム構成のスケーリング

容量の多いシェイプに移動してExadata X6、X7またはX8 Exadata Cloud Serviceインスタンスをスケーリングすると、増加するワークロードのニーズに対応できます。これは、データベース・デプロイメントで次が必要な場合に有効です:

  • 現在のシステム構成のキャパシティを超えた処理能力。
  • 現在のシステム構成のキャパシティを超えたストレージ容量。
  • 使用可能なコンピュート・ノードの数を増やすことにより提供できるパフォーマンス向上。
  • 使用可能なExadata Storage Serverの数を増やすことで提供できるパフォーマンス向上。

ワークロードをより大きな固定シェイプ(X7およびX8ハードウェア・シェイプ)に移動したり、フレキシブルX8Mシェイプに移動して、ワークロードの増加に応じてコンピュートおよびストレージ・リソースを簡単に拡張できます。

Exadata Cloud Serviceインスタンス間でのデータベース・デプロイメントの移動を支援するために、より多くの容量を持つ別のサービス・インスタンスにバックアップをリストアするか、より多くの容量を持つサービス・インスタンスでデータベースのData Guardアソシエーションを作成してから、新しいスタンバイ・データベースがプライマリ・ロールを引き継ぐようにスイッチオーバーを実行できます。プロセスを開始するには、Oracleに連絡してサービス制限の引上げをリクエストし、データベースが必要とする、より大きいサービス・インスタンスをプロビジョニングできるようにします。

Exadataシェイプ構成

各Exadata Cloud Serviceインスタンスは、コンピュート・ノードとストレージ・サーバーで構成されます。コンピュート・ノードは、それぞれ仮想マシン(VM)で構成されています。ユーザーには、追加のソフトウェアをロードして実行できるように、コンピュート・ノードVMに対するルート権限があります。ただし、物理的コンピュート・ノードのハードウェア、ネットワーク・スイッチ、電力配分装置(PDU)、統合電源管理(ILOM)インタフェース、Oracleによってすべて管理されるExadata Storage Serverなど、Exadataインフラストラクチャ・コンポーネントへの管理アクセス権はありません。

X8Mシステムの場合、Exadataハードウェアは、クラウドExadataインフラストラクチャ・リソースとクラウドVMクラスタの2つのリソース・タイプによって管理されます。詳細は、Exadata Cloud Serviceリソース・モデルを参照してください。

X6、X7およびX8システムの場合、ExadataハードウェアはDBシステム・リソースを介して管理されます。

ハードウェア・モデルの場合、ユーザーはデータベースに対する完全な管理権限を持っており、Oracle Cloud Infrastructureの外部からOracle Net Servicesを使用してデータベースに接続できます。表領域の作成やデータベース・ユーザーの管理などのデータベース管理タスクは、ユーザーが行います。また、デフォルトの自動化メンテナンス設定のカスタマイズや、データベース障害が発生した場合のリカバリ・プロセスの制御が可能です。

使用可能なシェイプ構成の詳細は、Exadata固定ハードウェア・シェイプ: X6、X7、X8およびExadataベースを参照してください

Exadata Cloud Serviceの顧客管理キー

Exadata Cloud Serviceの顧客管理キーは、お客様が管理する暗号化キーを使用してお客様がデータを暗号化できる、Oracle Cloud Infrastructure Vaultサービスの機能です。Vaultサービスは、可用性と耐久性に優れた一元的なキー管理機能を提供します。このキー管理ソリューションでは、FIPS 140-2レベル3認定ハードウェア・セキュリティ・モジュールの分離されたパーティション(および低コストの共有パーティション・オプション)を使用したセキュアなキー・ストレージ、および選択したOracle Cloud Infrastructureサービスとの統合も提供されます。顧客管理キーは、データの保護に使用されているキーのライフサイクルを一元的に管理、格納およびモニタリングしながら、データのセキュリティ・ガバナンス、規制コンプライアンスおよび均質の暗号化が必要な場合に使用します。

次のことが可能です:
  • Exadata Cloud Serviceでデータベースを作成する際の顧客管理キーの有効化
  • 既存のデータベースでのOracle管理キーから顧客管理キーへの切替え
  • セキュリティ準拠を維持するためのキーのローテーション

ストレージ構成

Exadata Cloud Serviceインスタンスを起動する際、Exadata Storage Server内のストレージ領域はOracle Automatic Storage Management (ASM)で使用されるように構成されます。デフォルトでは、次のASMディスク・グループが作成されます:

  • DATAディスク・グループは、Oracle Databaseデータ・ファイルを格納するためのものです。
  • RECOディスク・グループは、主にFast Recovery Area (FRA)を格納するために使用されます。これは、Oracle DatabaseがRMANバックアップやアーカイブREDOログ・ファイルなどのバックアップとリカバリに関連する様々なファイルを作成して管理できるストレージ領域です。
  • /acfsファイル・システムには、様々な操作をサポートするシステム・ファイルが含まれています。カスタム・ファイル、Oracle Databaseのデータ・ファイルまたはバックアップは、ACFSディスク・グループ内に格納しないでください。サービス関連ではないファイルのDATA ASMディスク・グループを使用して、カスタムACFSマウントを作成できます。

ディスク・グループ名には、Exadata Databaseマシン環境に関連付けられた短い識別子文字列が含まれています。たとえば、識別子がC2である場合、DATAディスク・グループはDATAC2という名前になり、RECOディスク・グループはRECOC2という名前になります。

また、SPARSEディスク・グループを作成することもできます。SPARSEディスク・グループは、Exadataスナップショットのサポートに必要です。Exadataスナップショットでは、領域効率のよい、Oracle Databaseのクローンの作成が可能です。これは、非常に迅速かつ簡単に作成および破棄できます。スナップショット・クローンは、多くの場合、一時データベースを必要とする開発、テストまたはその他の目的で使用されます。

サービスの作成後にディスク・グループのレイアウトを変更することはできません。

ストレージへの構成設定の影響

Exadata Storageに対してデータベースのバックアップを実行するか、スパース・ディスク・グループを作成するか、その両方を実行するかを選択する場合、選択内容は、Exadata Storage Serverのストレージ領域をASMおよびスパース・ディスク・グループに割り当てる方法に大きく影響します。

次の表は、可能な各構成のDATA、RECOおよびSPARSEディスク・グループに割り当てられているストレージのおおよその割合を示しています。

構成の設定 DATAディスク・グループ RECOディスク・グループ SPARSEディスク・グループ

Exadata Storageのデータベース・バックアップ: いいえ

スパース・ディスク・グループ: いいえ

80 % 20 % 0 %

Exadata Storageのデータベース・バックアップ: はい

スパース・ディスク・グループ: いいえ

40 % 60 % 0 %

Exadata Storageのデータベース・バックアップ: いいえ

スパース・ディスク・グループ: はい

60 % 20 % 20 %

Exadata Storageのデータベース・バックアップ: はい

スパース・ディスク・グループ: はい

35 % 50 % 15 %

ゼロ・ダウンタイム移行を使用したOracle Cloud Exadataシステムへのデータベースの移動

Oracleでは、Oracleデータベース・ワークロードをオンプレミスおよびOracle Cloud Infrastructure Classicから様々なOracle Database Cloudサービス(Oracle Cloud Infrastructure Database Migration Serviceおよびゼロ・ダウンタイム移行)に移行するための2つの新しいソリューションを提供しています。

ゼロ・ダウンタイム移行(ZDM)は、シンプルで自動化された移行エクスペリエンスを提供するインストール可能なツールで、本番システムにとってのわずかな停止時間を実現します。

OCI Database Migration ServiceはZDMツールに基づいており、マネージドOCIサービスとして、OracleデータベースをOracle Cloudに移動するためのユーザー・インタフェースが提供されます。

詳細は次のトピックを参照してください:

ゼロ・ダウンタイム移行の開始

Oracle Cloud Infrastructure Database Migration Serviceの開始