移行前アドバイザ・レポートのチェック
データベース移行では、クラウド移行前アドバイザ・ツール(CPAT)との統合を含む対話型検証レポートが提供されます。移行前アドバイザを使用すると、データベース移行は移行ジョブ中にソース・データベースを分析し、指定したOracle Cloudターゲットに基づいて問題のあるデータベース機能および構成についてアドバイスします。
移行前アドバイザはデフォルトで実行され、次の機能と利点があります:
-
データベースで使用されている、ターゲット環境でサポートされていない機能について警告します
-
Data Pumpのエクスポートおよびインポート操作に使用する修正変更またはパラメータ(あるいはその両方)の提案を行います
-
ソース・データベースに対して実行できるチェックに失敗した場合の修正スクリプトを生成します
検証ジョブの実行後、ジョブ出力には、実行されたチェック、問題の説明および問題を解決するために実行できるアクションが表示されます。
移行前アドバイザの結果を表示またはダウンロードするには
-
移行リソースの詳細ページで、「ジョブ」、ジョブ名、「フェーズ」の順にクリックします。
-
「移行前アドバイザの検証」フェーズ名をクリックして、検証移行前アドバイザの詳細ページを開きます。
このページから、移行前アドバイザ・レポートのダウンロード、レポート統計の表示、および「チェック」リストのドリルダウンを行うことができます。
チェック・リスト操作
フィルタ: 左側の「フィルタ」チェックボックスを使用して、リストされたチェックをフィルタできます。
個々のチェックのドリルダウン:リストのチェック名をクリックすると、移行前アドバイザ・レポートからそのチェックの詳細が表示されます。
チェック詳細
「チェック詳細の表示」パネルには、次が表示されます
-
表示されている結果の原因となった問題、移行への潜在的な影響、問題を軽減するために実行できるアクション、該当する場合はソース・データベースで実行できる修正スクリプトの場所など、チェックに関する情報。
-
「確認済」インジケータ。このインジケータを使用すると、チェックを実行するタスクを完了したかどうかにかかわらず「移行前アドバイザの検証」リストに表示されるように、チェックを「確認済」としてマークできます。
チェック詳細のリンクをクリックして、「いいえ」または「はい」の値に変更します。このインジケータは、チェックの処理方法に影響を与えません。利便性のために使用できます。
-
チェックで問題ありのフラグが付けられたオブジェクトのリスト。
一部のチェックではオブジェクトの読取り専用リストが表示され、一部のチェックではリストされたオブジェクトを対話形式で更新できます。
修正スクリプトの実行
修正スクリプトの場所は、個々のチェックの「チェック詳細の表示」パネルに表示されます。
「修正スクリプトの場所」は、ソース・データベース上のスクリプトの場所を指定します。
ソース・データベースに対して修正スクリプトを実行するには、sys管理権限が必要です。
マルチテナント・アーキテクチャでは、CDBで修正スクリプトを実行する必要があります。PDBで実行すると、エラーが発生します。
問題のあるオブジェクトの除外
検証の実行後、「チェック詳細の表示」ペインにリストされているすべてのオブジェクトの「除外」列に「いいえ」が表示されます。
次の検証実行からオブジェクトを除外するには、リスト内のオブジェクトの横にあるボックスを選択して「選択項目を除外」をクリックするか、「すべて除外」を選択してチェックにリストされたすべてのオブジェクトを除外できます。
除外するオブジェクトを選択すると、「除外」列に「はい」が表示されます。「はい」とマークされたオブジェクトは、次の検証実行では移行前アドバイザによって無視され、次回検証を実行するときに「オブジェクト」リストに表示されません。
この変更を反映するために、移行の「選択したオブジェクト」構成も更新されます。「移行の詳細」ページの「選択したオブジェクト」に、除外ルールを含む新しい行が表示されます。このオブジェクトを再度含める場合は、「選択したオブジェクト」リストでルールを削除する必要があります。
「すべて除外」では、表示されているページのすべてのオブジェクトに加えて、表示されていないページのオブジェクトも除外されます。ただし、チェックボックス列の最初のボックスを選択して「すべて除外」をクリックすると、現在のページにリストされているオブジェクトのみが除外されます。
表を除外しても、移行前アドバイザ分析から除外されません。スキーマ全体が除外されている場合は、移行前アドバイザからスキーマを除外できます。Oracle Cloudでサポートされていない表が存在すると、移行前アドバイザ・レポートでブロッカ・ステータスになる可能性があります。
明示的にオブジェクトを包含および除外する方法の詳細は、「Oracle移行するオブジェクトの選択」を参照してください。
親トピック: ジョブの管理