データベース間でのCPU使用率の比較
「集計」タブをクリックして、複数のデータベース間でCPU使用量を比較できます。すべてのデータベースのリソース使用率のサマリーを表示すると、予期しないリソース使用率のスパイクがあった可能性がある時点を特定できます。
集計ツリーマップ
「CPUの詳細」ページで「集計」タブを選択すると、ページの上半分に、Opsインサイトに対して有効になっているコンパートメント内のすべてのデータベースのツリーマップが表示されます。デフォルトでは、チャートには個々のデータベースごとのCPU内訳が表示されます。これにより、個々のデータベースでそれぞれのリソースがどのように使用されているかを比較できます。複数のデータベース間でCPUリソース使用量を比較するには、データベース・タイプ、使用率レベル、CDB、ホスト、VMクラスタ、Exadata、フリーフォーム・タグおよび定義済タグ別にデータベースをグループ化できます。

ツリーマップ・ビジュアライゼーションでは、コンパートメント全体(またはクロスコンパートメント階層)のデータベース・フリートが、サイズ設定メトリックに比例してサイズ設定され、ビジュアル・キャンバス全体を分割する長方形の集まりとして示されます。各データベースは長方形で、長方形の相対的なサイズを簡単に比較できます。ツリーマップ全体がサイズ設定メトリックでコンパートメント合計を表すため、データベースごとのフリート合計の区分けがこのビジュアライゼーションの基礎となります。たとえば、CPU使用率と変化率は、それぞれセルのサイズと色によって視覚的に表されます。サイズが大きいセルは、小さいセルよりも多くのCPUリソースを使用します。最も大きなセルは、最も多くCPUリソースを使用しているデータベースです。セルの色は、データベースが使用するCPUリソースの変化率によって決まります。
特定のグループを選択すると、グループのすべてのメンバーのデータを統合して「トレンドと予測」チャートが生成され、特定のリソースの予測使用率と現在の使用率トレンドを表示できます。グループの1つのメンバーをクリックして、単一のデータベースのトレンドと予測を表示することもできます。
CPUツリーマップのグループ化
デフォルトでは、CPUツリーマップはすべてのデータベースをグループとして表示します。つまり、コンパートメント内のすべてのデータベースで構成される単一のグループのみがあり、サイズ設定メトリックに従ってサイズ設定された各データベース・セル領域があります。
ツリーマップは、「グループ化」プロパティを選択することで、2レベルの階層として編成できます。この場合、ツリーマップがまずグループに分割され、次にグループ内で個々のセルに分割されます。これにより、セル・サイズに加えてグループ・サイズの比較が可能になります。
「グループ化」プロパティでは次のオプションを使用できます:
- データベース・タイプ
- 使用率レベル
- CDB
- ホスト
- VMクラスタ
- Exadata
- フリーフォーム・タグ
- 定義されたタグ
データベース・タイプ別にグループ化すると、使用量および割当てのフットプリントをデータベース・タイプ別に比較でき、使用率レベル別にグループ化すると、過度に使用されていたり、十分に使用されていない割当てフットプリントを迅速に評価できます。タグのグループ化の詳細は、「タグによるグループ化」を参照してください。
CPUツリーマップのサイズ設定
ツリーマップには、次の2つのサイズ設定メトリックが用意されています:
- 使用量(平均アクティブCPU) - データベース・セルが大きいほどCPUの消費量が多いです。このサイズ設定は、CPU従量制のクラウド設定で特に役立ちます。これは、これらのデータベースの相対的なバーン・レートであるためです。
- 割当て–OCIによってデータベースで使用可能な割当て済CPU。データベース・セルのサイズは、CPU割当てによって決定されます。「ハード割当て」シナリオの場合、これはデータベースの相対固定CPUコストです。
これら2つのオプションにより、自律型データベースとオンプレミス・データベースと専用データベースのユーザーが、異なるコスト・モデルの両方が対象となっているため、データベース・フリートの相対的なコストと使用率レベルを評価できます。
CPUツリーマップの色分け
CPUツリーマップは、次の2つのオプションを使用して色分けされます:
- 使用率(%) - 時間間隔における最大割当てのパーセンテージとしての平均使用量
- 使用量の変化(%) - 時間間隔での平均使用量の線形トレンドにおける変化率
使用率(%)の色は、淡い緑色から濃い緑色までの緑色(CPUを表す)で、四分位が大きくなる(0-25%、25-50%、50-75%、>75%)につれて濃くなります。これらは上の図で確認できます。
使用量の変化(%)の色は、次に示すように2つの色パレットを使用します。使用量の正の変化は、淡い緑色から濃い緑色までの緑色(CPU)で色分けされ、正の値が大きくなるほど濃くなります。使用量の負の変化は、淡い琥珀色から濃い琥珀色までの琥珀色で色分けされ、負の値が大きくなるほど濃くなります。この方法は若干複雑ですが、正と負の決定的な違いと、いずれかの方向への変化の度合いを捉えています。

前述の「CPUの詳細集計」ページでは、ツリーマップは「最大割当て」でサイズ設定され、「使用量の変化(%)」で色分けされています。データベース・セルは「データベース・タイプ」でグループ化され、「ADW-D」グループ(Autonomous Data Warehouse - 専用)が選択されています。
ADW-Dデータベースの最大および平均CPU使用量のトレンドと予測はかなりフラットであり、変動が比較的小さいことがわかります。ただし、グループ内には4つのデータベースがあり、2つのデータベースは使用量が増加(緑色の濃淡)しており、2つは使用量が減少(琥珀色の濃淡)しています。さらに、ADW-Dデータベースがコンパートメント全体のデータベースCPU割当ての合計の約1/4を占めることも簡単にわかります。また、グループ内の拡大および縮小しているデータベースで個別にドリルダウンして、特定のトレンドおよび予測を分析することもできます。