1JD Edwards EnterpriseOne日本ローカライゼーション - はじめに

JD Edwards EnterpriseOne日本ローカライゼーションの概要

このガイドには、日本向けの国別ソフトウェアの設定および使用に関する情報が記載されています。

JD Edwards EnterpriseOneシステムの国別ソフトウェアを使用するには、国別のフォームおよび処理へのアクセスを有効にする必要があります。国別機能を有効にする設定については、この「はじめに」で説明しています。

システムの導入の際は、この製品ガイドで説明している設定の他に、導入するプロセス向けに基本ソフトウェアを設定する必要があります。たとえば、JD Edwards EnterpriseOne買掛管理システムを導入する場合、国別機能の設定を行うだけでなく、買掛管理システム用の基本ソフトウェアを設定する必要があります。

JD Edwards EnterpriseOne日本ローカライゼーションの導入

導入の計画段階では、インストール・ガイドやトラブルシューティング情報など、JD Edwards EnterpriseOneに関して提供されるすべての情報を活用してください。

JD Edwards EnterpriseOneシステムについて、どのESU(電子ソフトウェア更新)をインストールするかを決める際は、EnterpriseOne and World Change Assistant(https://updatecenter.oracle.com/res/deploy/GA/ChangeAssistant.jnlp)を使用します。JavaベースのツールであるEnterpriseOne and World Change Assistantを使用すると、必要となるESUを検索してダウンロードするためにかかる時間を75%以上削減できます。さらに、複数のESUを一度にインストールすることも可能です。

『JD Edwards EnterpriseOne Tools Software Updates Guide』を参照してください。

多言語環境向けの翻訳に関する考慮事項について

メニュー、フォームおよびレポートは様々な言語で表示できます。どのソフトウェアも、出荷時の基本言語は英語です。その他の言語は必要に応じてインストールできます。たとえば、様々なユーザーが様々な言語を表示できるように1つの環境に複数の言語をインストールしている場合、各ユーザーがユーザー基本設定を好みの言語に設定して、その言語で作業を行うことができます。

標準のメニュー、フォームおよびレポートに加えて、ソフトウェアのその他の部分も翻訳可能です。たとえば、会社用に設定する勘定科目の名前や一部のユーザー定義コード(UDC)の値を翻訳できます。

次の表は、ソフトウェアを多国籍環境で使用する場合に翻訳可能な共通のソフトウェア要素を示しています。

共通のソフトウェア要素

翻訳に関する考慮事項

ビジネスユニットの記述

システムに設定するビジネスユニットの記述を翻訳できます。

ビジネスユニットの翻訳情報は、ビジネスユニット代替記述マスター(F0006D)に格納されます。

基本言語とビジネスで使用される追加言語のいずれかまたはすべてでの記述の翻訳を確認するには、ビジネスユニット翻訳レポート(R00067)を出力します。

勘定科目の記述

勘定科目の記述を基本言語以外の言語に翻訳できます。

勘定科目表の翻訳後、勘定科目翻訳レポートを出力できます。処理オプションを設定し、勘定科目の記述を基本言語とビジネスで使用される追加言語のいずれかまたはすべてで表示することが可能です。

AAIの記述

システムに設定するAAIの記述を翻訳できます。

UDCの記述

システムに設定するUDCの記述を翻訳できます。

延滞通知のテキスト

顧客マスター・レコードの作成時に、各顧客の使用言語を指定します。「住所録 - 追加情報」フォームの「使用言語」フィールドにより、最終モードの使用時に延滞通知と通知のテキストを表示する言語が決まります。(テスト・モードでは、記載事項は、JD Edwards EnterpriseOne住所録システムでクライアントに割り当てられている使用言語で出力されます。)

基本ソフトウェアには、ドイツ語、フランス語およびイタリア語に翻訳された延滞通知が用意されています。通知の一番下に追加するテキストは翻訳が必要です。この翻訳を行うには、延滞通知のテキストの設定手順に従い、「レター文」フォームの「言語」フィールドが指定されていることを確認します。

システムに設定された翻訳は、システムを使用する各ユーザーのユーザー・プロファイルで指定された言語とも連動します。たとえば、フランス語を使用するユーザーが勘定科目表にアクセスすると、勘定科目の記述は基本言語ではなくフランス語で表示されます。

翻訳ルーチンについて

金額をアルファベットに変換するための翻訳ルーチンがいくつか用意されています。これらの翻訳ルーチンは一般に、数値とテキストの両方の形式で数値出力を生成する支払フォーマット、手形フォーマットおよび小切手発行プログラムで使用されます。使用する翻訳ルーチンは、これらのプログラムの処理オプションで指定します。

次の翻訳ルーチンが用意されています。

  • X00500 - 英語。

  • X00500BR - ブラジル系ポルトガル語。

  • X00500C - セントを含む。

  • X00500CH - 中国語。

  • X00500D - ドイツ語(マルク)。

  • X00500ED - ドイツ語(ユーロ)。

  • X00500FR - フランス語(フラン)。

  • X00500EF - フランス語(ユーロ)。

  • X00500I - イタリア語(リラ)。

  • X00500EI - イタリア語(ユーロ)。

  • X00500S1 - スペイン語(女性)。

  • X00500S2 - スペイン語(男性)。

  • X00500S3 - スペイン語(女性、小数なし)。

  • X00500S4 - スペイン語(男性、小数なし)。

  • X00500S5 - スペイン語(ユーロ)。

  • X00500U - イギリス。

  • X00500U1 - イギリス(枠内にアルファベットで表記)。

使用する翻訳ルーチンが、使用する通貨によって異なる場合もあります。たとえば、ユーロの金額をアルファベットに変換する場合は、ユーロ通貨を扱えるよう設定された翻訳ルーチンを使用する必要があります。スペイン語では、使用する翻訳ルーチンは通貨の性によって決まります。

ユーザー表示設定の設定

この項では、ユーザー表示設定の概要と次の方法について説明します。

  • ユーザー・プロファイル・プログラム(P0092)の処理オプションの設定。

  • ユーザー表示設定の設定。

ユーザー表示設定について

ローカライズされたJD Edwards EnterpriseOneソフトウェアの一部では、国別サーバー・テクノロジによって、国別機能が基本ソフトウェアから分離されています。たとえば、通常の取引処理中に仕入先に関する追加情報を記録したり、国別の要件に合うように税ID番号を検証したりする場合、ローカライズされたプログラムを使用して追加情報を入力します。税の検証は、基本ソフトウェアではなくローカライズ・プログラムによって実行されます。国別サーバーは、このローカライズ・プログラムをプロセスに組み込む必要があることを示します。

ローカライズされたソリューションをビジネスに最大限活用するには、ユーザー表示設定を設定して作業を行う国を指定する必要があります。国別サーバーは、この情報を使用して、指定された国に対して実行するローカライズ・プログラムを判別します。

作業を行う国を指定するには、ローカライゼーション国コードを使用します。ローカライゼーション国コードは、UDCテーブル00/LCに用意されています。このテーブルには、2桁と3桁のローカライゼーション国コードがいずれも格納されます。

他の機能を使用するようにユーザー表示設定を設定することもできます。たとえば、日付の表示方法(ヨーロッパの一般的な形式であるDDMMYYなど)や、基本言語を一時変更するための言語を指定できます。

ユーザー表示設定の設定に使用するフォーム

フォーム名

フォームID

ナビゲーション

用途

ユーザー・プロファイルの改訂

W0092A

Oracle JD Edwardsバナーにある自分のユーザーIDのリストから、「ユーザー別システム・オプション」、「ユーザー・プロファイルの改訂」の順に選択します。

表示設定を設定します。

ユーザー・プロファイルの改訂(P0092)の処理オプションの設定

処理オプションを使用して、処理のデフォルト値を設定できます。

住所録確認

住所録番号

住所録マスター(F0101)に対する住所録番号の編集を有効にするには、1を入力します。

PIMサーバー設定

PIMサーバー

IBM Domino Serverを使用する場合は、Dを入力します。Microsoft Exchange Serverを使用する場合は、Xを入力します。

ユーザー表示設定の設定

「ユーザー・プロファイルの改訂」フォームにアクセスします。

ローカライゼーション国コード

ローカライゼーションの国を識別するUDC(00/LC)を入力します。基本製品の国別サーバー手法を使用して、このコードに基づいた国別機能を追加できます。

言語

フォームと出力レポートで使用する言語を示すUDC(01/LP)を入力します。ここで指定する言語コードは、システム・レベルまたはユーザー基本設定で定義されている必要があります。また、言語CDをインストールしておくことも必要です。

日付フォーマット

日付をデータベースに格納する際の日付フォーマットを入力します。

このフィールドをブランクにすると、ワークステーションのオペレーティング・システムの設定に基づいて日付が表示されます。NTでは、コントロール パネルの地域設定によって、ワークステーションのオペレーティング・システムの設定が制御されます。値は次のとおりです。

ブランク: システムの日付フォーマットが使用されます。

DME: 日、月、4桁の年

DMY: 日、月、年(DDMMYY)

EMD: 4桁の年、月、日

MDE: 月、日、4桁の年

MDY: 月、日、年(MMDDYY)

YMD: 年、月、日(YYMMDD)

日付区切り文字

特定の日付の月、日、年を区切る際に使用する文字を入力します。アスタリスク(*)を入力すると、日付の区切りとしてブランクが使用されます。フィールドをブランクにすると、日付の区切りとしてシステムの値が使用されます。

小数区切り文字

小数点の右側で使用する桁数を入力します。このフィールドをブランクにすると、システムの値がデフォルト値として使用されます。