最新のOracle Essbaseプラットフォームの概要

Marketplace経由のOracle Cloud Infrastructure (OCI)でのOracle Essbaseおよび独立したデプロイメントでのEssbase 26aiは、リリース11gから追加された堅牢な新機能を備えた強力な分析プラットフォームとして、スタンドアロン・デプロイメントの一部として利用できます。

Essbaseは次のように実装できます。

  • クラウド上。Oracle Cloud Infrastructureを使用してMarketplaceのリスト経由で行います。

  • Essbase 26aiを独立したデプロイメントにインストールします。サポートされているプラットフォームについては、Oracleの動作保証マトリックスを参照してください。

プラットフォームの機能

アーキテクチャ: Essbase 26aiの独立したデプロイメントのアーキテクチャには、WebLogicで実行される中間層プラットフォームが含まれています。このFusion Middlewareアーキテクチャは、高速なパフォーマンス、最適化されたメモリーの使用、高い並行処理性、柔軟なデプロイメント・オプションおよびフェイルオーバーを可能にします。

Oracle Cloud InfrastructureアーキテクチャでのEssbaseは、OCIを利用して同じ利点を実現します。独立したアーキテクチャとクラウドベースのアーキテクチャはどちらも、Oracle Databaseやユーザーが選択したリレーショナル・データベースを利用して、Essbaseスキーマを格納します。

問合せエンジン: ブロック・ストレージ・キューブのデフォルトの問合せエンジンはハイブリッド・モードで、堅牢な依存性分析と高速な集計を実現します。ハイブリッド・モードは、リリース11gよりも制限が少なくなり、より多くの計算を処理でき、いくつかのチューニング・オプションで強化されています。

フェイルオーバーEssbase 11gでは、Provider Servicesにより、OPMNを介して管理されるフェイルオーバー・リースができました。現在、Essbase 26aiの独立したデプロイメントでのみ、フェイルオーバーはWebLogicと統合されており、アクティブのノードとスタンバイで待機中のノードを判別する中央リクエスト・リース・システムをサポートします。

セキュリティ - Essbase 26aiの独立したデプロイメントでは、すべてのデータがTransport Layer Security (TLS) 1.2を使用してトランジット層で暗号化されます。ロード・バランサを実装できます。Oracle Cloud InfrastructureでのEssbaseのデプロイメントでは、パブリックまたはプライベートのサブネット、ポリシー、ファイアウォールおよびOracle Cloud Infrastructureで使用可能なその他のネットワーク・セキュリティ・オプションを実装できます。

ユーザー認証には、WebLogic組込みLDAPと選択した外部認証プロバイダを組み合せて選択できます。または、すでにEPM Shared Servicesセキュリティを使用している場合、Essbase 26aiの独立したデプロイメントでのみ引き続き使用できます。Marketplace経由でOracle Cloud InfrastructureでEssbaseをデプロイする場合は、Identity Cloud Service (IDCS)を使用した認証をオプションとして使用できます。

Essbaseのユーザー・ロールには、ユーザー、パワー・ユーザーおよびサービス管理者の3つがあります。個別に付与されるアプリケーション権限は、アプリケーション・マネージャ、データベース・マネージャ、データベース更新およびデータベース・アクセスです。EPM Shared Servicesのロールはすべて、新しいロールと権限にマッピングできます。あるいは、引き続きEPM Shared Servicesを使用できます(Essbase Essbase 26ai独立デプロイメントのみ)。

Essbaseのフィルタは、キューブに微調整されたセルレベルのアクセス制御を実装するために役立ちます。関数または変数が組み込まれた動的フィルタを使用すると、フィルタを拡張可能にして、変化し続けるユーザー・ベースとリアルタイムなソース・データに適応させることができます。LoginAsを使用して、管理インタフェースでフィルタをテストできます。

管理インタフェース: Essbase Webインタフェースを使用すると、アプリケーション、ユーザー、グループおよびEssbaseアーティファクトを管理できます。これには、豊富なアウトライン・エディタ、スクリプティング・エディタ、グリッド・レイアウトを保存できるデータ分析インタフェース、およびデータ・プレビューが組み込まれたロード・ルール・エディタが用意されています。一元化されたジョブ・インタフェースを使用して、リクエストの開始と、アクティブなリクエストおよび最近のリクエストのモニターができます。キューブ・デザイナおよびSmart Viewと、移行、自動化および管理用のユーティリティを、コンソールからダウンロードできます。

高速化された開発機能および監査機能: 計算トレースを使用すると、計算スクリプトをモニターおよびデバッグできます。問合せトレースを使用して、問合せのパフォーマンスをモニターおよびデバッグできます。監査証跡を使用すると、データに加えられた変更を追跡できます。Smart Viewで作業しているときに、解決順を調整できます。

自動化ツールおよび開発者ツール: REST APIは、ホストされたEssbaseリソースの管理と保護されたHTTPを介した操作を自動化するために役立ちます。JavaもC APIも使用でき、新しいコマンドライン・インタフェース(CLI)、MaxL管理スクリプト言語、レポート・ライターおよびESSCMDコマンド言語の下位互換性サポートも使用できます。

カタログ—カタログは、Essbaseのアプリケーションおよびユーザーに関連するファイルおよびアーティファクトを保存するための中心的な場所です。ユーザーと共有ディレクトリ、およびサンプル・キューブの役立つギャラリが用意されています。

ギャラリ: カタログには、Excelアプリケーション・ワークブック形式のキューブ・テンプレートのギャラリが含まれています。これらのワークブックを簡単にインポートして、様々なサンプル・キューブを構築できます。サンプルでは、構造化ワークブックおよび非構造化ワークブックからのキューブの作成と設計の方法だけでなく、Essbaseのアプリケーションと機能の様々なユース・ケースについて説明しています。

キューブ・デザイナ: Excel用のキューブ・デザイナ拡張機能は、アプリケーション・ワークブックからEssbaseキューブを設計および構築するためのクライアント・インタフェースです。このインタフェースは、柔軟で移植可能なキューブの設計と管理のシステムを提供します。構造化されたワークブックにより、毎日のキューブ設計、最適化および移植性を容易にします。キューブ・デザイナは、非構造化ワークブック内に見られるパターンを推測して、生データを階層的に編成されたキューブにするために役立ちます。

接続Essbase APIは、TLS/SSLを使用して、コンポーネント間の内部接続および他のアプリケーションとの外部接続の両方で安全な接続を実現します。セキュアなHTTP経由でEssbaseランタイム・クライアント(RTC)を使用することで、クライアントの接続を有効にするための追加のTCP/IPポートを開かずに任意のソフトウェアから接続できます。

接続およびデータソース: Essbase管理タスクでは、多くの場合、リモート・ソース・データまたはホストへの接続が必要です。再使用可能な接続とデータソースを使用すると、接続の詳細をルール・ファイルまたはフィルタなどのアーティファクトにコーディングしたり、他の接続依存のタスクを実行するたびにそれらを入力したりする必要はありません。

分析: Smart Viewを介して接続するかわりに、組込みの代替手段として、管理用のEssbase Webインタフェースからキューブ・データに対してアドホック・データ問合せまたはグリッド分析を実行できます。グリッド・レイアウトの保存、レポート・スクリプトの実行、および名前付きのMDX問合せの実行と保存を行えます。

計算: Essbaseにはほとんどの分析アプリケーションに適した計算関数およびコマンドの豊富なライブラリがあり、Javaを使用して構築した独自のカスタム定義関数およびマクロを追加できます。計算トレースは、計算スクリプトのパフォーマンスおよびメンバー式の処理を分析およびデバッグするために役立ちます。タプルベースの計算は、計算有効範囲の最適化と絞り込みに役立ち、計算有効範囲がアクティブなSmart Viewグリッドに焦点を合わせるように制限します。ハイブリッド・モードの計算を選択でき、いくつかのチューニング・オプションで強化されています。

MDXの挿入およびエクスポート: マルチディメンション問合せ言語としてのMDXのよく知られたユーティリティに加えて、その挿入およびエクスポートのディレクティブを使用して、マルチディメンション・データのカスタム・スライスを形成、コピー、移動および更新できます。

集約ストレージ計算: MDX挿入を使用して、カスタム計算および割当てを実行できます。デフォルトの集約ビューの作成と保守を自動化できます。

データ・ロードおよびディメンション構築: 組込みのデータ・プレビューを備えたEssbase Webインタフェースのロード・ルール・エディタを使用すると、カタログまたは外部ソースからデータとディメンションをインポートできます。ルール・ファイルの列では、Sum、Min、Max、CountおよびAvgなどの関数を使用して、インポートの形成に役立てることができます。SQLベースのロードによりパフォーマンスが向上しました。バッチ・アウトライン編集は、JavaまたはREST APIからプログラムで実行できます。コマンドライン・インタフェース(CLI)では、様々なソースからのストリーミング・データ・ロードがサポートされます。バッファ、マージおよびキャッシュのチューニングのオプションなどの、集約ストレージ・データ・ロードの最適化が追加されました。

ドリルスルー: Essbaseキューブに表示されるデータよりも多くのデータが必要な場合は、ドリルスルー・レポートを使用して外部データソースにアクセスできます。Oracle Databaseへのドリルスルー接続のパフォーマンスが向上します。ドリルスルー・レポート・デザインの柔軟性が向上し、複数のセルまたはセルの範囲を様々な方法で選択できるようになります。選択項目は、再帰、非再帰、レベル0、連続または非連続にできます。

シナリオ管理—シナリオ管理は、キューブに影響を与えることなく、ユーザーがデータ内の様々な仮定をモデル化して、集計結果への影響を確認できるプライベートな作業領域(またはサンドボックス)を構築する機能を提供します。

シャドウ・アプリケーション: 限られたダウンタイムでキューブの変更と再構築を実行するために、プライマリ・アプリケーションのコピーであるシャドウ・アプリケーションを作成できます。シャドウ・アプリケーションへの変更を実施する間、プライマリ・アプリケーションは問合せなどの読取り専用操作のサービス提供を継続します。シャドウ・アプリケーションは表示することも非表示にすることもできます。詳細は、「REST APIでのシャドウ・アプリケーション・エンドポイントの作成」を参照してください。

構成: アプリケーションのチューニングに必要なほとんどの構成パラメータは、Essbase Webインタフェースを使用してアプリケーションごとに設定する必要があります。独立したデプロイメントでEssbase 26aiをインストールする場合は、必要に応じて、essbase.cfgでシステム全体の構成のデフォルトを制御することもできます。

ロギング: ログはOracle Diagnostic Logging (ODL)形式です。ログ・ファイルは、Essbase Webインタフェースからダウンロードできます。パフォーマンス・アナライザを使用してEssbaseログを分析し、使用状況とパフォーマンスの統計を生成できます。

移行、バックアップ/リストアライフサイクル管理ユーティリティ(LCM)を使用すると、Essbaseリリースとホスト・サーバーにわたってオンプレミス・アプリケーションを簡単に移行できるようになります。ユーザーとグループを移行しやすくする追加の 移行ユーティリティも、コンソールからダウンロードできます。Oracle Cloud Infrastructureでのデプロイメントの場合は、インフラストラクチャを使用してEssbaseスタックをバックアップします。