この図は、高可用性を確保しながら複数のリージョンにまたがるOracle E-Business Suiteアプリケーションのデプロイメントのアーキテクチャ図です。

アーキテクチャは、要塞、ロード・バランサ、アプリケーションおよびデータベース・ホストが2つのリージョン間でVCNの個別のサブネットに配置された仮想クラウド・ネットワーク(VCN)で構成されます。2番目のリージョンの可用性ドメイン内のインスタンスは障害時リカバリ・リージョンと呼ばれ、スタンバイ状態にあります。アプリケーションおよびデータベース・インスタンスは、リージョン間の対称トポロジにデプロイされます。対称トポロジでは、アクティブ・リージョンとスタンバイ・リージョンの両方に同じ数のアプリケーション・インスタンスとデータベース・インスタンスをデプロイします。各リージョンに2つのアプリケーション・インスタンスがデプロイされます。メイン・リージョンの両方のアプリケーション・インスタンスがアクティブで、DRリージョンのインスタンスがスタンバイ状態です。

要塞ホストはパブリック・サブネットにデプロイされ、他のすべてのインスタンスはプライベート・サブネットにデプロイされます。要塞ホストは、動的ルーティング・ゲートウェイ(DRG)およびインターネット・ゲートウェイを介してリクエストを受信します。DRGは、オンプレミス・ネットワークをクラウド・ネットワークに接続するゲートウェイです。DRGと顧客構内機器間の通信を有効にするには、IPSec VPNまたはOracle Cloud Infrastructure FastConnectを使用します。インターネットから要塞ホストにアクセスするには、インターネット・ゲートウェイ(IGW)を設定します。IGWは、VCNからインターネットへのネットワーク・トラフィックのパスを提供するソフトウェア定義ルーターです。

ロード・バランサ・インスタンスは、ポート8080または8888を介してリクエストを受信し、アプリケーション・サーバーに送信します。アプリケーション・サーバーは、これらのリクエストを処理し、ポート1521を介してデータベース・インスタンスに転送します。プライベート・サブネット内のインスタンスには、要塞ホストまたはDRG (データ・センターとOracle Cloud Infrastructure DRGの間にIPSec VPNトンネルを設定している場合)を介してポート22経由でアクセスできます。

リージョン間でアプリケーション・サーバーを同期化するには、Rsyncを使用します。データベースをリージョン間でレプリケートするには、Oracle Active Data Guardを同期モードで使用します。