データの移行
移行コンポーネントおよび出力を検証するには、-eval
フラグを指定してデータベースの移行コマンドを実行します。事前チェックが正常に完了したら、-eval
フラグを指定せずに同じコマンドを使用して、クラウドへの移行を開始します。
事前チェックの実行
事前チェックを実行して移行プロセス・コンポーネントを検証し、出力を評価して調整が必要かどうかを判断します。
移行のたびに、まずデータベースを評価モードで実行することをお薦めします。この評価により、本番データベースで実際の移行を実行する前に、設定および構成の潜在的な問題を修正できるようになります。評価モードでは、移行プロセスが変更に影響を与えずに実行されます。実際の移行ジョブを実行する前に、
-eval
オプションを必要な回数だけ使用してコマンドを実行できます。
移行のトラブルシューティング
移行ジョブでエラーが発生した場合は、移行ジョブの出力ログ、Zero Downtime Migrationサービスのログおよびそれぞれのソースまたはターゲットのデータベース・サーバーにあるサーバー固有の操作フェーズ・ログを参照してください。
移行ジョブで例外が発生した場合、ログから障害の性質がわかることがあります。ソースおよびターゲットの環境で実行された移行プロシージャのログは、それぞれのソースおよびターゲットの環境のサーバーに格納されます。ログ・ファイルの場所が移行出力およびジョブ・ステータスの問合せ時に出力に含まれます。
次の表に、移行フェーズと各フェーズ名の説明を示します。
フェーズ名 | 説明 |
---|---|
ZDM_GET_SRC_INFO | ソース・データベースに関する情報を検出します |
ZDM_GET_TGT_INFO | ターゲット・データベースに関する情報の検出 |
ZDM_SETUP_SRC | ソース・サーバーでのZDMヘルパー・モジュールの設定 |
ZDM_SETUP_TGT | ターゲット・サーバーでのZDMヘルパー・モジュールの設定 |
ZDM_PREUSERACTIONS | ソースで移行の事前ユーザー・アクションを実行します。 |
ZDM_PREUSERACTIONS_TGT | ターゲットで移行の事前ユーザー・アクションを実行します。 |
ZDM_OBC_INST_SRC | ソースでOracle Database Cloud Backupモジュールをインストールします |
ZDM_OBC_INST_TGT | ターゲットでOracle Database Cloud Backupモジュールをインストールします |
ZDM_GEN_RMAN_PASSWD | Oracle Recovery Manager (RMAN)バックアップを暗号化するためのランダム・パスワードを生成します |
ZDM_BACKUP_FULL_SRC | ソース・データベースの全体バックアップを実行します |
ZDM_BACKUP_INCREMENTAL_SRC | ソース・データベースの増分バックアップを実行します |
ZDM_VALIDATE_SRC | ソースで検証を実行します |
ZDM_VALIDATE_TGT | ターゲットで検証を実行します |
ZDM_DISCOVER_SRC | Oracle Data Guardを設定するためにソースでデータベース検出を実行します |
ZDM_COPYFILES | Oracleパスワード・ファイルおよびTransparent Data Encryption (TDE)ウォレットをソースからターゲットにコピーします |
ZDM_OSS_STANDBY_SETUP_TDE_TGT | TDEウォレット・ファイルをソースからターゲットのキーストンの場所にコピーします |
ZDM_PREPARE_TGT | Oracle Data Guardスタンバイを作成するためにターゲットを準備します |
ZDM_CLONE_TGT | Oracle Data Guardスタンバイをクラウド・バックアップから作成します |
ZDM_FINALIZE_TGT | ターゲットのOracle Data Guardスタンバイの準備を完了します |
ZDM_CONFIGURE_DG_SRC | クラウド・スタンバイをソースに登録します |
ZDM_SWITCHOVER_SRC | ソースでスイッチオーバー・アクションを開始します |
ZDM_SWITCHOVER_TGT | ターゲットでスイッチオーバー・アクションを完了します |
ZDM_POSTUSERACTIONS | ソースで移行後ユーザー・アクションを実行します |
ZDM_POSTUSERACTIONS_TGT | ターゲットで移行後ユーザー・アクションを実行します |
ZDM_CLEANUP_SRC | ソースでのクリーンアップの実行 |
ZDM_CLEANUP_TGT | ターゲットでのクリーンアップの実行 |
ZDM_POSTUSERACTIONS_TGT | ターゲットで移行後ユーザー・アクションを実行します |
Zero Downtime Migrationのトラブルシューティングおよび現行リリースでの既知の問題の詳細は、Zero Downtime Migrationリリース・ノートを参照してください。