マルチクラウドOCI Oracle Databaseサービスの導入
Oracleは、Microsoft Azure、Amazon Web Services (AWS)、Google Cloudという3つの大手クラウド・インフラストラクチャ・プロバイダと提携して、マルチクラウド統合テクノロジを開発しました。
Oracle Database@Azureのデプロイ
Oracle Database Service for Microsoft Azureを使用すると、Oracleの管理対象データベース・サービスをOCIにデプロイしながら、アプリケーション層をAzureに保持し、データ・エグレス料金なしで専用の低レイテンシのプライベート・インターコネクトに接続できます。
超低レイテンシを必要とするシナリオの場合、Oracle Database@Azureでは、重要なOracleデータベースをOCI管理下のAzureデータ・センター内で直接実行できるため、クラウド間の複雑さが解消され、AzureアプリケーションにOracleのデータベース・パフォーマンスとスケールへの最速のアクセスが提供されます。
このようなマルチクラウド・アーキテクチャを設計する際のベスト・プラクティスは次のとおりです。
- AzureとOCIのリソースをペア・リージョンに連携させ、最適なネットワーク・パフォーマンスを実現
- 統合された運用のために、両方のクラウドでIDとモニタリングを統合
- OCI専用のデータベース機能(Oracle Autonomous Database、Oracle Exadata Database Service、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)など)を活用して、エンタープライズ・ワークロードの信頼性とスケーラビリティを最大化します。
Oracle Database@AWSのデプロイ
Oracleは、同じマルチクラウドの原則をAmazon Web Services(AWS)に拡張し、組織はAWSワークロードとともにOracle Databaseサービスをネイティブに実行できます。
Oracle Database@AWSは、AWSデータセンター内のOCI管理インフラストラクチャにOracle Autonomous DatabaseとOracle Exadata Database Serviceを導入し、データベース管理、請求、サポートを簡素化することで、クラウド間の統合エクスペリエンスを提供します。
この設計により、Oracle Databaseのエンタープライズ・データにはAWSのアプリケーションやサービス(Amazon EC2、分析、AI/ML製品など)から直接アクセスできるため、シームレスな統合が可能になります。また、レイテンシを最小限に抑えながら、複雑なネットワーキング設定も不要です。アーキテクトは、OCIデータベースとAWSサービス間の低レイテンシ接続を活用してパフォーマンスを最適化すると同時に、統合された管理ツールと調達オプション(AWS Marketplaceによる購入やOracle BYOLライセンスの活用など)を使用して運用とコスト管理を合理化する必要があります。
このマルチクラウド・アプローチでは、AWSの柔軟性と幅広いサービスをOracleの高パフォーマンスで自律的なデータベース機能と組み合わせることで、2つのクラウド環境全体で効率的でセキュアで回復力のあるアプリケーション設計が可能になります。
Oracle Database@Google Cloudのデプロイ
Google Cloudを使用したOracleのマルチクラウド戦略により、エンタープライズ・グレードのOracleデータベースをGoogleのインフラストラクチャで実行でき、OCIのデータベース・メリットをGoogle Cloudのお客様に直接提供できます。
Oracle Database@Google Cloudは、Google Cloudリージョン内にデプロイされたOCI上のOracle Autonomous DatabaseおよびOracle Exadata Database Serviceへのアクセスを組織に提供します。
この製品により、Google Cloudアプリケーションは、Oracleの業界をリードするデータベース・テクノロジを利用して、イノベーションを加速し、新しい機能を構築したり、パフォーマンスや管理性を犠牲にすることなく、既存のOracleバック・システムをGoogle Cloudデプロイメントに移行したりできます。
このシナリオを設計する際のベスト・プラクティスは次のとおりです。
- レイテンシを最小限に抑えるために、データとアプリケーション・リソースを同じ地域の近くに配置します
- 高速のクラウド間接続を通じて、OracleデータベースをGoogle Cloudサービス(分析やAIなど)と統合
- 簡素化されたマルチクラウド管理と購入オプション(既存のGoogle CloudコミットメントやOracleライセンスを使用する機能を含む)を活用して、運用効率を向上
さらに、Oracle Database@Google Cloudサービスは、柔軟な使用ベースのデータベースのプロビジョニングをサポートし、ワークロードの需要が変動するにつれて、チームはフルマネージドのOracleデータベースを数分でデプロイするアジリティを実現します。