OCIでの中間層の準備
Oracle Cloud Infrastructure (OCI)でディザスタ・リカバリのために中間層ホストをプロビジョニングおよび準備します。
中間層ノードのコンピュート・インスタンスのプロビジョニング
プライマリのオンプレミスOracle WebLogic Serverホストごとに、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)中間層サブネットにコンピュート・インスタンスを作成します。コンピュート・インスタンスでは、オンプレミス・ホストによって使用されるイメージおよびシェイプと可能なかぎり同じOSイメージおよびコンピュート・シェイプを使用する必要があります。
Oracle WebLogic Server for Oracle Cloud InfrastructureのOracle Customer Hub (UCM)ライセンスを利用するために、Oracleでは、OCIイメージにWebLogicを使用してコンピュート・インスタンスをプロビジョニングすることをお薦めします。コンピュート・インスタンス・コンソールまたはマーケットプレイスを使用して、Oracle WebLogic Server for OCIイメージをプロビジョニングできます。これらのイメージは、Oracle Linux 7.9および8.5オペレーティング・システムで使用できます。
この例では、表に示すように、コンパートメント内の1つの可用性ドメインにある2つのコンピュート・インスタンスを使用します。
名前 | コンパートメント | 可用性ドメイン | IMAGE | シェイプ | VCN | サブネット |
---|---|---|---|---|---|---|
hydrwls1 |
HyDRCompmt |
AD1 | Oracle WebLogic Suite UCMイメージ(Oracle Linux 7.9) | VM.Standard2.2 | hydrvcn |
midTierSubnet |
hydrwls2 |
HyDRCompmt |
AD1 | Oracle WebLogic Suite UCMイメージ(Oracle Linux 7.9) | VM.Standard2.2 | hydrvcn |
midTierSubnet |
OCIコンソールの「コンピュート・インスタンス」セクションを使用してコンピュート・インスタンスをプロビジョニングするには:
ノート:
これらのコンピュート・インスタンスを作成するためのTerraformコードは、「コードのダウンロード」にあります。
オペレーティング・システム・ユーザーおよびグループの準備
セカンダリ・コンピュート・インスタンスには、プライマリ・オンプレミスのOracleソフトウェアで使用されているものと同じユーザーおよびグループが必要です。
Oracle WebLogic Server for Oracle Cloud Infrastructureイメージには、すでにoracleユーザーおよびグループがあります。ただし、これらの値(ユーザー名、グループ名、uid
およびgid
)はプライマリ・インスタンスにある値と一致しない可能性があるため、プライマリoracleユーザーおよびグループの値と一致するようにセカンダリ・ホストを構成する必要があります。次の例は、プライマリoracleユーザーおよびグループの値と一致するようにこの層のセカンダリ・ホストを構成する方法を示しています。
オペレーティングシステムの要件の準備
セカンダリ中間層ホストは、ソフトウェアを実行するためのオペレーティング・システム要件を満たす必要があります。
Oracle WebLogic Serverホームのバイナリは、プライマリWebLogicサーバー・ホストからセカンダリWebLogicサーバー・ホストにコピーされます。したがって、セカンダリWebLogicサーバー・ホストでruninstaller
を実行する必要はありません。Oracle WebLogic Server for OCIイメージはWebLogic Serverソフトウェア用に準備されているため、手動で追加する必要のあるパッケージはありません。
ただし、WebLogicサーバー上にOracle Fusion Middleware製品を使用している場合は、セカンダリWebLogicサーバー・ホストが要件を満たしていることを確認してください:
ホスト名の別名の準備
- OCI WebLogicサーバー・コンピュート・インスタンスの
/etc/hosts
ファイルに別名としてホスト名を追加します。 - セカンダリOCI VCNでプライベートDNSビューを使用します。
/etc/hosts
ファイルの使用
/etc/hosts
ファイルに追加され、セカンダリOracle WebLogic ServerホストのIPアドレスを指しています。 このモードは、DNSサーバーがプライマリ・オンプレミスとセカンダリOracle Cloud Infrastructure (OCI)サイトで同じである場合、およびプライマリ・サイトとセカンダリ・サイトで分離されたDNSサーバーが使用されている場合にも有効です。/etc/hosts
ファイルのエントリは、DNS解決よりも優先されます。これは、/etc/nsswitch.conf
ファイルのディレクティブhostsにあらかじめ定義されている優先順位であるためです。
ドメイン名システム(DNS)の使用
/etc/hosts
に追加するのではなく、プライベートDNSビューに追加できることです。
次に、セカンダリVCNでプライベート・ビューを作成し、セカンダリIPでプライマリによって使用される仮想ホスト名を解決するステップを示します。
WebLogic管理サーバーの仮想IPの作成および構成
高可用性を実現するには、WebLogic管理サーバーで、ノード間のフェイルオーバーを可能にするために仮想IPにマップされたホスト名を使用する必要があります。
ノート:
プライマリ・システムの管理サーバーにVIPアドレスを使用していない場合は、このタスクをスキップします。apphost1
コンピュート・インスタンスのVNICに追加のIPを割り当てます。追加のIPは、セカンダリOracle Cloud Infrastructure (OCI)システムの管理サーバーによって使用されます。このIPは通常、apphost1
コンピュート・インスタンスにアタッチされますが、EDGで説明されているように、apphost2
コンピュート・インスタンスに移動して、管理サーバーのローカル・フェイルオーバーを提供できます。
OCIコンソールを使用して新しいIPをVNICにアタッチした後、OSで非永続モードで構成する必要があります(このIPは、管理サーバーのフェイルオーバーのためにapphost1
からapphost2
に移動できるため)。
OCIホストのファイアウォールで必要なポートを開く
各コンピュート・インスタンスには、ローカル・ファイアウォール・サービスがあります。セキュリティ上の理由から、デフォルトの構成では、最低限必要なポート(ssh
、dhcp
)を除くすべてのポートの接続を拒否します。Oracle WebLogic Serverで使用されるポートを開く必要があります。
OCIファイル・システムのマウント
以前にOracle Cloud Infrastructure (OCI)に作成されたファイル・システムは、Oracle WebLogic Serverコンピュート・インスタンスにマウントする必要があります。
OCIブロック・ボリュームのマウント
Oracle WebLogic Serverコンピュート・インスタンスで以前に作成されたブロック・ボリュームをマウントします。
たとえば、
ブロック・ボリューム | コンピュート・インスタンス | マウント・ポイント |
---|---|---|
wlsdrBV1 | Hydrwls1 | /u02 |
wlsdrBV2 | Hydrwls2 | /u02 |