1 Containerized Advanced Management Consoleについて
Advanced Management Console (AMC)は、Java SEサブスクリプションの一部として使用可能な機能です。Oracleには、デプロイが容易なコンテナ化バージョンのAMCが用意されています。
コンテナ化されていないAMCとは異なり、WebLogic Server (WLS)を別途インストールして保守する必要はありません。AMCのデプロイまたは管理には、WebLogic Kubernetes Operator (WKO)が使用されます。このソリューションは、クラウド環境または非クラウド環境に簡単にデプロイでき、Kubernetesフレームワーク内でオペレータのスケーリング機能を利用します。これにより、ITの介入や専門的な技術的スキルなしで、コンテナ化されていないAMCのインストールおよび保守に伴う複雑さに対処できます。
Containerized AMCには次の機能があります:
- Kubernetes環境(クラウドまたはオンプレミス)でコンテナ化されたAMCをデプロイおよび管理するために、よく知られた簡単に使用可能なリソースにのみ依存します。
- インストール、構成およびデプロイメント時間を短縮します。
- 基礎となるWLSコンポーネントと互換性のある既存のバージョンのAMCアプリケーションをコンテナ化する機能。
- コンテナ化されていないAMCインストールによって提供されるすべての機能をサポートします。
- コンテナ化されていないバージョンと同等のパフォーマンス。
- Kubernetesを使用して、コンテナ化されたAMCデプロイメントを簡単にスケーリングできます。
- WLSサーバーまたはWLSロード・バランサに同じアドレスが使用されるかぎり、変更やデプロイ済エージェントの再デプロイを必要とせずに、コンテナ化されていないAMCからコンテナ化されたAMCに簡単に移行できます。
- Database as a Service (DBaaS)などの他の外部データベース・ソリューションをサポートします。
- AMCアップグレードのオーバーヘッドを削減します。
概要
Containerized AMCソリューションでは、ドメインの作成および管理のためにイメージ・パターンでOracle WebLogic Kubernetes Operator (WKO)モデルを利用します。
Kubernetesモデル・イン・イメージを参照してください。
アーキテクチャの図:
図1-1 Containerized AMCのデプロイメント・アーキテクチャ
このContainerized AMCソリューションの一部として、AMCアプリケーション・アーカイブ、WebLogicサーバー、およびドメイン・ホーム構成を定義する基本WDTモデルで構成されるカスタムAMCコンテナ・イメージを作成する必要があります。AMCをデプロイするためのドメイン・リソースおよびその他のKubernetesマニフェストは、Helmチャートとしてパッケージ化および配布されます。このHelmチャートは、作成されたコンテナ・イメージを指します。Helmチャートの値は、カスタム・デプロイメント設定をサポートするように構成できます。
AMC用のデータベースのインストールおよび構成は、コンテナ化されたAMCには含まれません。外部で構成されたデータベースが、チャート構成の一部として指定されたデータ・ソース設定を介して参照されます。
WKOインスタンスが、AMCドメインの作成および管理を処理します。WKOのインストールは、Containerized AMCの前提条件で、GitHubでホストされるWKO Helmチャートを使用して行う必要があります。AMC Helmチャートが正常にインストールされると、AMCデプロイメントをホストする管理サーバーと管理対象サーバーのポッドが起動し、使用できるようになります。
Kubernetesサービス・エンドポイントは、チャート構成に基づいてNodePortまたはLoadBalancerとして公開されます。AMC Web UIおよびAMCエージェントは、これらのサービス・エンドポイントを介してサーバーと通信します。
利点
Containerized AMCは、コンテナ化されていないAMCと比較して、デプロイが容易で、様々な利点があります。
Containerized AMCには、次のような利点があります:
- コンテナ化されていないAMCのインストールには数時間かかりますが、コンテナ化されたAMCの初めてのデプロイにかかる時間は、約30分ですす。
- WLSはContainerized AMCにバンドルされているため、別途インストールする必要はありません。
- Containerized AMCの保守は、パッチを手動で適用し、最新のバージョンに定期的にアップグレードするよりも比較的簡単です。
- Containerized AMCの柔軟なスケーリングにより、WLSおよびデータベースのインストール、構成および保守を複雑にする、コンテナ化されていないAMCでのロード・バランサなどの追加コンポーネントの導入の複雑さが解消されます。
- ソリューションで使用されるイメージは、Oracleから入手可能な最新バージョンのWLSおよびその他の必要なコンポーネント、およびロード・バランサのコンテナ・ハブなどの幅広く使用されているソースで更新できます。
- AMCおよびWLSバージョンのアップグレードが容易です。
- WKO機能をドメイン管理およびスケーリングに利用します。