注意: Java Flight Recorderを本番で使用するには、商用ライセンスが必要です。商用機能の詳細とそれらを有効化する方法については、http://www.oracle.com/technetwork/java/javaseproducts/ にアクセスしてください。 |
この付録は、Java Flight Recorderで使用可能なコマンドの基本リファレンスとして利用できます。次のセクションがあります。
java
コマンドでJavaアプリケーションを起動する際には、Java Flight Recorderを有効にしたり、その設定を構成したり、記録を開始したりするためのオプションを指定できます。次のコマンド行オプションは、Java Flight Recorderに固有です。
-XX:+|-FlightRecorder
-XX:FlightRecorderOptions
-XX:StartFlightRecording
これらのコマンド行オプションは、商用ライセンスのJDKでのみ使用できます。これらを使用するには、-XX:+UnlockCommercialFeatures
オプションを指定するか、アプリケーションの実行後に商用機能をロック解除する必要があります。商用機能をロック解除して実行時に動的にフライト記録を開始する方法の例は、セクション2.1「コマンド行の使用」を参照してください。
注意: -XX オプションは、システムを完全に理解している場合にのみ使用すべきです。これらのコマンドを不適切に使用すると、システムの安定性やパフォーマンスに影響が及ぶ可能性があります。-XX オプションは試験的なものであり、随時変更される可能性があります。 |
ここでは、Java Flight Recorderの制御に使用可能な診断コマンドと、各コマンドで使用可能なパラメータについて説明します。この情報は、プロセス識別子の後にhelp
パラメータとコマンド名を指定して、jcmd
を実行することで、入手することもできます。たとえば、識別子が5361の実行中のJVMプロセスで、JFR.start
コマンドに関するヘルプ情報を取得するには、次のように実行します。
jcmd 5361 help JFR.start
JVMで使用可能な診断コマンドの完全なリストを取得する場合は、コマンド名を指定しないでください。
Java Flight Recorderに関連する診断コマンドです。
JFR.start
診断コマンドは、フライト記録を開始します。表A-1に、このコマンドで使用可能なパラメータの一覧を示します。
表A-1 JFR.start
パラメータ | 説明 | 値の型 | デフォルト |
---|---|---|---|
name |
記録の名前 |
String |
|
settings |
サーバー側テンプレート |
String |
|
defaultrecording |
デフォルト記録を開始します |
Boolean |
False |
delay |
記録の開始を遅らせます |
Time |
0s |
duration |
記録の期間 |
Time |
0s (「永遠」を意味する) |
filename |
結果の記録ファイル名 |
String |
|
compress |
GZipが結果の記録ファイルを圧縮します |
Boolean |
False |
maxage |
バッファ・データの最大有効期間 |
Time |
0s (「有効期間の制限なし」を意味する) |
maxsize |
バッファの最大サイズ(バイト数) |
Long |
0 (「最大サイズなし」を意味する) |
JFR.check
コマンドは、実行中の記録に関する情報を表示します。表A-2に、このコマンドで使用可能なパラメータの一覧を示します。
JFR.stop
診断コマンドは、実行中のフライト記録を停止します。表A-3に、このコマンドで使用可能なパラメータの一覧を示します。
JFR.dump
診断コマンドは、実行中のフライト記録を停止します。表A-4に、このコマンドで使用可能なパラメータの一覧を示します。
VM.unlock_commercial_features
コマンドは、すでに実行されているJVMで商用機能をロック解除するために使用します。このコマンドにパラメータはありません。
VM.check_commercial_features
コマンドは、すでに実行されているJVMで商用機能がロックされているか、ロック解除されているかを確認するために使用します。このコマンドにパラメータはありません。