Java

Accessibility

JavaTM 2 プラットフォーム v1.3 の新機能

Java 2 SDK 目次

目次

API の拡張
ユーザ補助のアイコン
ユーザ補助のリレーションおよびユーザ補助のリレーションセット
ユーザ補助のテーブル
ユーザ補助のテーブルモデルの変更
軽量コンポーネント用の AWT Accessibility サポート
ユーザ補助のアプレット
AWT Robot

API の拡張

Java 2 プラットフォームのバージョン 1.3 では、JavaTM Accessibility API に次のクラスおよびインタフェースが追加されました。 また、javax.accessibility.AccessibleContext が更新され、新しいクラスおよびインタフェースが反映されました。

ユーザ補助のアイコン

AccessibleIcon では、アイコンの説明と大きさについての情報が提供されます。 アプリケーション開発者が、これらのプロパティを設定できます。 この機能は Swing アイコンによって実装されます。

ユーザ補助のリレーションおよびユーザ補助のリレーションセット

AccessibleRelation および AccessibleRelationSet は、ユーザインタフェースオブジェクトが互いにどのように関係しているかについての情報を提供します。 各関係定義は AccessibleRelation オブジェクト内に取り込まれ、指定された任意のユーザインタフェースオブジェクトが関係する関係定義の完全なセットは、このオブジェクトの AccessibleRelationSet で表されます。

ほかのほとんどの Accessibility API と異なり、Swing によって自動的に AccessibleRelation を設定する機能は現時点ではサポートされていません。 つまり、プログラマが通常の処理以外のことを何も行わず、標準の方法で標準のコンポーネントを使用する場合にも、手動で明確に AccessibleRelation 情報を含める必要があります。

ただし、プログラマが JLabel.setLabelFor() メソッドを使って、ラベルを付ける対象物にラベルをリンクする場合は例外です。 これにより、ユーザ補助の関係定義が自動的に作成されます。

ユーザ補助のテーブル

AccessibleTable では、テーブルについての情報が提供されます。AccessibleTable は、Swing の JTable.AccessibleJTable クラスによって実装されます。AccessibleTable を使用して、テーブル固有のさまざまな属性の識別および操作を行うことができます。 このプロパティには、テキスト選択、テーブルの先頭と末尾の行と列、総行数と総列数、キャプションとヘッダのテキスト、および内容と形式についてのその他の説明が含まれます。 AccessibleIcon インタフェースの場合と同様に、これらのプロパティ (説明、キャプション、およびヘッダ) の設定または変更は、ユーザおよび開発者が行うことができます。

ユーザ補助のテーブルモデルの変更

AccessibleTableModelChange。テーブルのモデルへの変更がカプセル化されているヘルパークラス。 具体的には、挿入、削除、およびデータの更新をカプセル化できます。

軽量コンポーネント用の AWT Accessibility サポート

Java 2 プラットフォームで提供されていたコアユーザ補助機能のサポートは、継承ツリーの上位に移動されました。 その結果、これは Swing コンポーネント内に存在するだけでなく、すべての軽量 AWT コンポーネントの一部にもなりました。

バージョン 1.3 以前の Java 2 プラットフォームでは、開発者がユーザ補助のカスタムコンポーネントを作成する場合は、次の 2 つの選択肢がありました。

現在では、ユーザ補助機能のサポートが AWT コンポーネントと AWT コンテナの両方に導入されたため、Swing 以外のコンポーネントに Accessibility API を実装するための作業は簡略化されました。

ただし、このユーザ補助機能のサポートは、AWT List、および AWT Text、AWT Menu、AWT ComboBox/PopupMenu の一部には組み入れられていないことに注意する必要があります。 また、ネイティブコードの変更が必要な領域では、さらに別の作業が必要です。 現時点では、必要な API はありますが、null 値を返します。 Java 2 プラットフォームの以降のバージョンで「重量」コンポーネントのサポートが統合されることが望まれます。

ユーザ補助のアプレット

上記の AWT ユーザ補助機能のサポートに加えられた変更と同様です。

AWT Robot

AWT の新しい Robot クラスは、システムレベルでキーストロークおよびマウスイベントを挿入する手段を提供します。 この機能は、画面上のマウスカーソルを物理的に移動することを可能にするため、ユーザ補助機能を強化します。 これにより、ネイティブ環境の画面拡大ソフトウェアが、以前は Virtual Machine 外のユーザ補助技術によって識別できなかったマウスの動作を認識し、応答することが可能になります。

この機能によりユーザ補助機能全体が拡張されますが、この機能は包括的なソリューションではないことに留意する必要があります。 たとえば、AWT Robot では、ネイティブのユーザ補助技術を使ってフォーカスまたはキャレットを追跡できません。


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