sun.rmi プロパティ



警告: ここで説明するプロパティは、サポート対象外であり、随時変更される可能性があります。また、Sun MicrosystemsTM が提供する特定の実装にしか存在しません。 これらのプロパティは RMI public API の一部ではありません。また、デバッグを支援する目的でのみ、この FAQ 内にドキュメント化されています。


: 明言されない限り、これらのプロパティの出力はすべて System.err に送信されます。名前の末尾に ".logLevel" の付く各プロパティが保持できる値には、"SILENT"、"BRIEF"、"VERBOSE" があります。 これらの値は、大文字と小文字が区別されず、また最初の n 文字に省略できます。n は 1 以上の値です。値が指定されない場合、これらのプロパティはデフォルト値である "SILENT" を保持します。 ログメッセージは、 System.err に送信されます。たとえば、出力を "transport" ログに送信するとプロパティで指定された場合、java.rmi.server.LogStream.log("transport") により返される LogStream にログメッセージが送信されることを意味します。送信先が他に設定されていない限り、LogStream はメッセージを System.err に送信します。


rmid に設定可能なプロパティ

sun.rmi.activation.execTimeout (1.2 以降)
このプロパティの値は、生成された起動グループが起動するまでの起動システムの待機時間を (ミリ秒で) 表します。 このプロパティを設定することにより、起動グループが起動するまで rmid が待機する最大時間を短くしたり、長くしたりできます。デフォルト値は 30000 ミリ秒 (30 秒) です。

sun.rmi.activation.snapshotInterval (1.2 以降)
このプロパティは、起動システムが、その状態のスナップショットをディスク上の rmid ログファイルに直列化するまでの待機時間中の更新回数を制御します。 「更新」とは、最後のスナップショット作成時以降の、起動システムの状態 (Activatable オブジェクトの登録など) の持続的な変化を指します。 rmid の再起動をより迅速に行う場合 (ログのスナップショット作成頻度を上げることにより)、または rmid の動作効率を向上させる (ログのスナップショット作成頻度を下げることにより) 場合に、このプロパティ値を変更します。 このプロパティの値は、正の整数です。デフォルト値は 200 です。

sun.rmi.log.debug (1.2 以降)
この値が true の場合、rmid のロギング動作は System.err に送信されます。

sun.rmi.rmid.maxstartgroup (1.2 以降)
このプロパティの値は、rmid により「生成されたがアクティブではない」状態を許可される起動グループ VM の最大数を表します。 より多くの VM を起動する必要がある場合、VM は、生成中の 1 つが成功するか、タイムアウトになるまで待機します。 このプロパティは、アクティブな VM の最大数を制限しません。これは、オペレーティングシステムの制限にまで達しないよう、活動の急激な増加を回避することを目的としています。 このプロパティの値を低く設定すると rmid の起動時間が長くなり、高く設定すると起動時間が短くなります。ただし、設定値が高すぎると、システムリソースが不足するために、rmid がクラッシュする可能性があります。デフォルト値は 3 です。

sun.rmi.server.activation.debugExec (1.2 以降)
この値が true の場合、起動システムは、起動グループの生成に使用されるコマンド行にデバッグ情報を出力します。 デフォルト値は false です。このため、デバッグ情報は出力されません。

リモートオブジェクトをエクスポートする JVM * の設定に有用なプロパティ

sun.rmi.dgc.checkInterval (1.1 以降)
このプロパティの値は、RMI ランタイムが期限切れの DGC リースをチェックする間隔を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 300000 ミリ秒 (5 分) です。

sun.rmi.dgc.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、DGC リースの許可、更新、終了期限に関連した、着信呼び出しと送信呼び出しのロギングを制御します。 出力の送信先は、"dgc" ログです。

sun.rmi.dgc.server.gcInterval (1.2 以降)
アクセス不可能なリモートオブジェクトを適切なタイミングで確実にアンエクスポートまたはガベージコレクトする必要がある場合、このプロパティの値は、RMI ランタイムが許可するローカルヒープのガベージコレクトの最大間隔を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 60000 ミリ秒 (60 秒) です。

sun.rmi.loader.logLevel (1.2 以降)
引数または戻り値の非整列化の結果として、RMI ランタイムがクラスのロードを試みる場合にはいつでも、このプロパティは、各クラス名およびコードベースのロギングを制御します。 出力されるコードベースが注釈付きのコードベースで、必ずしもクラスのロード元のコードベースではない場合もあることに留意してください。RMI クラスローダは、クラスのロードを現行スレッドのコンテキストクラスローダまで遅らせます。現行スレッドのコンテキストクラスローダは、クラスを注釈付きのコードベースからではなく、CLASSPATH からロードします。 このプロパティは、出力を "loader" ログに送信します。

sun.rmi.server.exceptionTrace (1.2 以降)
このプロパティは、ディスパッチされた着信リモート呼び出しによりスローされる例外およびエラーからの、サーバ側スタックトレース出力を制御します。 この値が true の場合、例外スタックトレースが出力されます。 デフォルト (false) では、例外およびエラースタックトレースは出力されません。

sun.rmi.transport.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、トランスポート層全体の詳細なロギングを制御します。 出力の送信先は、"transport" ログです。

sun.rmi.transport.tcp.localHostNameTimeOut (1.1.7 以降)
このプロパティの値は、RMI ランタイムがローカルホストの完全修飾されたドメイン名を取得するための待機時間を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 10000 ミリ秒 (10 秒) です。

sun.rmi.transport.tcp.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、TCP 固有のトランスポートサブレイヤの詳細なロギングを提供します。 出力の送信先は、"tcp" ログです。

sun.rmi.transport.tcp.readTimeout (1.2.2 以降)
このプロパティの値は、着信 RMI-TCP 接続のアイドルタイムアウト時間を (ミリ秒で) 表します。 値は、java.net.Socket.setSoTimeout に渡されます。このプロパティは、クライアントが、本来の動作と異なり、不使用の接続を削除しない場合にのみ使用されます ( sun.rmi.transport.connectionTimeout を参照)。 デフォルト値は 2*3600*1000 ミリ秒 (2 時間) です。

リモートメソッド呼び出しを実行する JVM の設定に有用なプロパティ

sun.rmi.dgc.cleanInterval (1.1 以降)
このプロパティの値は、失敗した DGC "clean" 呼び出しを再度実行するまでの RMI ランタイムの待機時間の最大値を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 180000 ミリ秒 (3 分) です。

sun.rmi.dgc.client.gcInterval (1.2 以降)
アクセス不可能なリモート参照に対する DGC clean 呼び出しを適切なタイミングで確実に送信する必要がある場合、このプロパティの値は、RMI ランタイムが許可するローカルヒープのガベージコレクトの最大間隔を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 60000 ミリ秒 (60 秒) です。

sun.rmi.loader.logLevel (1.2 以降)
引数または戻り値の非整列化の結果として、RMI ランタイムがクラスのロードを試みる場合にはいつでも、このプロパティは、各クラス名およびコードベースのロギングを制御します。 出力されるコードベースが注釈付きのコードベースで、必ずしもクラスのロード元のコードベースではない場合もあることに留意してください。RMI クラスローダは、クラスのロードを現行スレッドのコンテキストクラスローダまで遅らせます。現行スレッドのコンテキストクラスローダは、クラスを注釈付きのコードベースからではなく、CLASSPATH からロードします。 このプロパティは、出力を "loader" ログに送信します。

sun.rmi.server.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、送信呼び出しに関連するロギング (接続の再利用情報を含む) を制御します。 出力の送信先は、"transport" ログです。

sun.rmi.transport.connectionTimeout (1.1.6 以降)
このプロパティの値は、RMI ランタイムが RMI ソケット接続の開放を許可する (閉じる) 前に、RMI ソケット接続が「不使用」状態になる期間を (ミリ秒で) 表します。デフォルト値は 15000 ミリ秒 (15 秒) です。 sun.rmi.transport.tcp.readTimeout も参照してください。

sun.rmi.transport.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、トランスポート層全体の詳細なロギングを制御します。 出力の送信先は、"transport" ログです。

sun.rmi.transport.proxy.connectTimeout (1.1 以降)
このプロパティの値は、接続の試み (createSocket) が完了するまで、HTTP を使ってサーバへの接続を試みる前の、RMI ランタイムの待機時間の最大値を (ミリ秒で) 表します。 このプロパティが使用されるのは、http.proxyHost プロパティが設定され、かつ java.rmi.server.disableHttp の値が false の場合だけです。デフォルト値は 15000 ミリ秒 (15 秒) です。

sun.rmi.transport.proxy.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、デフォルトの RMISocketFactory クラスが使用される場合に、イベント (createSocket および createServerSocket) のロギングを制御します。 これは、HTTP を介して RMI を使用するアプリケーションで有用なロギングタイプです。 このプロパティでは、カスタムソケットファクトリ内のイベントはログに記録されません。 "proxy" ログに送信されるメッセージもあれば、"transport" ログに送信されるメッセージもあります。

sun.rmi.transport.tcp.logLevel (1.1 以降)
このプロパティは、TCP 固有のトランスポートサブレイヤの詳細なロギングを提供します。 出力の送信先は、"tcp" ログです。
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* この Web サイトで使用されている用語「Java Virtual Machine」または「JVM」は、Java プラットフォーム用の仮想マシンを表します。


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