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5.1 インタフェースとクラス

Java 2DTM API の直接方式イメージング API は、インタフェース、イメージデータクラス、イメージ操作クラス、サンプルモデルクラス、カラーモデルクラス、および例外の 6 種類に分類できます。


5.1.1 イメージングインタフェース




インタフェース

説明

BufferedImageOp

BufferedImage オブジェクトで実行される単一入力/単一出力の操作を記述します。 AffineTransformOpColorConvertOpConvolveOpLookupOp、および RescaleOp で実装されます。

RasterOp

Raster オブジェクトで実行される単一入力/単一出力の操作を定義します。 AffineTransformOpBandCombineOpColorConvertOpConvolveOpLookupOp、および RescaleOp で実装されます。

RenderedImage

Raster の形式のイメージデータを含む、または生成できるオブジェクトに対する共通プロトコルを定義します。

WritableRenderedImage

スーパークラス: RenderedImage

変更が可能な Raster の形式のイメージデータを含む、または生成できるオブジェクトに対する共通プロトコルを定義します。

TileObserver

WritableRenderedImage の変更状態が変化したときに通知する必要があるオブジェクトのためのプロトコルを定義します。


5.1.2 イメージデータクラス




クラス

説明

BufferedImage

スーパークラス: Image

インタフェース: WriteableRenderedImage

アクセス可能なデータバッファのあるイメージです。 BufferedImage には、イメージデータの ColorModelRaster が含まれます。

ByteLookupTable

スーパークラス: LookupTable

バイトデータを含む LookupTable です。

DataBuffer

ピクセルデータを保持する 1 つ以上のデータ配列をラップします。 各データ配列を「バンク」と呼びます。

DataBufferByte

スーパークラス: DataBuffer (Final)

バイト型のデータを格納するデータバッファです。 (Java Advanced Imaging API で使われます)。

DataBufferInt

スーパークラス: DataBuffer (Final)

int 型のデータを格納するデータバッファです (Java Advanced Imaging API で使われます)。

DataBufferShort

スーパークラス: DataBuffer (Final)

short 型のデータを格納するデータバッファです (Java Advanced Imaging API で使われます)。

DataBufferUShort

スーパークラス: DataBuffer (Final)

符号なし short 型のデータを格納するデータバッファです。

Kernel

入力ピクセルとその周囲のピクセルが ConvolveOp フィルタリング操作の出力ピクセルの値に与える影響を記述するマトリックスです。

LookupTable

スーパークラス: Object

単一バンド化されたピクセルデータの値をカラー値にマッピングするテーブルです。

Raster

イメージデータを取り出すことのできるピクセルの矩形配列です。 Raster には、DataBufferSampleModel が含まれています。

ShortLookupTable

スーパークラス: LookupTable

short 型のデータを含むルックアップテーブルです。

WritableRaster

スーパークラス: Raster

変更できる Raster です。


5.1.3 イメージ操作クラス




クラス

説明

AffineTransformOp

インタフェース: BufferedImageOpRasterOp

変換元の Image または Raster の 2 次元座標から、変換先の Image または Raster の 2 次元座標への線形変換を行うアフィン変換を定義するクラスです。 このクラスでは、双一次または最近傍のアフィン変換操作を実行できます。

BandCombineOp

インタフェース: RasterOp

指定されたマトリックスを使って、Raster のバンドの任意の線形結合を実行します。

BufferedImageFilter

スーパークラス: ImageFilter

BufferedImageOp (単一ソース/単一デスティネーションのイメージ演算子) を使って BufferedImage または Raster のフィルタリングを行うための簡単な手段を提供する ImageFilter です。

ColorConvertOp

インタフェース: BufferedImageOpRasterOp

ソースイメージのデータに対しピクセル単位のカラー変換を行います。

ConvolveOp

インタフェース: BufferedImageOpRasterOp

Kernel を使って、ソースイメージの積和演算を行います。 積和演算は、入力ピクセルの周囲のピクセルにカーネル値を掛けて出力ピクセルの値を生成する空間演算です。 Kernel は、入力ピクセルに隣接するピクセルと出力ピクセルの間の関係を数学的に定義しています。

LookupOp

インタフェース: BufferedImageOpRasterOp

ソースからデスティネーションへのルックアップ操作を行います。 Raster の場合、ルックアップはサンプル値に対して行われます。 BufferedImage の場合は、カラー成分とアルファ成分に対して行われます。

RescaleOp

インタフェース: BufferedImageOpRasterOp

ソースイメージのデータについて、ピクセル単位の再スケーリングを行います。 そのためには、各ピクセルの値にスケーリング係数を掛けてから、オフセットを加えます。


5.1.4 サンプルモデルクラス




クラス

説明

BandedSampleModel

スーパークラス: ComponentSampleModel (Final)

格納されているイメージデータへのアクセスを提供します。 サンプルは、DataBuffer の個別のバンクのバンドとして格納されています。 1 つのピクセルは、各バンドから得られる 1 つのサンプルで構成されます。

ComponentSampleModel

スーパークラス: SampleModel

格納されているイメージデータへのアクセスを提供します。 ピクセルの各サンプルは、DataBuffer の独立した要素の中にあります。 ピクセルの異なる種類のインタリーブがサポートされています。

MultiPixelPackedSampleModel

スーパークラス: SampleModel

格納されているイメージデータへのアクセスを提供します。 1 つのサンプルの複数のピクセルが、DataBuffer の 1 つの要素に収められています。

PixelInterleavedSampleModel

スーパークラス: ComponentSampleModel

格納されているイメージデータへのアクセスを提供します。 各ピクセルのサンプルデータはデータ配列の隣接する要素に収められており、すべての要素は DataBuffer の単一のバンクに収められています。

SampleModel

基になっているデータが DataBuffer にどのように格納されているか知らない状態で、イメージからサンプルデータを抽出する方式を定義している abstract クラスです。

SinglePixelPackedSampleModel

スーパークラス: SampleModel

イメージデータへのアクセスを提供します。 個別のピクセルに属するすべてのサンプルが、DataBuffer の 1 つの要素に格納されています。


5.1.5 カラーモデルクラス




クラス

説明

ColorModel

インタフェース: Transparency

JDK 1.1 のクラスです。 イメージのピクセル値を赤、緑、青などの色成分に変換するメソッドを定義している抽象クラスです。

ComponentColorModel

スーパークラス: ColorModel

任意の ColorSpace と色成分の配列を処理して ColorSpace に適合させることのできる ColorModel です。 このクラスを使うと、大部分の GraphicsDevice のほとんどのカラーモデルを表現できます。

DirectColorModel

スーパークラス: PackedColorModel

JDK 1.1 のクラスです。 この ColorModel は、ピクセルのビットに RGB の色成分が直接埋め込まれているピクセル値を表します。 X11 の TrueColor と類似したカラーモデルです。 ColorModel.getRGBdefault から返されるデフォルトの RGB の ColorModel は、DirectColorModel です。

IndexColorModel

スーパークラス: ColorModel

JDK 1.1 のクラスです。 この ColorModel は、sRGB の ColorSpace にある固定カラーマップへのインデックスであるピクセル値を表します。

PackedColorModel

スーパークラス: ColorModel

この抽象 ColorModel クラスは、ピクセルのビットに色成分が直接埋め込まれているピクセル値を表します。 RGB の色成分を含むピクセルをサポートするため、DirectColorModelPackedColorModel を継承しています。


5.1.6 例外クラス




クラス

説明

ImagingOpException

スーパークラス: RuntimeException

BufferedImageOp または RasterOp のフィルタメソッドがイメージを処理できない場合にスローされます。

RasterFormatException

スーパークラス: RuntimeException

Raster に無効なレイアウト情報がある場合にスローされます。



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