モジュール java.desktop

パッケージ java.awt.im.spi

あらゆるJava実行時環境で使用できるインプット・メソッドの開発を可能にするインタフェースを提供します。 インプット・メソッドは、ユーザーがテキストを単にキーボード上でタイプする以外の方法でテキストを入力できるソフトウェア・コンポーネントです。 数千種類もの文字を使う日本語、中国語、韓国語を、キーボードのそれよりはるかに少ないキーで入力する場合に、共通してこのインプット・メソッドを使用します。 このパッケージを使用すると、ほかの言語用のインプット・メソッドや、手書き認識などのまったく異なる入力メカニズムの使用も可能になります。

インプット・メソッド・パッケージ

入力メソッドは、アプリケーション・クラス・パスに入力メソッドを追加することで利用できます。 インプット・メソッドのメインのJARファイルには次のファイルが必要です。
     META-INF/services/java.awt.im.spi.InputMethodDescriptor
 
ファイルには、java.awt.im.spi.InputMethodDescriptorインタフェースを実装するクラスの完全指定クラス名が、1行に1つ含まれている必要があります。 それぞれの名前を囲む空白文字とタブ文字、および空白行は無視されます。 コメント文字は「'#'」(\u0023)で、行の最初のコメント文字に続く文字はすべて無視されます。 ファイルはUTF-8で符号化されている必要があります。

たとえば、Fooインプット・メソッドのjava.awt.im.spi.InputMethodDesciptorを実装するクラスの完全指定名がcom.sun.ime.FooInputMethodDescriptorの場合、ファイルMETA-INF/services/java.awt.im.spi.InputMethodDescriptorには次の行が含まれます。

     com.sun.ime.FooInputMethodDescriptor
 
インプット・メソッドは少なくとも次の2つのクラスを提供する必要があります。java.awt.im.spi.InputMethodDescriptorインタフェースを実装するクラスと、java.awt.im.spi.InputMethodインタフェースを実装するクラスです。 インプット・メソッドは、InputMethodを実装するクラスのロードを実際に必要になるまで延期できるように、これらのインタフェース実装を区別する必要があります。

インプット・メソッドのロード

インプット・メソッドのフレームワークは、通常、インプット・メソッド・クラスのロードが絶対的に必要になるまで保留します。 AWTの初期化中にはInputMethodDescriptor実装のみをロードします。 InputMethod実装はインプット・メソッドが選択されたときにロードします。

Javaインプット・メソッドおよびピア・テキスト・コンポーネント

Javaインプット・メソッド・フレームワークは、インプット・メソッド(ホスト・インプット・メソッドおよびJavaインプット・メソッド)とコンポーネント(ピアと軽量)のすべての組み合わせをサポートすることを意図しています。 しかし、基礎になるプラットフォームに制限があるため、Javaインプット・メソッドとピアAWTコンポーネントの間の交信が必ずできるわけではありません。 したがって、この特定の組み合わせのサポートはプラットフォームに依存します。 SunのJava SE実行時環境では、この組み合わせはWindowsではサポートされていますが、Solarisではサポートされていません。

関連項目

概要、チュートリアル、サンプル、ガイド、およびツールのドキュメントについては、「入力メソッドのフレームワークの概要」を参照してください。
導入されたバージョン:
1.3
  • インタフェースのサマリー
    インタフェース 説明
    InputMethod
    複合テキスト入力をサポートするインプット・メソッドのためのインタフェースを定義します。
    InputMethodContext
    インプット・メソッドが、そのクライアント・コンポーネントとの通信またはほかのサービスの要求のために使用できるメソッドを提供します。
    InputMethodDescriptor
    インプット・メソッドの選択およびロードを可能にするために、そのインプット・メソッドに関する十分な情報を提供するメソッドを定義します。