Cityインプット・メソッド

目次

  1. Cityインプット・メソッドについて
  2. インプット・メソッドのインストールと選択
  3. インプット・メソッドをはじめて使用する
  4. インプット・メソッドの使用方法
  5. ステータス・ウィンドウの制御
  6. サポートされる都市とロケール

1. Cityインプット・メソッドについて

Cityインプット・メソッドでは、都市名を入力できます。3文字の空港コードを入力するだけで、対応する都市名に変換されます。ユーザーが複数の空港コードを入力すると(一度に3つまで入力可能)、インプット・メソッドはたとえば「From San Francisco to Beijing via Tokyo」といった短い句を作成します。インプット・メソッドでは、都市ごとに複数の言語(正確にはロケール)で都市名および句が認識されています。任意の入力操作で、サポートするすべての言語の都市名および句を自由に組み合わせることができます。インプット・メソッドは、インプット・メソッドをサポートするすべてのテキスト・コンポーネント(Swingテキスト・コンポーネントなど)へのテキスト入力に使用できます。


2. インプット・メソッドのインストールと選択

アプリケーションからインプット・メソッドを利用可能にするには、JRE環境の拡張機能ディレクトリにjarファイルをインストールする必要があります。インプット・メソッドをサポートするテキスト・コンポーネントを持つJavaアプリケーションを起動後に、Java Runtime Environmentの提供するインプット・メソッド選択ユーザー・インタフェースを使用して、インプット・メソッドを選択できます。まず、テキスト・コンポーネントにフォーカスがあることを確認します。一般に、テキスト・コンポーネントにフォーカスがあると、挿入ポイントが表示されます。次に、ウィンドウの左上のプルダウン・メニューで「入力メソッドの選択」メニューを選択し(Windowsの場合は「システム」メニュー、Solarisの場合は「ウィンドウ」メニュー)、次に「City Input Method」を選択します。表示されるポップアップ・メニューでロケールを選択します。言語によっては、テキストが適切に表示されるかどうかはフォント構成に依存します。このため、ホスト・オペレーティング・システムのロケールを選択するか、大半のフォントがサポートする言語(英語やドイツ語など)を選択するのが一般的です。


3. インプット・メソッドをはじめて使用する

インプット・メソッドを選択したら、サンフランシスコ国際空港のコードである「SFO」を入力します。テキストがテキスト・コンポーネントに入力されます。ただし、変換待ちであることを示す強調表示のままです(テキストはSolaris上では反転表示、Windows上では下線付きで表示されます)。次にスペース・キーを押すと、変換が開始されます。空港コードが、選択した言語でサンフランシスコの都市名に置き換えられます。この時点で、テキストはまだ強調表示されたままです(強調表示の表示形式がいくらか異なります)。もう一度スペース・キーを押します。ルックアップ・ウィンドウが開き、元の都市名が選択された状態で、利用可能なすべての言語で都市名が表示されます。続けてスペース・キーを押します。スペース・キーを押すたびに選択する名前が変化します。同時に、選択された名前がテキスト・コンポーネントに表示されます。Returnキーを押します。ルックアップ・ウィンドウが閉じられ、最後に選択した名前が、強調表示なし(確定したことを示す)でテキスト・コンポーネントに表示されます。


4. インプット・メソッドの使用方法

rawテキストの入力

rawテキストは、インプット・メソッドを介して入力され、まだ変換されていない任意のテキストです。空港の最初の文字を入力してから変換を開始するまで、インプット・メソッドはrawテキスト・モードになります。このモードでは、「a」から「z」までの文字またはその大文字(インプット・メソッドは大文字小文字を区別する)がrawテキスト入力に追加されます。文字を削除するにはバックスペース・キーを使用します。また、テキストをマウスでクリックすることにより、挿入ポイントを変更できます。

都市名への変換

rawテキストに1 - 3つの空港コード(つまり、3、6、または9文字)を入力して、都市名への変換処理を開始できます。変換を開始するには、スペース・キーを押します。1つの空港コードは、1つの都市名に変換されます。2つの空港コードの場合は「From San Francisco to Frankfurt」などの句に、3つの空港コードの場合は「From San Francisco to Frankfurt via Chicago」などの句に変換されます。各都市名は、別個のセグメントとして考慮されます。セグメントの1つが選択されると、そのセグメントはルックアップ・ウィンドウでさらに変換が可能になります。複数のセグメントが存在する場合、セグメントの選択は、セグメントをクリックするか、右矢印キーと左矢印キーを使って行います。

ルックアップ・ウィンドウを使ってさらに変換する

ルックアップ・ウィンドウは、選択されたセグメントの空港コードに対応する都市名を利用可能なすべての言語で表示する一時的なウィンドウです。ユーザーはルックアップ・ウィンドウを使用して特定の都市名を選択します。ルックアップ・ウィンドウを表示するには、セグメントを選択してからスペース・キーを押します。セグメント・テキストの下にウィンドウが開きます。下に十分な表示領域がない場合はセグメント・テキストに近い別の場所に表示されます。選択中の都市名が強調表示されています。選択する都市名を変更するには、スペース・キー、下矢印キー、上矢印キーを使用します。選択した名前の確定方法については、次のセクションで説明します。名前を選択しても確定せずにルックアップ・ウィンドウを閉じるには、名前の前の数字を入力します。

入力の確定

入力したテキストを確定することは、インプット・メソッドの処理を終了し、テキストをテキスト・コンポーネントのテキスト本体の通常の一部にすることを意味します。テキストを確定すると、インプット・メソッドによる強調表示はなくなります。Returnキーを押すことにより、入力テキスト全体をいつでも確定できます。複数の空港コードを入力して変換を開始した場合、部分確定を実行できます。コントロール・キーを押しながら下矢印キーを押すことにより、選択中のセグメントまでのテキストを確定し、残りのセグメントを変換可能にできます。

変換は、空白文字を使って要求されます。変換中に、インプット・メソッドによって、選択した言語の都市名が最初に提供されます(その名前が使用可能な場合)。ユーザーがその選択を受け入れなかった場合は、選択ウィンドウが表示され、その都市の使用可能な名前が、対応するロケール名ですべて提供されます。


5. ステータス・ウィンドウの制御

インプット・メソッドは、選択中のロケールを示す小さなステータス・ウィンドウを表示します。起動直後、このウィンドウは画面の右下部に配置されますが、位置を自由に変更できます。フォーカスを持つテキスト・コンポーネントを含んだウィンドウの下にステータス・ウィンドウが自動的に表示されるようにするには、ステータス・ウィンドウ内をダブルクリックします。


6. サポートされる都市とロケール

インプット・メソッドの地域情報はかぎられています。認識されている空港コードは、SFO、NYC、JFK、LGA、ORD、FRA、MUC、TYO、NRT、HND、KIX、ITM、PEK、BJS、SHA、HKGおよびTPEです。現在のところ、サポート対象の言語は、英語、ドイツ語、日本語(通常および読み)、簡体字中国語、繁体字中国語です。


Copyright © 1993, 2020, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.