Java Platform, Standard Editionインストレーション・ガイド
目次      

3 Oracle Solarisオペレーティング・システムでのJDK 8のインストール

このページでは、Oracle SolarisでJDKをインストールするいくつかの方法について説明します。

このページには次のトピックがあります。

JDK 8およびJRE 8のインストールに関する一般情報は、「JDK 8およびJRE 8のインストール概要」を参照してください。

インストーラに関連するJDK 8への拡張機能についての情報は、「JDK 8のインストーラの拡張機能」を参照してください。

システム要件

このバージョンのJDKは、Oracle Solaris 10 Update 9以降のOS、Oracle Solaris 11 Express OS、およびOracle Solaris 11 OSでサポートされています。サポートされているプロセッサおよびブラウザについては、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/certconfig-2095354.htmlを参照してください。

インストール手順の表記

このページの次の表記を含むテキストに対しては、その表記のかわりに適切なJDK更新バージョン番号を使用する必要があります。

version

たとえば、JDK 8更新リリース1をインストールしている場合、バンドルの名前を表す次の文字列は、

jdk-8uversion-solaris-sparc.tar.gz

次のようになります。

jdk-8u1-solaris-sparc.tar.gz

前述の例のように、バージョン番号の前にuという文字が付く場合(8u1など)や、アンダースコアが付く場合(jdk1.8.0_01など)があります。

IPSパッケージを使用したOracle Solaris 11のJDK 8のインストール手順

Oracle Solaris 11でJDK 8をインストールするには、jdk-8パッケージをインストールします。

  1. jdk-8パッケージがIPSパブリッシャから使用可能であることを確認します。

    $ pkg list -a jdk-8
    
    NAME (PUBLISHER)        VERSION                    IFO
    developer/java/jdk-8    1.8.0.0-0.183.0.0.0.0.0    ---
    

    I列に「i」が表示されている場合、パッケージはすでにインストールされています。

    このパッケージは、pkg.oracle.comにあるsolarisパブリッシャから、または他のパブリッシャ元から使用可能です。そのようなパッケージが見つからないというメッセージが表示された場合、pkg publisherコマンドを使用してパブリッシャ元を確認し、システム管理者またはOracleサポート担当者に連絡してください。

  2. IPSパッケージをインストールする権限を持っていることを確認します。

    • プロファイル・コマンドを使用して、割り当てられている権限プロファイルをリストします。「ソフトウェアのインストール」権限プロファイルがある場合、pfexecコマンドを使用して、パッケージをインストールおよび更新できます。

      $ pfexec pkg install jdk-8
      

      他の権限プロファイル(「システム管理者」権限プロファイルなど)も、インストール権限を付与します。

    • サイトのセキュリティ・ポリシーに応じて、sudoコマンドをユーザー・パスワードとともに使用して、特権付きのコマンドを実行できる場合があります。

      $ sudo pkg install jdk-8
      
    • rolesコマンドを使用して、割り当てられている役割をリストします。ルート役割がある場合、suコマンドをルート・パスワードとともに使用して、ルート役割を担うことができます。

      # pkg install jdk-8
      

手動のJDK 8のインストール手順

次の表は、Oracle SolarisプラットフォームでのJDK 8リリースのダウンロードで使用可能なオプションを示しています。

ダウンロード・ファイル アーキテクチャ インストールを実行できるユーザー
jdk-8uversion-solaris-sparcv9.tar.gz 64ビットSPARC すべてのユーザー
jdk-8uversion-solaris-x64.tar.gz 64ビットx64、EM64T すべてのユーザー
jdk-8uversion-solaris-sparcv9.tar.Z 64ビットSPARC root
jdk-8uversion-solaris-x64.tar.Z 64ビットx64、EM64T root

ファイル・タイプ別のインストール手順は次のとおりです。

Oracle Solarisアーカイブ・バイナリのインストール(.tar.gz)

書込み可能な任意の場所にJDKアーカイブ・バイナリをインストールできます。このインストールでは、Oracle Solaris OSによって提供されるシステム・バージョンのJavaプラットフォームは置換されません。次の手順では、JDKのプライベート・バージョンがインストールされます。

インストールするには、次の手順に従います。

  1. バンドルをダウンロードします。

    ファイルをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。アーカイブ・バイナリは、誰もが、書込み可能な任意の場所にインストールできます。

    .tar.gzアーカイブ・ファイル(tarボールとも呼ばれる)は、1ステップで同時に解凍し展開できるファイルです。

  2. JDKをインストールする場所にディレクトリを変更します。

  3. .tar.gzアーカイブ・バイナリを現在のディレクトリに移動します。

  4. tarボールを解凍し、JDKをインストールします。

    • SPARCプロセッサの場合:

      % gzip -dc jdk-8uversion-solaris-sparcv9.tar.gz | tar xf -
      
    • x64/EM64Tプロセッサの場合:

      % gzip -dc jdk-8uversion-solaris-x64.tar.gz | tar xf -
      

JDKは、現在のディレクトリのjdk1.8.0_versionと呼ばれるディレクトリにインストールされます。たとえば、JDK 8更新リリース1の場合、ディレクトリの名前はjdk1.8.0_01になります。

JDKドキュメントは、別にダウンロードします。http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html#docsを参照してください。

Oracle Solaris SVR4パッケージのインストール(.tar.Z)

pkgaddユーティリティを使用してJDKをインストールする場合、次の手順を使用します。この方法では、システム上のすべてのユーザーがJavaにアクセスできます。

Oracle Solarisシステムへのルート・アクセス権がない場合、「IPSパッケージを使用したOracle Solaris 11のJDK 8のインストール手順」を参照して、JDKのプライベート・コピーをインストールします。

インストールするには、次の手順に従います。

  1. ダウンロード・バンドルを保存する新規ディレクトリを作成し、そのディレクトリに変更します。

  2. バンドルをダウンロードします。

    ファイルをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。

  3. 圧縮されたtarファイルの内容を抽出します。

    • SPARCプロセッサの場合:

      % zcat jdk-8uversion-solaris-sparcv9.tar.Z | tar xf -
      
    • x64/EM64Tプロセッサの場合:

      % zcat jdk-8uversion-solaris-x64.tar.Z | tar xf -
      

    最初のコマンドによって、多くのディレクトリ(SUNWj8rtSUNWj8devSUNWj8cfgSUNWj8manおよびSUNWj8jmp)に加えて、現在のディレクトリに数ファイルが作成されます。

  4. ルート役割を担います。

    roles(1)コマンドを使用して、ルート役割を担うことができるかどうかを決定できます。

  5. JDKパッケージの以前のインストールをアンインストールします。

    デフォルトの場所(/usr/jdk/jdk1.<メジャー・バージョン>.0_<マイナー・バージョン>)にインストールされた以前の32ビットまたは64ビット・バージョンのJDKがマシンにある場合、それをアンインストールしてから、その場所に新しいバージョンをインストールする必要があります。

    デフォルト以外の場所にJDKをインストールする場合、この手順をスキップできます。詳細は、「デフォルトのJavaプラットフォームの選択」を参照してください。

  6. パッケージをインストールするには、pkgaddコマンドを実行します。

    # pkgadd -d . SUNWj8rt SUNWj8dev SUNWj8cfg SUNWj8man 
    

    コマンドにより、JDKが/usr/jdk/jdk1.8.0_versionにインストールされます。

    デフォルト以外の場所でのJDKのインストールの詳細は、pkgadd(1)およびadmin(4)のマニュアル・ページを参照してください。

  7. 日本語のユーザー: マニュアル・ページをインストールします。

    マシンのusr/jdk/jdk1.8.0_versionに以前のバージョンの日本語のマニュアル・ページがすでにインストールされている場合、そのパッケージをアンインストールしてから、その場所にこのバージョンの日本語のマニュアル・ページをインストールする必要があります。次を実行して、そのパッケージを削除します。

    # pkgrm SUNWj8jmp
    

    次に、pkgaddコマンドを実行して、新しい日本語のマニュアル・ページのパッケージをインストールします。

    # pkgadd -d . SUNWj8jmp
    
  8. 領域を節約するには、tarファイルと、抽出されたSUNW*ディレクトリを削除します。

  9. ルート役割を終了します。

    再起動の必要はありません。

デフォルトのJavaプラットフォームの選択

このトピックでは、JDKの(pkgaddコマンドを使用した) Oracle Solaris SVR4パッケージ・インストールを実行する際にデフォルトのJavaプラットフォームを選択する方法について説明します。

デフォルトのJavaプラットフォーム

(デフォルトのOracle Solarisパッケージ・インストールを使用して) Oracle Solarisシステムに同時に複数のバージョンのJavaプラットフォームを存在させることができますが、デフォルトのJavaプラットフォームにすることができるのは1つのみです。デフォルトのJavaプラットフォームは、/usr/javaシンボリック・リンクが指すディレクトリによって定義されます。デフォルトのバージョンのjava実行可能ファイルを決定するには、次を実行します。

% /usr/java/bin/java -fullversion

/usr/javaシンボリック・リンクによってデフォルトのJavaプラットフォームを変更できます。それを使用する/usr/bin (/binとも呼ばれる)にシンボリック・リンクがあるためです。(たとえば、/usr/bin/javaリンクは、Java Runtime Environmentである/usr/java/bin/javaを参照します)。多くのJavaアプリケーションは新しいバージョンのJavaプラットフォームと互換性がありますが、一部のアプリケーションは互換性がない場合があります。

パス設定

デフォルトのJavaは/usr/bin (/usr/bin/javaなど)を介してリンクされます。別のバージョンのJavaがパスに存在する前にこれがパスに存在する場合、それは、コマンド行から、またはPATH環境変数を使用してJavaを検索する他のツールから実行されるJavaのバージョンとなります。

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