JDK 7リリースで導入されたZipファイル・システム・プロバイダは、カスタム・ファイル・システム・プロバイダの実装です。Zipファイル・システム・プロバイダは、ZipまたはJARファイルを1つのファイル・システムとして扱い、そのファイルの内容を操作する機能を提供します。Zipファイル・システム・プロバイダは、複数のファイル・システム(ZipまたはJARファイルごとに1つのファイル・システム)を作成します。
デモおよびサンプル内のdemo/nio/zipfs/src.zip
ファイル(「Demo and Samples」から明示的にダウンロード可能)には、Zipファイル・システム・プロバイダのソース・コードが含まれています。また、Zipファイル・システム・プロバイダの使用方法を示すDemo.java
クラスも含まれています。
java.nio.file.FileSystems
クラスのファクトリ・メソッドを使用して、新しいZipファイル・システムを作成したり、既存のZipファイル・システムへの参照を取得したりできます。Zipファイル・システムを作成するには、次のいずれかの方法でZipまたはJARファイルのパスを指定します。
java.net.JarURLConnection
クラスで定義されているJAR URL構文を使用する
URI uri = URI.create("jar:file:/codeSamples/zipfs/zipfstest.zip"); FileSystem fs = FileSystems.newFileSystem(uri, env);
Path zipfile = Paths.get("/codeSamples/zipfs/zipfstest.zip"); FileSystem fs = FileSystems.newFileSystem(zipfile, env, null);
FileSystems.newFileSystem
メソッドに渡されるjava.util.Map
オブジェクトに、Zipファイル・システムの構成オプションを指定します。Zipファイル・システムのプロバイダ固有の構成プロパティについては、「Zipファイル・システムのプロパティ」を参照してください。
Zipファイル・システムのインスタンスを作成したあとは、java.nio.file.FileSystem
およびjava.nio.file.Path
クラスのメソッドを呼び出して、ファイルのコピー、移動、名前変更や、ファイル属性の変更などの操作を実行できます。
次のコード例は、Zipファイル・システムを作成し、その新しいZipファイル・システムにファイルをコピーする方法を示しています。
import java.util.*; import java.net.URI; import java.nio.file.Path; import java.nio.file.*; public class ZipFSPUser { public static void main(String [] args) throws Throwable { Map<String, String> env = new HashMap<>(); env.put("create", "true"); // locate file system by using the syntax // defined in java.net.JarURLConnection URI uri = URI.create("jar:file:/codeSamples/zipfs/zipfstest.zip"); try (FileSystem zipfs = FileSystems.newFileSystem(uri, env)) { Path externalTxtFile = Paths.get("/codeSamples/zipfs/SomeTextFile.txt"); Path pathInZipfile = zipfs.getPath("/SomeTextFile.txt"); // copy a file into the zip file Files.copy( externalTxtFile,pathInZipfile, StandardCopyOption.REPLACE_EXISTING ); } } }