Java Platform, Standard Editionトラブルシューティング・ガイド
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オペレーティング・システムに基づくトラブルシューティング・ツール

表2-7は、Windowsオペレーティング・システムで使用可能なトラブルシューティング・ツールの一覧を示しています。

表2-7 Windowsのネイティブ・トラブルシューティング・ツール

ツール 説明

dumpchk

メモリー・ダンプ・ファイルが正常に作成されていることを確認するコマンド行ユーティリティ。 このツールは、MicrosoftのWebサイトから入手可能なDebugging Tools for Windowsダウンロードに含まれています(「Windowsでのクラッシュ・ダンプの収集」を参照)。

msdevデバッガ

Visual C++およびWin32デバッガの起動に使用可能なコマンド行ユーティリティ。

userdump

User Mode Process Dumperは、MicrosoftのWebサイトから入手可能なOEM Support Toolsダウンロードに含まれています(「Windowsでのクラッシュ・ダンプの収集」を参照)。

windbg

Windowsデバッガは、Windowsアプリケーションまたはクラッシュ・ダンプのデバッグに使用できます。 このツールは、MicrosoftのWebサイトから入手可能なDebugging Tools for Windowsダウンロードに含まれています(「Windowsでのクラッシュ・ダンプの収集」を参照)。

/Mdおよび/Mddコンパイラ・オプション

メモリー割当てを追跡するための追加サポートを自動的に含めるコンパイラ・オプション。


表2-8では、Linuxオペレーティング・システム・バージョン10で導入または改善されたいくつかのトラブルシューティング・ツールについて説明しています。

表2-8 Linuxのネイティブ・トラブルシューティング・ツール

ツール 説明

c++filt

C++分解シンボル名を分解解除します。 このユーティリティは、Linux上のgccというネイティブC++コンパイラ・スイートとともに配布されます。

gdb

GNUデバッガ

libnjamd

メモリー割当ての追跡

lsstack

スレッド・スタックを出力します(Oracle Solarisオペレーティング・システムのpstackに類似)。

すべてのディストリビューションがデフォルトでこのツールを提供しているわけではありません。したがって、オープン・ソース・ダウンロードからのダウンロードが必要になる場合があります。

ltrace

ライブラリ呼出しトレーサ(Oracle Solarisオペレーティング・システムのtruss -uと同等)。

すべてのディストリビューションがデフォルトでこのツールを提供しているわけではありません。したがって、オープン・ソース・ダウンロードからのダウンロードが必要になる場合があります。

mtraceおよびmuntrace

GNU mallocトレーサ

pmappstackなどのprocツール

Oracle Solarisオペレーティング・システムのprocツールの一部(すべてではない)にはLinuxと同等のツールが含まれています。 Linuxでのコア・ファイルのサポートはOracle Solarisオペレーティング・システムには及ばず、たとえば、pstackをコア・ダンプには使用できません。

strace

システム・コール・トレーサ(Oracle Solarisオペレーティング・システムのtruss -tと同等)

top

CPU負荷が非常に高いプロセスを表示します。

vmstat

プロセス、メモリー、ページング、ブロックI/O、トラップ、およびCPUアクティビティに関する情報を報告します。


表2-9は、Oracle Solarisオペレーティング・システムで使用可能なトラブルシューティング・ツールの一覧を示しています。

表2-9 Oracle Solarisオペレーティング・システムのネイティブ・トラブルシューティング・ツール

ツール 説明

coreadm

JVMによって生成されるコア・ファイルの名前と場所を指定します。

cpustat

CPUパフォーマンス・カウンタを使ってシステム動作をモニターします。

cputrack

CPUパフォーマンス・カウンタを使用してプロセスとLWPの動作をモニターします。

c++filt

C++分解シンボル名を分解解除します。 このユーティリティは、Oracle Solarisオペレーティング・システム上のSUNWsproというネイティブC++コンパイラ・スイートとともに配布されます。

dtrace

DTraceは、Oracle Solaris 10オペレーティング・システムで導入された、動的トレース・コンパイラおよびトレース・ユーティリティです。 これは、カーネル関数、システム・コール、およびユーザー関数の動的トレースを実行できます。 このツールを使えば、入口、出口、およびその他のプローブ・ポイントで任意の安全なスクリプトを実行できます。 スクリプトは、Dプログラミング言語と呼ばれる、Cに似ているが安全なポインタ・セマンティクス言語で記述されます。 DTraceツールも参照してください。

gcore

プロセスのコア・ダンプを強制します。 コア・ダンプの書込み後、プロセスは継続します。

intrstat

割込みスレッドで消費されるCPUに関する統計を報告します。

iostat

I/O統計を報告します。

libumem

このライブラリは、Oracle Solaris 9オペレーティング・システムupdate 3で導入され、高速かつスケーラブルなオブジェクト・キャッシュ用メモリー割当ておよび拡張デバッグ・サポートを提供します。 このツールを使用して、メモリー管理上のバグを発見して修正できます(「libumemツールによるリークの検出」を参照)。

mdb

カーネルおよびユーザー・アプリケーションとクラッシュ・ダンプ用のモジュラ・デバッガ

netstat

各種ネットワーク関連データ構造体の内容を表示します。

pargs

プロセス引数、環境変数または補助ベクトルを出力します。 ほかのコマンド(psなど)のように、長い出力が切り詰められることはありません。

pfiles

プロセス・ファイル記述子に関する情報を出力します。 Oracle Solaris 10オペレーティング・システム以降、ファイル名も出力されるようになりました。

pldd

プロセスによってロードされた共有オブジェクトを出力します。

pmap

プロセスまたはコア・ファイルのメモリー・レイアウト(ヒープ、データおよびテキスト・セクションを含む)を出力します。 Oracle Solaris 10以降は、スタック・セグメントがテキスト[stack]とスレッドIDで明確に識別されます。 pmapツールの改善も参照してください。

prstat

アクティブなOracle Solarisオペレーティング・システム・プロセスの統計を報告します。 (topに類似)

prun

プロセスを実行モードに設定します(pstopの逆)。

ps

すべてのプロセスを一覧表示します。

psig

プロセスのシグナル・ハンドラを一覧表示します。

pstack

特定のプロセスまたはコア・ファイルのスレッドのスタックを出力します。 Oracle Solaris 10オペレーティング・システム以降は、JavaフレームでJavaメソッド名を出力できます。 pstackツールの改善も参照してください。

pstop

プロセスを停止(中断)します。

ptree

指定されたPIDを含むプロセス・ツリーを出力します。

sar

システム・アクティビティ・レポータ

sdtprocess

CPU負荷が非常に高いプロセスを表示します。 (topに類似)

sdtperfmeter

システム・パフォーマンス(CPU、ディスク、ネットワークなど)を示すグラフを表示します。

top

CPU負荷が非常に高いプロセスを表示します。 このツールは、Oracle Solarisオペレーティング・システムではフリーウェアとして利用可能ですが、デフォルトではインストールされません。

trapstat

実行時トラップ統計を表示します。 (SPARCのみ)

truss

システム・コール、ユーザー・モード関数、およびシグナルの入口および出口イベントをトレースし、オプションでこれらのイベントのいずれかでプロセスを停止します。 このツールは、システム・コールやユーザー関数の引数も出力します。

vmstat

システム仮想メモリーの統計を報告します。

watchmalloc

メモリー割り当てを追跡します。


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