ヘッダーをスキップ
Oracle® Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス
11gリリース2(11.2)
B56270-05
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

untilClause

用途

untilClause副次句を使用すると、各種のRMAN操作に対して時刻、SCN、リストア・ポイントまたはログ順序番号による上限を指定できます。

構文

untilClause::=

untilClauseの構文図
untilclause.gifの説明

セマンティクス

構文要素 説明
UNTIL SCN integer SCNを上限として指定します。指定したSCNは含まれません。

RMANは、指定したSCNの前までのリストアまたはリカバリに使用できるファイルのみを選択します(例4-38を参照)。たとえば、RESTORE DATABASE UNTIL SCN 1000では、SCN 1000までのリカバリに使用できるバックアップのみが選択されます。

UNTIL SEQUENCE integer REDOログ順序番号とスレッドを上限として指定します。指定した値は含まれません。

RMANは、指定した順序番号の前までのリストアまたはリカバリに使用できるファイルのみを選択します。たとえば、REPORT OBSOLETE UNTIL SEQUENCE 8000を実行すると、ログ順序7999までのリカバリに使用できるバックアップのみが選択されます。

THREAD integer REDOスレッドの番号を指定します。
UNTIL TIME 'date_string' 時刻を上限として指定します。指定した時刻は含まれません(例4-39を参照)。

RMANは、指定した時刻の直前までのリストアまたはリカバリに使用できるファイルのみを選択します。たとえば、LIST BACKUP UNTIL TIME 'SYSDATE-7'を実行すると、1週間前の時点までのリカバリに使用できるバックアップがすべてリストされます。

RMANコマンドで日付を指定する場合は、次のいずれかの日付文字列を使用する必要があります。

  • NLS_DATE_FORMATの設定と一致する形式のリテラル文字列。

  • 'SYSDATE-10'または"TO_DATE('01/30/2007', 'MM/DD/YYYY')"などのDATE型のSQL式。2番目の例には、専用の日付書式マスクが含まれているため、現行のNLS_DATE_FORMAT設定とは関係がありません。

RMANにおける日付設定の代表例を次に示します。

BACKUP ARCHIVELOG FROM TIME 'SYSDATE-31' UNTIL TIME 'SYSDATE-14';
RESTORE DATABASE UNTIL TIME "TO_DATE('09/20/06','MM/DD/YY')";

注意: 時間ベース・リカバリの粒度は、REDOログのタイムスタンプによって異なります。たとえば、次のコマンドを指定するとします。

RECOVER DATABASE UNTIL TIME '2007-07-26 17:45:00';

17:45:00のタイムスタンプを持つREDOが書き込まれなかった場合は、それ以降の次のREDOタイムスタンプが検出されるまでリカバリは続行します。たとえば、次のREDOタイムスタンプが17:45:04であるとします。V$LOG_HISTORY TABLEFIRST_TIMEおよびFIRST_CHANGE#列を問い合せることで、特定のSCNに最も近い時間を確認できます。


例4-38 指定したSCNまでの不完全リカバリの実行

この例では、マウントされたデータベースを想定して、指定したSCNの前までデータベースをリカバリします。

STARTUP FORCE MOUNT
RUN
{
  SET UNTIL SCN 1418901;  # set to 1418901 to recover database through SCN 1418900
  RESTORE DATABASE;
  RECOVER DATABASE;
}
ALTER DATABASE OPEN RESETLOGS;

例4-39 不要なバックアップのレポート

次の例では、先週の任意の時点までリカバリできます。1週間前の時点までデータベースをリカバリするために使用できるバックアップは、すべて不要とみなされます。

REPORT OBSOLETE UNTIL TIME 'SYSDATE-7';