この章では、Oracle Database 11gリリース2(11.2)JDBCドライバの新機能について説明します。
今回のリリースで、Oracle JDBCドライバでは次の新機能をサポートしています。
Oracle JDBCドライバのこのリリースは、SQL/XMLデータベース・データ型をサポートするためのマッピング・インタフェースを提供します。SQL/XMLデータベース・データ型の詳細は、「SQLXML型」を参照してください。
タイム・ゾーンのバージョン非互換性関連の問題に対応するために、新たに設計されたタイム・ゾーン・キャッシュが備わっています。詳細は、「oracle.sql.TIMESTAMP、oracle.sql.TIMESTAMPTZおよびoracle.sql.TIMESTAMPLTZクラスの概要」を参照してください。
データベースへのラウンドトリップ数を減らすことにより、LOB操作のパフォーマンスが向上しました。詳細は、「LOBデータのプリフェッチ」を参照してください。
ゼロコピーI/Oフレームワークの使用により、LOB操作が速くなりました。詳細は、「Oracle SecureFiles用のゼロコピーI/O」を参照してください。
データベースに接続するときに、ユーザー名、パスワード、システム権限、接続識別子に加えて、セッション・エディションをコードに指定できるようになりました。詳細は、『Oracle Database JDBC Java API Reference』を参照してください。
関連項目: セッション・エディションの詳細は、『Oracle Databaseアドバンスト・アプリケーション開発者ガイド』を参照してください。 |
インターネット・プロトコル・バージョン6(IPv6)のアドレスをサポートします。詳細は、「インターネット・プロトコル・バージョン6のサポート」を参照してください。
注意: IPv6のサポートに必要な新しいシステム・クラスはすべて、データベースの初期化中に有効になります。したがって、アプリケーションにIPv6アドレスがない場合は、IPv6機能を使用するために自分のコードを変更する必要はありません。ただし、アプリケーションにIPv6アドレスのみか、IPv6とIPv4アドレスの両方のいずれかがある場合、コマンドラインでjava.net.preferIPv6Addresses システム・プロパティを設定する必要があります。これにより、Oracle JVMは適切なライブラリをロードできるようになります。これらのライブラリは一度ロードすると、Javaプロセスを再起動しないかぎりリロードできません。 |
Oracle Database 11gリリース2(11.2)では、JDBCドライバは、PreparedStatement
を実行しない、SELECT文のメタデータの取得をサポートしています。この機能は、以前のデータベース・リリースでも動作します。詳細は、「インタフェースoracle.jdbc.OraclePreparedStatement」を参照してください。
Oracle Database 11gリリース2(11.2)では、Oracle RAC高速アプリケーション通知(FAN)イベントへのアクセス用に簡略化されたAPIが導入されました。この機能により、Oracle Databaseの高可用性機能を最大限に利用する、よりレスポンスのよいアプリケーションを開発できます。詳細は、「Oracle RAC高速アプリケーション通知」を参照してください。
Oracle Database 11gリリース2(11.2)には、Oracle Universal Connection Pool(UCP)for JDBCが含まれています。Oracle Universal Connection Pool(UCP)は、データベース接続を管理するためのフル機能搭載の接続プールです。データベース集中型のJavaアプリケーションは、接続プールを使用してパフォーマンスを向上させ、システム・リソースを効率的に利用します。
注意: Oracle Universal Connection Pool(UCP)for JDBCは、Oracle Database 11.1.0.7リリースで導入されました。 |
関連項目: 『Oracle Universal Connection Pool for JDBC開発者ガイド』 |
Oracle Call Interface(OCI)クライアント結果キャッシュ機能は、Oracle Database 11gリリース2(11.2)で拡張されています。クライアント結果キャッシュは、表注釈、およびビューによる問合せ時のキャッシュをサポートします。また、クライアント・キャッシュでデータベースにあるプーリングを無効にする制限が削除されています。詳細は、「クライアント結果キャッシュ」を参照してください。