Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC) RACDBイントロスペクション・プラグインでは、Oracle ClusterwareおよびOracle RAC Databaseコンポーネントを検証して、そのメタデータをキャプチャします。
この付録では、次のOracle RAC Databaseイントロスペクション・プラグインに関する情報を説明します。
サポートされるバージョン
このプラグインでは、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)をサポートしています。
Oracle RAC Databaseのイントロスペクション・パラメータ
表C-1に、Oracle RAC Databaseのイントロスペクション・プラグイン用のイントロスペクション・パラメータを示します。
表C-1 Oracle RAC Databaseプラグインのイントロスペクション・パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
asmHome |
このパラメータは、Oracle Automatic Storage Managementが記憶域タイプとして使用されており、別のOracleホームにインストールされている場合に必要です。 |
crsHome |
イントロスペクトするOracle Clusterwareの |
dbHome |
イントロスペクトするOracle Databaseの |
globalDbName |
イントロスペクトするOracle Databaseのグローバル・データベース名。 |
shutdownDBOK |
このフラグは、データベース・リブートを承認するために渡す必要があります。 |
sysDBAUserName |
SYSDBA権限を持つデータベース・アカウント。オペレーティング・システム認証が現在のデータベースに対して無効である場合のみ、このパラメータは必須です。 |
Oracle RAC Databaseのイントロスペクション・パスワード・パラメータ
表C-2に、Oracle RAC Databaseプラグインのイントロスペクション・パスワード・パラメータを示します。abctl
ツールを使用してイントロスペクションを実行すると、これらのパラメータの値を入力するためのプロンプトが表示されます。Oracle Virtual Assembly Builder Studioには、これらのパラメータ用のパスワード・フィールドがあります。
表C-2 Oracle RAC Databaseプラグインの(イントロスペクション時に要求される)イントロスペクション・パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
rootPassword |
使用可能なファイル・セットの取得を行うために |
sysDBAPassword |
|
参照システムの前提条件
イントロスペクション時、Oracle Clusterwareスタックは実行されている必要があります。
要件
Oracle RAC Databaseには、次の要件が適用されます。
ベース・システム・イメージのオペレーティング・システム・バージョンが、参照システムのバージョンと一致する必要があります。
結果のアーティファクト・タイプ
単一のアプライアンス。
ワイヤリング
Oracle RAC Database 11gリリース2 (11.2)の場合は、Oracle RAC Databaseアプライアンスに単一の入力が作成されます。
11gリリース2 (11.2)以前のOracle RAC Databaseには、構成で検出されたOracle RAC Databaseアプライアンスの各リスナーまたはポート・ディレクティブに入力が作成されます。
接続プロパティ
Oracle RAC Database 11gリリース2 (11.2)の場合、入力エンドポイントには、2つの編集可能なプロパティscan-name
およびglobal-db-name
と、入力に接続できる出力の種類を示す2つの編集不可のプロパティprotocol
およびport
があります。
11gリリース2 (11.2)より前のOracle RAC Databaseの場合、入力エンドポイントには、1つの編集可能なプロパティglobal-db-name
と、2つの編集不可のプロパティprotocol
およびport
があります。
Oracle Databaseアプライアンスのプロパティ
Oracle Databaseアプライアンスが含まれるアセンブリには、ユーザー・プロパティ(表C-3)およびシステム・プロパティ(表C-4)があります。
表C-3 Oracle RAC Databaseのユーザー・プロパティ
名前 | 型 | 必須 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
asm-password |
文字列 |
省略可 |
なし |
SYSASMアカウントのパスワード |
cluster-name |
文字列 |
省略可 |
new_cluster |
クラスタ名(11gリリース2 (11.2)以前のOracle Databaseにのみ該当)。 |
db-account-password |
パスワード |
必須 |
なし |
データベース・アカウントSYS、SYSTEM、SYSMANおよびDBSNMPのパスワード。 |
表C-4 Oracle RAC Databaseのシステム・プロパティ
名前 | 型 | 必須 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
CRS_BASE |
文字列 |
省略可 |
なし |
Oracle Clusterwareのベース・パス。 |
CRS_HOME |
文字列 |
省略可 |
なし |
Oracle Clusterwareのホーム・パス。 |
CRS_OWNER |
文字列 |
省略可 |
grid |
Oracle Clusterwareホームの所有者になるオペレーティング・システム・ユーザーの名前。 |
CRS_GROUP |
文字列 |
省略可 |
oinstall |
Oracle Clusterwareホームの所有者になるオペレーティング・システム・ユーザー・グループの名前。 |
CRS_ORACLE_GROUPS |
文字列 |
省略可 |
oinstall |
OSDBA、OSOPERおよびOSASMグループ。 |
VOTING_DISKS_LOCATIONS |
文字列 |
省略可 |
なし |
投票ディスクの場所(Oracle Clusterwareファイルのファイル・システム記憶域タイプ専用)。 |
VOTING_DISKS_REDUNDANCY |
文字列 |
省略可 |
なし |
投票ディスクの冗長性(Oracle Clusterwareファイルのファイル・システム記憶域タイプ専用)。 |
OCR_DISKS_LOCATIONS |
文字列 |
省略可 |
なし |
Oracle Cluster Registryディスクの場所(Oracle Clusterwareファイルのファイル・システム記憶域タイプ専用)。 |
OCR_DISKS_REDUNDANCY |
文字列 |
省略可 |
なし |
Oracle Cluster Registryディスクの冗長性(Oracle Clusterwareファイルのファイル・システム記憶域タイプ専用)。 |
SCAN_PORT |
文字列 |
省略可 |
1521 |
SCANリスナーのポート。 |
CRS_STORAGE_TYPE |
文字列 |
省略可 |
なし |
参照システムごとのOracle Clusterwareファイルの記憶域タイプ。 |
CRS_VERSION |
文字列 |
省略可 |
なし |
参照システムのOracle Clusterwareソフトウェアのバージョン。 |
CRS_ASM_DISK_GROUP_NAME |
文字列 |
省略可 |
OVMOCRVD |
Oracle Clusterwareファイルを格納しているOracle ASMディスク・グループの名前。 |
CRS_ASM_DISCOVERY_STRING |
文字列 |
省略可 |
/dev/raw/ovmocrvd* |
すべてのデータOracle ASMディスクを検出するためのパス。 |
CRS_ASM_DISK_GROUP_REDUNDANCY |
文字列 |
省略可 |
NORMAL |
Oracle ASMディスク・グループの冗長のレベル。 |
CRS_ASM_DISKS |
文字列 |
省略可 |
/dev/raw/ovmocrvd0, /dev/raw/ovmocrvd1, /dev/raw/ovmocrvd2 |
Oracle Clusterwareファイルを格納しているOracle ASMディスク・グループに属するディスクのパス。 |
ASM_BASE |
文字列 |
省略可 |
なし |
Oracle ASM ORACLE_BASEのパス。 |
ASM_HOME |
文字列 |
省略可 |
なし |
Oracle ASM ORACLE_HOMEのパス。 |
ASM_OWNER |
文字列 |
省略可 |
grid |
Oracle ASM ORACLE_HOMEを所有するオペレーティング・システム・ユーザー。 |
DATA_ASM_DISCOVERY_STRING |
文字列 |
省略可 |
/dev/raw/asm* |
すべてのデータOracle ASMディスクを検出するためのパス。 |
DATA_ASM_DISK_GROUP_NAME |
文字列 |
省略可 |
なし |
データOracle ASMディスク・グループの名前。 |
DATA_ASM_DISK_GROUP_REDUNDANCY |
文字列 |
省略可 |
なし |
データOracle ASMディスク・グループの冗長のレベル。 |
DATA_ASM_DISKS |
文字列 |
省略可 |
なし |
データOracle ASMディスク・グループに属するディスクのパス。 |
RECOVERY_ASM_DISCOVERY_STRING |
文字列 |
省略可 |
/dev/raw/asm* |
すべてのリカバリOracle ASMディスクを検出するためのパス。 |
RECOVERY_ASM_DISK_GROUP_NAME |
文字列 |
省略可 |
なし |
リカバリOracle ASMディスク・グループの名前。 |
RECOVERY_ASM_DISK_GROUP_REDUNDANCY |
文字列 |
省略可 |
なし |
リカバリOracle ASMディスク・グループの冗長のレベル。 |
RECOVERY_ASM_DISKS |
文字列 |
省略可 |
なし |
リカバリOracle ASMディスク・グループに属するディスクのパス。 |
RECOVERY_STORAGE_TYPE |
文字列 |
省略可 |
なし |
データベース・リカバリの記憶域タイプ。 |
DATA_STORAGE_TYPE |
文字列 |
省略可 |
なし |
参照システムに従ったデータベースの記憶域タイプ。 |
RECOVERY_STORAGE_TYPE |
文字列 |
省略可 |
なし |
参照システムに従ったデータベース・リカバリ・ファイルの記憶域タイプ。 |
DB_USING_ASM |
文字列 |
省略可 |
なし |
参照システムに従ってデータベースまたはリカバリ・ファイルのいずれかがOracle ASMに格納される場合は、trueに設定します。 |
DB_VERSION |
文字列 |
省略可 |
なし |
参照システムのOracle Databaseソフトウェアのバージョン。 |
プラグインの拡張機能
なし。
サポートされるテンプレート・タイプ
サポートされるテンプレート・タイプは、Oracle Enterprise Linuxです。