1つまたは2つの引数を持つ算術演算子を使用することによって、数値を否定(正負を反転)、加算、減算、乗算および除算できます。これらの演算子の中には、日時および時間隔の演算に使用されるものもあります。演算子の引数は、数値データ型、または数値データ型に暗黙的に変換可能な任意のデータ型に解決される必要があります。
単項算術演算子は、引数の数値データ型と同じデータ型を戻します。バイナリ算術演算子の場合、Oracleは、数値の優先順位が最も高い引数を判断し、残りの引数をそのデータ型に暗黙的に変換して、そのデータ型を戻します。表4-2に、算術演算子を示します。
関連項目: 暗黙的な変換の詳細は、表3-10「暗黙的な型変換のマトリックス」を参照してください。数値の優先順位の詳細は、「数値の優先順位」を参照してください。また、「日時および期間の演算」を参照してください。 |
表4-2 算術演算子
演算子 | 用途 | 例 |
---|---|---|
+ - |
式の正負を示す場合、これらは単項演算子です。 |
SELECT * FROM order_items WHERE quantity = -1 ORDER BY order_id, line_item_id, product_id; SELECT * FROM employees WHERE -salary < 0 ORDER BY employee_id; |
+ - |
加算、減算を行う場合、これらはバイナリ演算子です。 |
SELECT hire_date FROM employees WHERE SYSDATE - hire_date > 365 ORDER BY hire_date; |
* / |
乗算、除算を行います。これらはバイナリ演算子です。 |
UPDATE employees SET salary = salary * 1.1; |
二重否定や負の数の減算を表現する場合に、算術式で、連続した負の符号(--)は使用しないでください。文字--は、SQL文ではコメントの開始を示す場合に使用します。連続した負の符号は、空白またはカッコで区切ってください。SQL文中のコメントの詳細は、「コメント」を参照してください。