ヘッダーをスキップ
Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
11gリリース2 (11.2)
B61035-04
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

ASMCMDインスタンス管理コマンド

この項では、ASMCMD Oracle ASMインスタンス管理コマンドについて説明します。

この項で示すコマンドの一部は、クラスタ構成のリソースであるGrid Plug and Play(GPnP)プロファイルに影響を及ぼします。Oracle Restart構成では、プロファイルは、Grid Plug and Play(GPnP)プロファイルではなく実際にはリソース属性にあります。しかし、コマンドの機能はどちらの構成に対しても同じです。

表12-4に、Oracle ASMインスタンス管理コマンドの概要を示します。

表12-4 ASMCMDインスタンス管理コマンドの概要

コマンド 説明

dsget


Oracle ASMインスタンスとそのクライアントで使用されるディスク検出文字列値を取得します。

dsset


Oracle ASMインスタンスとそのクライアントで使用されるディスク検出文字列値を設定します。

lsct


現在のOracle ASMクライアントに関する情報をリストします。

lsop


ディスク・グループまたはOracle ASMインスタンスでの現行操作をリストします。

lspwusr


Oracle ASMパスワード・ファイルからユーザーをリストします。

orapwusr


Oracle ASMパスワード・ユーザーを追加、削除または変更します。

shutdown


Oracle ASMインスタンスを停止します。

spbackup


Oracle ASM SPFILEをバックアップします。

spcopy


Oracle ASM SPFILEをコピーします。

spget


Oracle ASM SPFILEの場所を取得します。

spmove


Oracle ASM SPFILEを移動します。

spset


Oracle ASM SPFILEの場所を設定します。

startup


Oracle ASMインスタンスを起動します。


dsget

用途

Oracle ASMインスタンスとそのクライアントで使用されるディスク検出文字列値を取得します。

構文および説明

dsget [ --normal | --parameter | --profile [-f] ]

dsgetコマンドの構文オプションの詳細は、表12-5を参照してください。

表12-5 dsgetコマンドのオプション

オプション 説明

--normal

Grid Plug and Play(GPnP)プロファイルの検出文字列と、Oracle ASMインスタンスに設定されている検出文字列を取得します。プロファイルおよびパラメータ設定ごとに1行を戻します。これはデフォルト設定です。

--parameter

Oracle ASMインスタンスのASM_DISKSTRINGパラメータ設定を取得します。

--profile [-f]

検出文字列をGPnPプロファイルから取得します。-f--profileとともに指定すると、dsgetは検出文字列をローカルのGPnPプロファイルから取得します。


次の例では、dsgetを使用してGPnPプロファイルおよびASM_DISKSTRINGパラメータから現在のディスク検出文字列値を取得します。

例12-6 ASMCMD dsgetコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > dsget
profile: /devices/disk*
parameter: /devices/disk*

dsset

用途

Oracle ASMインスタンスとそのクライアントで使用されるディスク検出文字列値を設定します。

指定するディスク文字列は、既存のマウント済ディスク・グループに対して有効である必要があります。更新された値はすぐに有効になります。

構文および説明

dsset [ --normal | --parameter | --profile [-f] ] diskstring

dssetコマンドの構文オプションの詳細は、表12-6を参照してください。

表12-6 dssetコマンドのオプション

オプション 説明

--normal

Grid Plug and Play(GPnP)プロファイルとOracle ASMインスタンスに検出文字列を設定します。指定した検出文字列によって必要なディスク・グループおよび投票ファイルがすべて検出されることをOracle ASMインスタンスで正常に検証された後に、更新が行われます。インスタンスでサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)を使用していない場合、このコマンドは失敗します。

これはデフォルト設定です。

--parameter

ディスク検出文字列によって現在マウントされているディスク・グループおよび投票ファイルがすべて検出されることが検証された後に、ディスク文字列がメモリー内で更新されることを指定します。ディスク文字列は、SPFILEまたはGPnPプロファイルに永続的に記録されません。

--profile [-f]

必要なディスク・グループをすべて検出できるかどうかをOracle ASMインスタンスで検証せずに、GPnPプロファイルにプッシュされるディスク検出文字列を指定します。更新は、クラスタを構成するすべてのノードに必ず伝播されます。

-f--profileとともに指定すると、クラスタ内の他のノードと同期せずに、指定したディスク文字列はローカルのGPnPプロファイルにプッシュされます。このコマンド・オプションは、ローカル・プロファイル・ファイルのみを更新します。このオプションはリカバリにのみ使用します。Oracle Clusterwareスタックが稼働している場合、コマンドは失敗します。

diskstring

ディスク検出文字列の値を指定します。


ディスク検出およびディスク検出文字列の詳細は、「Oracle ASMディスク検出」を参照してください。

次の例では、dssetを使用してディスク検出文字列の現在の値をGPnPプロファイルに設定します。

例12-7 ASMCMD dssetコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > dsset /devices/disk*

lsct

用途

V$ASM_CLIENTビューから現在のOracle ASMクライアントについての情報を表示します。Oracle DatabaseやOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)などのクライアントでは、ASMCMDが現在接続しているOracle ASMインスタンスによって管理されるディスク・グループを使用します。

構文および説明

lsct [--suppressheader] [-g] [diskgroup]

表12-7に、lsctコマンドのオプションを示します。

表12-7 lsctコマンドのオプション

オプション 説明

(なし)

V$ASM_CLIENTビューから現在のクライアントの情報を表示します。

-g

GV$ASM_CLIENTビューから選択します。出力には、GV$ASM_CLIENT.INST_IDが含まれます。

--suppressheader

列ヘッダーを非表示にします。

diskgroup

ディスク・グループを指定します。


diskgroupを指定すると、そのディスク・グループの情報のみが表示されます。

次の例では、dataディスク・グループにアクセスするクライアントの情報を表示します。

例12-8 ASMCMD lsctコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > lsct data
DB_Name  Status    Software_Version Compatible_version  Instance_Name  Disk_Group
+ASM     CONNECTED       11.2.0.2.0         11.2.0.0.0  +ASM           DATA
asmvol   CONNECTED       11.2.0.2.0         11.2.0.0.0  +ASM           DATA
orcl     CONNECTED       11.2.0.2.0         11.2.0.0.0  orcl           DATA

lsop

用途

Oracle ASMインスタンス内のディスク・グループでの現行操作をリストします。

構文および説明


lsop

lsopは、V$ASM_OPERATIONビューから情報を表示します。

次に、lsopコマンドの例を示します。この例では、現在のOracle ASMインスタンスのディスク・グループに対する操作をリストします。

例12-9 ASMCMD lsopコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > lsop
Group_Name  Dsk_Num  State  Power
DATA        REBAL    WAIT   2   

ASMCMD [+] > lsop
Group_Name  Dsk_Num  State  Power  
FRA         REBAL    REAP   3  

lspwusr

用途

ローカルのOracle ASMパスワード・ファイルからユーザーをリストします。

構文および説明


lspwusr [--suppressheader]

表12-8に、lspwusrコマンドのオプションを示します。

表12-8 lspwusrコマンドのオプション

オプション 説明

--suppressheader

出力で列のヘッダーを非表示にします。


次に、lspwusrコマンドの例を示します。この例では、ローカルのOracle ASMパスワード・ファイルに指定されている現在のユーザーをリストします。

例12-10 ASMCMD lspwusrコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > lspwusr
Username sysdba sysoper sysasm 
     SYS   TRUE    TRUE   TRUE 
 ASMSNMP   TRUE   FALSE  FALSE 

orapwusr

用途

Oracle ASMパスワード・ファイルのユーザーを追加、削除または変更します。

構文および説明


orapwusr { { { --add | --modify [--password] }
[--privilege {sysasm|sysdba|sysoper} ] } | --delete } user

表12-9に、orapwusrコマンドのオプションを示します。

表12-9 orapwusrコマンドのオプション

オプション 説明

--add

パスワード・ファイルにユーザーを追加します。パスワードの入力も要求します。

--modify

パスワード・ファイルのユーザーを変更します。

--password

ユーザーのパスワードの入力を要求した後、変更します。

--privilege role

ユーザーのロールを設定します。オプションは、sysasmsysdbaおよびsysoperです。

--delete

パスワード・ファイルからユーザーを削除します。

user

追加、削除または変更するユーザーの名前。


orapwusrは、クラスタ内のすべてのノードでパスワードを更新しようとします。このコマンドを実行するにはSYSASM権限が必要です。SYSDBAとしてログインしているユーザーは、このコマンドを使用してパスワードを変更することができません。

次に、orapwusrコマンドの例を示します。この例では、ユーザーのロールをSYSDBAに設定してhruserをOracle ASMパスワード・ファイルに追加します。

例12-11 ASMCMD orapwusrコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > orapwusr --add --privilege sysdba hruser

shutdown

用途

Oracle ASMインスタンスを停止します。

構文および説明


shutdown [--normal | --abort|--immediate ]

表12-10に、shutdownコマンドのオプションを示します。

表12-10 shutdownコマンドのオプション

オプション 説明

--normal

普通に停止します。

--abort

すべての既存の操作を中断して停止します。

--immediate

即時停止します。


オプションを指定しない場合、デフォルトのアクションは標準停止です。

Oracle ASMインスタンスの停止を中断(--abort)オプションで試みる前に、Oracle ASMインスタンスを使用するデータベース・インスタンスをすべて停止し、Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)ボリュームにマウントされているファイルシステムをすべてディスマウントすることを強くお薦めします。

Oracle ASMインスタンスの停止の詳細は、「Oracle ASMインスタンスの停止」を参照してください。

次に、shutdownコマンドの例を示します。1つ目の例では、標準アクションでOracle ASMインスタンスの停止を実行します。2つ目の例では、即時アクションで停止を実行します。3つ目の例では、すべての既存の操作を中断する停止を実行します。

例12-12 ASMCMD shutdownコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > shutdown --normal

ASMCMD [+] > shutdown --immediate

ASMCMD [+] > shutdown --abort

spbackup

用途

Oracle ASM SPFILEをバックアップ・ファイルにバックアップします。

構文および説明


spbackup source destination

表12-11に、spbackupコマンドのオプションを示します。

表12-11 spbackupコマンドのオプション

オプション 説明

source

ソース・ファイルの名前を指定します。

destination

宛先のファイルを指定します。


spbackupは、ターゲット・ディスク・グループ内でSPFILEを作成せずに、同じまたは異なるディスク・グループ内でSPFILEの1つまたは複数のバックアップを作成する場合に使用する必要があります。

spbackupを使用する場合、次のことに注意してください。

  • spbackupでは、Oracle ASM SPFILEをディスク・グループからディスク・グループまたはオペレーティング・システム・ファイルにバックアップできます。

  • spbackupでは、Oracle ASM SPFILEをオペレーティング・システム・ファイルからディスク・グループにバックアップできます。

  • spbackupでは、オープンされたOracle ASMインスタンスでOracle ASM SPFILEが使用されている場合、Oracle ASM SPFILEをバックアップできます。

  • spbackupでは、同じディスク・グループで内にOracle ASM SPFILEの複数のバックアップを作成できます。

spbackupは、GPnPプロファイルに作用しません。作成されるバックアップ・ファイルは、特殊なファイル・タイプではなく、SPFILEとして識別されません。このバックアップ・ファイルはspcopyを使用してコピーできません。このバックアップ・ファイルをディスク・グループ間でコピーするには、ASMCMD cpコマンドを使用します。

SPFILEファイルとして識別されるディスク・グループ内のバックアップ・ファイルのコピーを作成するには、次の手順を実行します。

  1. ASMCMD cpコマンドを使用して、バックアップ・ファイルをディスク・グループからオペレーティング・システム・ファイルにコピーします。「cp」を参照してください。

  2. ASMCMD spcopyコマンドを使用して、オペレーティング・システム・ファイルをディスク・グループにコピーします。「spcopy」を参照してください。

次に、spbackupコマンドの例を示します。1つ目の例では、dataディスク・グループのSPFILEをバックアップします。2つ目の例では、SPFILEをdataディスク・グループからfraディスク・グループにバックアップします。

例12-13 ASMCMD spbackupコマンドの使用方法

ASMCMD> spbackup  +DATA/asm/asmparameterfile/registry.253.721810181
                  +DATA/spfileBackASM.bak

ASMCMD> spbackup  +DATA/asm/asmparameterfile/registry.253.721810181
                  +FRA/spfileBackASM.bak

spcopy

用途

Oracle ASM SPFILEをソースの場所から宛先の場所のSPFILEにコピーします。

構文および説明


spcopy [-u] source destination

表12-12に、spcopyコマンドのオプションを示します。

表12-12 spcopyコマンドのオプション

オプション 説明

-u

Grid Plug and Play(GPnP)プロファイルを更新します。

source

ソース・ファイルの名前を指定します。

destination

宛先を指定します。


spcopyを使用する場合、次のことに注意してください。

  • spcopyでは、Oracle ASM SPFILEをディスク・グループから異なるディスク・グループまたはオペレーティング・システム・ファイルにコピーできます。

  • spcopyでは、Oracle ASM SPFILEをオペレーティング・システム・ファイルからディスク・グループにコピーできます。

  • spcopyでは、オープンされたOracle ASMインスタンスでOracle ASM SPFILEが使用されている場合、Oracle ASM SPFILEをコピーできます。

  • spcopyでは、同じディスク・グループ内にOracle ASM SPFILEの複数のコピーを作成できません。その目的ではspbackupを使用できます。

GPnPプロファイルを更新するには、spcopy-uオプションを指定します。また、spcopy-uオプションを指定せずに実行する場合は、spsetを使用してGPnPプロファイルを更新することもできます。「spset」を参照してください。アップグレード後のOracle ASMインスタンスの初期化パラメータ・ファイルのコピーおよび移動の詳細は、「Oracle ASM初期化パラメータ・ファイルのバックアップ、コピーおよび移動」を参照してください。

SPFILEをコピーし、GPnPプロファイルを更新した後で、新しい場所のSPFILEを使用するには、そのSPFILEを使用してインスタンスを再起動します。Oracle ASMインスタンスが新しい場所のSPFILEを使用して稼働している場合は、ソースのSPFILEを削除できます。

spcopyを使用してOracle ASM SPFILEをディスク・グループにコピーするには、ターゲット・ディスク・グループのCOMPATIBLE.ASM属性を11.2以上に設定する必要があります。


関連項目:

サーバー・パラメータ・ファイルの作成の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』CREATE SPFILE SQL文を参照してください。

次に、spcopyコマンドの例を示します。1つ目の例では、Oracle ASM SPFILEをdataディスク・グループからfraディスク・グループにコピーします。2つ目の例では、Oracle ASM SPFILEをdataディスク・グループからあるオペレーティング・システムの場所にコピーします。3つ目の例では、Oracle ASM SPFILEをあるオペレーティング・システムの場所からdataディスク・グループにコピーし、-uオプションを指定してGPnPプロファイルを更新します。

例12-14 ASMCMD spcopyコマンドの使用方法

ASMCMD> spcopy  +DATA/asm/asmparameterfile/registry.253.721810181
                +FRA/spfileCopyASM.ora

ASMCMD> spcopy +DATA/asm/asmparameterfile/registry.253.721810181
                $ORACLE_HOME/dbs/spfileCopyASM.ora

ASMCMD> spcopy -u /u01/oracle/product/11.2.0/grid/dbs/spfileTestASM.ora
                  +DATA/ASM/spfileCopyASM.ora

spget

用途

Oracle ASM SPFILEの場所をGrid Plug and Play(GPnP)プロファイルから取得します。

構文および説明


spget

spgetによって取得される場所は、GPnPプロファイルに指定されている場所ですが、現在使用されているSPFILEの場所とはかぎりません。たとえば、再起動していないOracle ASMインスタンスに対してspsetまたは-uオプションを指定したspcopyによって場所が最近更新されている場合があります。次にOracle ASMを再起動すると、この場所は、現在使用されているOracle ASM SPFILEを指します。

次に、spgetコマンドの例を示します。この例では、GPnPプロファイルからSPFILEの場所を取得して表示します。

例12-15 ASMCMD spgetコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > spget
+DATA/asm/asmparameterfile/registry.253.691575633

spmove

用途

ソースから宛先にOracle ASM SPFILEを移動し、GPnPプロファイルを自動的に更新します。

構文および説明


spmove source destination

表12-13に、spmoveコマンドのオプションを示します。

表12-13 spmoveコマンドのオプション

オプション 説明

source

ソース・ファイルを指定します。

destination

宛先のファイルを指定します。


spmoveを使用する場合、次のことに注意してください。

  • spmoveでは、オープン・インスタンスでPFILEまたは別のSPFILEを使用している場合、Oracle ASM SPFILEを移動できます。SPFILEを移動した後で、新しい場所のSPFILEを使用するには、そのSPFILEを使用してインスタンスを再起動します。

  • spmoveでは、オープンされたOracle ASMインスタンスでOracle ASM SPFILEが使用されている場合、Oracle ASM SPFILEを移動できません。

アップグレード後のOracle ASMインスタンスの初期化パラメータ・ファイルのコピーおよび移動の詳細は、「Oracle ASM初期化パラメータ・ファイルのバックアップ、コピーおよび移動」を参照してください。

spmoveを使用してOracle ASM SPFILEをディスク・グループに移動するには、ディスク・グループ属性COMPATIBLE.ASMを11.2以上に設定する必要があります。

次に、spmoveコマンドの例を示します。1つ目の例では、Oracle ASM SPFILEをdataディスク・グループからあるオペレーティング・システムの場所に移動します。2つ目の例では、SPFILEをあるオペレーティング・システムの場所からdataディスク・グループに移動します。

例12-16 ASMCMD spmoveコマンドの使用方法

ASMCMD> spmove +DATA/spfileASM.ora
               /u01/oracle/product/11.2.0/grid/dbs/spfileMoveASM.ora

ASMCMD> spmove /u01/oracle/product/11.2.0/grid/dbs/spfile+ASM.ora
               +DATA/ASM/spfileMoveASM.ora

spset

用途

Oracle ASM SPFILEの場所をGrid Plug and Play(GPnP)プロファイルに設定します。

構文および説明


spset location

表12-14に、spsetコマンドのオプションを示します。

表12-14 spsetコマンドのオプション

オプション 説明

location

Oracle ASM SPFILEの場所を指定します。この場所は、SPFILEへのフルパスです。


次に、spsetコマンドの例を示します。この例では、dataディスク・グループ内のOracle ASM SPFILEコマンドの場所を設定します。

例12-17 ASMCMD spsetコマンドの使用方法

ASMCMD> spset +DATA/asm/asmparameterfile/asmspfile.ora

startup

用途

Oracle ASMインスタンスを起動します。

構文および説明


startup [--nomount] [--restrict] [ --pfile pfile ]

表12-15に、startupコマンドのオプションを示します。

表12-15 startupコマンドのオプション

オプション 説明

--nomount

ノーマウント操作を指定します。

--restrict

制限モードを指定します。

--pfile pfile

Oracle ASM初期化パラメータ・ファイル。


デフォルトのアクションは、ディスク・グループをマウントし、Oracle ADVM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)ボリュームを使用可能にする起動です。起動時にマウントされるディスク・グループの詳細は、「起動時のディスク・グループのマウントについて」を参照してください。

Oracle ASMインスタンスの起動の詳細は、「Oracle ASMインスタンスの起動」を参照してください。

次に、startupコマンドの例を示します。この例では、ディスク・グループをマウントせずにOracle ASMインスタンスを起動し、asm_init.ora初期化パラメータ・ファイルを使用します。

例12-8 ASMCMD startupコマンドの使用方法

ASMCMD> startup --nomount --pfile asm_init.ora