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Oracle Application Server Adapters for IMS/DBユーザーズ・ガイド
10g リリース3(10.1.3.4)
B53275-01
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3 OracleAS Adapter for IMS/DBとOC4Jの統合

OracleAS Adapter for IMS/DBをデプロイし、Oracle Application Server Containers for J2EE(OC4J)と統合するには、J2CA 1.5 IMS/DBアダプタを構成する必要があります。

この項の構成は、次のとおりです。

OracleAS Adapter for IMS/DBとOC4Jの統合

Oracle Application Serverは、標準Java Development Kit(JDK)のJava仮想マシン(JVM)で動作する完全なJava 2 Enterprise Edition(J2EE)環境を提供します。OC4Jは、J2EEに認定されており、J2EE固有のコンテナ、APIおよびサービスをすべて提供します。OC4JはJ2CA 1.5標準をサポートしています。

J2CAは、EISとのアプリケーションの統合を単純化する標準Javaインタフェースを定義します。Oracleアダプタは、リソース・アダプタとしてOC4Jコンテナ内にデプロイされます。

OC4Jクライアント・アプリケーションとリソース・アダプタとの規約は、Common Client Interface(CCI)によって定義されます。OC4Jコンテナとリソース・アダプタとの規約は、サービス・プロバイダ・インタフェース(SPI)によって定義されます。SPI APIは、接続管理、トランザクション管理およびセキュリティ管理を取り扱います。

接続管理により、アプリケーション・コンポーネントは、EISに接続し、アプリケーション・サーバーが提供する接続プーリングを利用できるようになります。

トランザクション管理により、アプリケーション・サーバーは、トランザクション・マネージャを使用して複数のリソース・マネージャ全体のトランザクションを管理できるようになります。セキュリティ管理により、J2EEサーバーとEIS間には、認証、認可および保護された通信が提供されます。

ライフサイクル管理規約により、アプリケーション・サーバーは、アダプタまたはアプリケーション・サーバーの設定時にリソース・アダプタのインスタンスを初期化できるようになります。さらに、アプリケーション・サーバーは、サーバーの停止時またはリソース・アダプタのアンデプロイ時にリソース・アダプタのインスタンスに通知できるようになります。

ライフサイクル規約は、リソース・アダプタのインスタンスのライフサイクルを管理するためにアプリケーション・サーバーに対しこのようなメカニズムを提供します。

ワーク管理規約により、リソース・アダプタは、リソース・アダプタ自身のスレッドを作成するのではなく、アプリケーション・サーバーによってディスパッチされたスレッドを使用することで、リソース・アダプタ・ロジックを実行できるようになります。Workインスタンスの発行を介してハンドシェークが実行されます。これにより、アプリケーション・サーバーにおけるスレッド管理がより効率的に行えるようになり、セキュリティおよびトランザクションのようなスレッドの実行コンテキストがより詳細に制御できるようになります。


関連項目:


『Oracle Application Server Adapter概要』、『Oracle Application Server Containers for J2EEユーザーズ・ガイド』、『Oracle Application Server Containers for J2EEサービス・ガイド』および『Oracle Application Server Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』

J2CA 1.5 IMS/DBアダプタの構成

Oracle Application ServerでJ2CA 1.5 IMS/DBアダプタに接続する手順は、次のとおりです。

  1. oc4j-ra.xmlファイルを編集します。このファイルは次のパスにあります。

    root\j2ee\home\application-deployment\default\oracle\oc4j-ra.xml
    

    rootは、Oracle Application Serverのルート・ディレクトリを示します。

  2. 各接続に対して、次の設定を指定します。

    <oc4j-connector-factories>
      <connector-factory location=" " connector-name="Oracle Legacy Adapter">
        <config-property name="userName" value=" "/>
        <config-property name="password" value=" "/>
        <config-property name="eisName" value=" "/>
        <config-property name="serverName" value=" "/>
        <config-property name="workspace" value=" "/>
        <config-property name="portNumber" value=" "/>
        <config-property name="persistentConnection" value=" "/>
        <config-property name="keepAlive" value=" "/>
        <config-property name="firewallProtocol" value=""/>
        <config-property name="connectTimeout" value=""/>
        <config-property name="encryptionProtocol" value=""/>
        <config-property name="encryptionKeyName" value=""/>
        <config-property name="encryptionKeyValue" value=""/>
        <config-property name="fakeXa" value=" "/>
      </connector-factory>
    </oc4j-connector-factories>
    

    次の表に、必須およびオプションのプロパティを示します。

    表3-1 OC4J接続プロパティ

    プロパティ 説明

    location

    Oracle Application Serverがアプリケーション・コンポーネントのコネクション・ファクトリ・インスタンスをバインドするJNDIロケーションを指定します。

    eisName

    使用するアダプタの名前を設定します。アダプタは、「Oracle Connectアダプタの設定」に説明されているように、Oracle Studioを使用してOracle Connectサーバーで定義されます。

    serverName

    Oracle Connectデーモンが動作しているTCP/IPアドレスまたはホスト名を設定します。 デーモンは、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」の最初に指定したコンピュータ上で動作します。

    workspace

    使用するOracle Connectサーバー・ワークスペースの名前を指定します。デフォルトのワークスペースはNavigatorです。

    関連項目: ワークスペースの詳細は、「ワークスペース」を参照してください。

    portNumber

    サーバー上でOracle Connectデーモンが動作しているTCP/IPポートを指定します。 デフォルトのポートは2551です。

    userName

    (オプション)

    Oracle Connectサーバーにアクセスできるユーザーを指定します。Oracle Connectデーモンの構成で定義されたユーザーです。

    関連項目: Oracle Connectサーバーへのアクセスを許可するユーザーの詳細は、デーモンの「セキュリティ」およびワークスペースの「セキュリティ」を参照してください。

    password

    (オプション)

    ユーザーの有効なパスワードを指定します。

    persistentConnection(オプション)

    trueまたはfalseに設定します。trueに設定した場合、接続は、複数のリクエストにわたって、または接続コンテキストが変更されても、存続できます。このプロパティはtrueに設定することをお薦めします。

    keepAlive

    (オプション)

    trueまたはfalseに設定します。trueに設定すると、接続に使用するソケットが常にオープン状態となります。このプロパティはtrueに設定することをお薦めします。

    firewallProtocol(オプション)

    使用するファイアウォール・プロトコルを指定します。指定しないか、またはfixedNat(デーモンの固定アドレスを使用するNatプロトコル)を指定します。デフォルト値はnoneです。

    connectTimeout(オプション)

    接続のタイムアウト(秒単位)を指定します。デフォルトは0(ゼロ)です。これは、接続がタイムアウトしないことを意味します。

    encryptionProtocol(オプション)

    使用する暗号化プロトコルの名前を指定します。デフォルトは指定なしです。RC4プロトコルがサポートされます。

    encryptionKeyName(オプション)

    使用する対称暗号鍵の名前を指定します。

    encryptionKeyValue(オプション)

    使用する対称暗号鍵の値を指定します。

    fakeXa

    (オプション)

    trueに設定すると、XA APIは、ローカル・トランザクションAPIに内部的に変換されます。常にtrueに設定します。


CCI APIを使用したアプリケーションの開発

Common Client Interface(CCI)APIを使用して、アダプタ相互作用を実行するアプリケーションを開発できます。

J2CA 1.5 IMS/DBアダプタでCCI APIを使用する手順は、次のとおりです。

  1. J2CA 1.5 IMS/DBアダプタのConnectionFactoryエントリを選択します。

  2. このConnectionFactoryを使用してConnectionオブジェクトを作成します。Connectionは、EISへの基礎となるネットワーク接続に対するハンドルです。serverNameプロパティを使用してoc4j-ra-xmlファイルで識別されます。

  3. このConnectionFactoryを使用してConnectionオブジェクトを作成します。AttuInteractionSpecオブジェクトを使用して相互作用プロパティを指定します。AttuInteractionSpecオブジェクトの書式は次のとおりです。

    AttuInteractionSpec(java.lang.String name, int verb, int timeOut)
    

    次の表に、指定できるプロパティを示します。

    表3-2 相互作用仕様プロパティ

    プロパティ 説明

    name

    相互作用名を指定します。

    verb

    相互作用のモード(SYNC_SENDSYNC_SEND_RECEIVEまたはSYNC_RECEIVE)を指定します。

    timeOut

    指定された相互作用の実行に対して、EISが待機する時間(ミリ秒単位)を指定します。


    次に、InteractionSpecのサンプルを示します。

    AttuInteractionSpec iSpeq = new AttuInteractionSpec("query", javax.resource.cci.InteractionSpec.SYNC_RECEIVE, 60);javax.resource.cci.RecordFactory rf = new AttuRecordFactory(con, mcf.getLogger());
    javax.resource.cci.MappedRecord queryRecord = rf.createMappedRecord("query"), queryRecord.put("##text", "select * from disam:nation"); javax.resource.cci.Record oRec = interaction.execute(iSpec, queryRecord);
    
  4. interactionexecuteメソッドを起動し、EISへのコールを開始します。相互作用に対するデータは、入出力レコードとして渡します。

  5. 相互作用による処理の終了後、InteractionおよびConnectionオブジェクトを閉じます。

複数のアダプタの構成

各J2CA 1.5 IMS/DBアダプタには、「J2CA 1.5 IMS/DBアダプタの構成」に説明されているように、oc4j-ra.xmlファイルにエントリが必要です。


関連項目:


『Oracle Application Server Adapter概要』

構成情報の更新

リソース・アダプタの構成設定を変更するには、oc4j-ra.xmlファイルで、関連するconnector-factoryエントリを編集します。変更内容を有効にするには、Oracle Application Serverを停止し、再起動する必要があります。