Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド 11gリリース1(11.1.0.1.0) B61023-01 |
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この章では、ZIPファイルを使用して既存のOracle Management Agent 11gリリース1(11.1.0.1.0)を追加ホストにクローニングする方法について説明します。特に、次の内容について説明します。
別のインストール・タイプを使用してインストールする管理エージェントは、カスタマイズした構成が適用されていない、または別の実行中の管理エージェントにすでに適用した個別パッチが適用されていない新規インストールです。
十分にテストされ、事前にパッチが適用されて実行中の既存の管理エージェントと同一の追加管理エージェントをインストールする場合は、既存のインスタンスをクローニングするのが最善のオプションです。これは、サイレント・モードとGUIモードのいずれでも実行できます。
GUIモードでのインストールにはエージェントのクローニング・ウィザードを使用でき、サイレント・モードでのインストールにはZIP形式を使用できます。ZIP形式では、既存の管理エージェントのOracleホームを圧縮して宛先ホストに転送するので、質問画面でパラメータや値を指定しなくてもすべての構成設定および適用済の個別パッチを保持できるため、はるかに簡単です。
ただし、ZIP形式の場合、エージェントのクローニング・ウィザードとは異なり、一度に1つの宛先にしかインストールできません。1つのホストでの管理エージェントのクローニングが完了したら、別のホストでクローニングの手順を再び実行する必要があります。同時に複数のホストにクローニングすることはできません。このため、この方法が適しているのは、少数の宛先ホストにのみクローニングする場合のみです。
「開始前」で説明されている事項に加えて、次のことにも注意してください。
デフォルトでは、クローニングされた管理エージェントはセキュア・モードになりません。クローニングされた管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行して、手動で管理エージェントを保護する必要があります。
<Oracle_Home>/bin/emctl secure agent
ただし、管理エージェントを保護した後も、一部のデータは暗号化されずにネットワーク上を送信されることがあります。
管理エージェントをクローニングする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
必要に応じてこの項を印刷し、各前提条件に対して○または×を記入してください。こうすることで、すでに満たされている前提条件と満たされていない前提条件を追跡できます。
表16-1 ZIPファイルを使用してOracle Management Agentをクローニングするための前提条件
要件 | 説明 | ○/× |
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ハードウェアの要件 |
付録A「ハードウェア要件の確認」に示されているハード・ディスク領域および物理メモリーの要件を満たしていることを確認します。 |
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オペレーティング・システムの要件 |
管理エージェントのインストール先が、My Oracle Supportノート412431.1に示されている動作保証済のオペレーティング・システムであることを確認します。 |
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パッケージの要件 |
付録B「パッケージおよびライブラリの要件の確認」に示されているすべてのプラットフォーム固有パッケージをインストールします。 |
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ユーザーおよびオペレーティング・システム・グループの要件 |
管理エージェントをインストールする宛先ホストに対して適切なユーザーおよびオペレーティング・システム・グループが作成されていることを確認します。 オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の詳細については、付録C「オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の要件」を参照してください。 |
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一時ディレクトリ領域の要件 |
実行可能ファイルをコピーできる一時ディレクトリに400 MBの領域が割り当てられていることを確認します。たとえば、UNIXホストの場合は |
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中央インベントリの要件 |
中央インベントリ・ディレクトリに100 MBの領域が割り当てられていることを確認します。 また、中央インベントリ・ディレクトリが共有ファイル・システム上にないことも確認します。中央インベントリがすでに共有ファイル・システム上に存在する場合は、My Oracle Supportノート1092645.1に示されている手順に従って、非共有ファイル・システムに切り替えてください。 |
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既存の管理エージェント |
環境内にクローニング可能な管理エージェントがすでにインストールされていることを確認します。 |
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既存のOracle Management Agentのバージョンの要件 |
既存の共有Oracle Management Agentのバージョンが、インストールするバージョンと同じであることを確認します。 たとえば、Oracle Management Agent 11gリリース1をインストールする場合は、既存の共有Oracle Management Agentが11gリリース1であることを確認します。 |
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既存のOracle Management Agentプラットフォームの要件 |
既存の共有Oracle Management Agentのプラットフォームが、追加のOracle Management Agentをインストールするホストと同じであることを確認します。 たとえば、Oracle Management Agent 11gリリース1をLinuxホストにインストールする場合、既存の共有Oracle Management Agent 11gリリース1もLinuxホスト上で実行されていることを確認します。 |
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既存のOracle Management Agentのステータスの要件 |
既存のOracle Management AgentのOracleホームのZIPファイルを作成する前に、そのOracle Management Agentを停止する必要があります。 |
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共有ソフトウェア・バイナリの要件 |
既存の管理エージェントのソフトウェア・バイナリが、追加の管理エージェントをインストールする必要のあるすべての宛先ホストからアクセス可能であることを確認します。 既存の管理エージェントのOracleホームを共有することも、その管理エージェントのソフトウェア・バイナリを他のリモート・ホストからアクセス可能なマウント済の共有場所にコピーすることもできます。 |
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パス検証の要件 |
すべてのコマンドの場所へのパスを検証します。詳細は、付録E「コマンドの場所の検証」を参照してください。 |
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宛先ホストとOMSが実行されているホストが別々のネットワーク・ドメインに属する場合、宛先ホスト上の たとえば、完全修飾ホスト名が
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インストール・ユーザーの要件 |
中央インベントリ所有者と管理エージェントをインストールするユーザーが異なる場合、両者が同じグループに属していることを確認します。 また、インベントリ所有者と所有者が属するグループが、インベントリ・ディレクトリに対する読取り権限と書込み権限を持つことも確認します。 たとえば、インベントリ所有者がuser1で、管理エージェントをインストールするユーザーがuser2の場合、user1とuser2が同じグループに属し、インベントリに対する読取りアクセスと書込みアクセスを持つことを確認します。 |
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権限の要件 |
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SUDO権限の要件 |
これらのファイルを実行するためのSUDO権限があるかどうかを確認するには、
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SUDOERSファイル構成の要件 |
SUDOを使用してコマンドを実行するときには常にパスワードの入力を要求されるように、/etc/sudoersファイルを構成します。 SUDOでパスワードの入力が要求されないように/etc/sudoersファイルが構成されている場合、ホスト・パスワードがタイトルのディレクトリが、起動するユーザーのホーム・ディレクトリ内に作成されます。 |
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デフォルトのSSHポートの要件 |
SSHデーモンがすべての宛先ホストのデフォルト・ポート(22)で実行されていることを確認します。 デフォルト以外(22以外)のポートを使用している場合は、OMSインスタンス・ベースの場所にある次のファイル内のSSH_PORTプロパティを更新します。
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PubkeyAuthenticationパラメータの要件 |
このパラメータの値を確認するには、次のコマンドを実行します。
次に例を示します。 grep PubkeyAuthentication /etc/ssh/sshd_config このコマンドの結果はYesになります。結果がNoの場合は、 |
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エージェントのユーザー・アカウントの権限と権利(Microsoft Windowsの場合) |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのプラットフォームに管理エージェントをインストールする場合は、エージェントのユーザー・アカウントに次のことを実行するための権限と権利があることを確認します。
エージェント・ユーザーにこれらの権利があるかどうか確認するには、次の手順を実行します。
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cmd.exeの権限(Microsoft Windowsの場合) |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのプラットフォームに管理エージェントをインストールする場合は、バッチ・ジョブを実行するユーザー・アカウントに対して この制約事項およびこれらの権限を付与する方法の詳細は、次のURLにあるMicrosoft Webサイトにアクセスしてください。 |
ZIPファイルを使用して管理エージェントをクローニングするには、次の手順を実行します。
ZIPユーティリティを使用して、クローニングする管理エージェントのOracleホームを圧縮します。たとえば、agent.zip
のようにします。
ファイル転送ユーティリティ(FTPなど)を使用して、ZIPファイルを宛先ホストに転送します。たとえば、ftp agent.zip
のようにします。
宛先ホストで、ZIPファイルの内容を抽出します。
$<ORACLE_HOME>/oui/bin/
ディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。
OMSとともにインストールされた管理エージェントをクローニングする場合は、次のコマンドを実行します。
./runInstaller -clone -forceClone ORACLE_HOME=<Location_to_Agent's_OracleHome> ORACLE_HOME_NAME=<Location_to_New_Agent's_OracleHome> -noconfig -silent b_chainedInstall=false oracle.sysman.top.agent:s_installType=AGENT OMS_HOST=<oms_host> OMS_PORT=<oms_port>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合、setup.exe
ファイルを実行します。
スタンドアロン管理エージェントとしてインストールされた管理エージェントをクローニングする場合は、次のコマンドを実行します。
./runInstaller -clone -forceClone ORACLE_HOME=<Location_to_Agent's_OracleHome> ORACLE_HOME_NAME=<Location_to_New_Agent's_OracleHome> -noconfig -silent OMS_HOST=<oms_host> OMS_PORT=<oms_port>
Microsoft Windowsプラットフォームの場合、setup.exe
ファイルを実行します。
次のスクリプトを実行して、管理エージェントを構成します。
$<ORACLE_HOME>/bin/agentca -f
クローニング後は、「インストール後」で説明されている手順に従ってください。