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Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
10gリリース3(10.1.3.2.0)
E05046-01
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2 データ層の構成

セキュリティ・インフラストラクチャのOracle Application Server Metadata Repositoryのインストール

データ層でのOracle Internet Directoryインスタンスのインストール

ロード・バランシング・ルーターを使用するための仮想サーバーの構成

Oracle Internet Directoryインスタンスのテスト

セキュリティ・インフラストラクチャのOracle Application Server Metadata Repositoryのインストール

コンポーネントをセキュリティDMZにインストールする前に、10g(10.1.4.0.1)のOracleAS Metadata RepositoryをReal Application Clustersデータベースにインストールする必要があります。Oracle Application Serverには、既存のデータベースにOracleAS Metadata Repositoryを作成するためのOracle Application Server Repository Creation Assistantツールが用意されています。

10g(10.1.4.0.1)のOracleAS RepCAは、OracleAS RepCA CD-ROMまたはOracle Application Server DVD-ROMからインストールできます。OracleAS RepCAは、独自のOracleホームにインストールする必要があります。

OracleAS Metadata Repositoryをインストールして実行する手順は次のとおりです。

  1. ご使用のプラットフォームに対応したOracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの手順に従って、OracleAS RepCAをReal Application Clustersデータベースにインストールします。このマニュアルは、Oracle Application Serverドキュメント・ライブラリで参照できます(「スタート・ガイド」タブ)。

  2. データベースがOracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの「データベースの要件」の要件を満たしていることを確認してください。さらに、OracleAS RepCAを実行するために、データベース・コンピュータに最低512MBのスワップ領域があることを確認してください。

  3. OracleAS RepCAを実行します。

    Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドに記載されたスキーマが、OracleAS RepCAによって作成されます。

  4. 第2章で説明されているインストール後の手順を実行します。

sqlnet.oraファイルのタイムアウト値の構成

アプリケーション・インフラストラクチャ・データベースで、sqlnet.oraファイルのSQLNET.EXPIRE_TIMEパラメータを構成する必要があります。

  1. UNIXの場合はORACLE_HOME/network/admin/sqlnet.oraファイル、Windowsの場合はORACLE_BASE\ ORACLE_HOME\network\admin\sqlnet.oraファイルを開きます。

  2. SQLNET.EXPIRE_TIMEパラメータを、ロード・バランシング・ルーターとファイアウォールに設定されているTCPセッション・タイムアウト値より低い値に設定します。

  3. ORACLE_HOME/binにある次のコマンドを発行して、リスナーを再起動します。

    lsnrctl stop

    lsnrctl start

データ層でのOracle Internet Directoryインスタンスのインストール

次の手順に従って、Oracle Internet Directoryコンポーネント(OIDHOST1およびOIDHOST2)を、Metadata Repositoryを含むデータ層にインストールします。2つのコンポーネントのインストール手順はほとんど同じですが、構成オプション画面での選択が異なります。


注意:

Oracle Internet Directoryインスタンスをインストールする2台のコンピュータ間で、クロックが同期化されていることを確認してください。そうでないと、エラーが発生します。

最初のOracle Internet Directoryインスタンスのインストール

このタスクを実行する前に、OracleAS Metadata Repositoryが稼動している必要があります。10g(10.1.4.0.1)のOracle Internet DirectoryをOIDHOST1にインストールする手順は次のとおりです。

  1. システム、パッチ、カーネルの要件、およびその他の要件が満たされていることを確認します。これらは、ご使用のプラットフォームおよびリリースのOracle Application Serverドキュメント・ライブラリで参照できるOracle Application Serverのクイック・インストレーション・ガイドに示されています。

  2. 使用しているオペレーティング・システムに対応する次のコマンドを発行して、コンピュータ上のサービスが、ポート389と636を使用していないことを確認します(ポートが使用されていない場合は、コマンドから出力は返されません)。

    UNIX:

    netstat -an | grep "389"

    netstat -an | grep "636"

    Windows:

    netstat -an | findstr :389

    netstat -an | findstr :636

    ポートが使用されている場合(ポートを識別する出力がコマンドから返される場合)、ポートを解放する必要があります。

    UNIX:

    /etc/servicesファイルでポート389と636のエントリを削除して、サービスまたはコンピュータを再起動します。

    Windows:

    ポートを使用しているコンポーネントを停止します。

  3. Disk1/stage/Responseディレクトリのstaticports.iniファイルを、Oracleホームのディレクトリにコピーします。

  4. staticport.iniファイルを編集し、次のカスタム・ポートを割り当てます。

    Oracle Internet Directory port = 389
    Oracle Internet Directory (SSL) port = 636
    
    
  5. 次のように、Oracle Universal Installerを起動します。

    UNIXでは、runInstallerコマンドを発行します。

    Windowsでは、setup.exeをダブルクリックします。

    ようこそ」画面が表示されます。

  6. 次へ」をクリックします。

    UNIXシステムの場合、「インベントリ・ディレクトリと資格証明の指定」画面が表示されます。

  7. orainventoryディレクトリと、そのディレクトリへの書込み権限を持つオペレーティング・システム・グループを指定します。

  8. 次へ」をクリックします。

    UNIXシステムの場合、oraInstRoot.shスクリプトの実行を求めるダイアログが表示されます。

  9. ウィンドウを開いてから、そのウィンドウのプロンプトに従ってスクリプトを実行します。

  10. Oracle Universal Installerの画面に戻り、「次へ」をクリックします。

    ファイルの場所の指定」画面が表示され、次のもののデフォルトの場所が示されます。

    • インストールの製品ファイル(インストール元)

    • Oracleホームの名前とパス(インストール先)


    • 注意:

      OIDHOST1とOIDHOST2のOracleホーム・ディレクトリのパスを同じにすることをお薦めします。たとえば、OIDHOST1のOracleホームへのパスが次のように設定されている場合、

      /u01/app/oracle/product/AS10gOID

      OIDHOST2のOracleホームへのパスも次のように設定する必要があります。

      /u01/app/oracle/product/AS10gOID


  11. デフォルトとは異なるインストール先を選択する場合は、インストール先名と「パス」を指定し、「次へ」をクリックします。

    インストールする製品の選択」画面が表示されます。

  12. 「OracleAS Infrastructure 10g」を選択し、「次へ」をクリックします。

    インストール・タイプの選択」画面が表示されます。

  13. Identity Management」を選択し、「次へ」をクリックします。

    既存のOracle Application Server (10.1.2) Infrastructureのアップグレード」画面が表示されます。

  14. Oracle Application Server Infrastructure 10g (10.1.4.0.1)の新規インストール」を選択し、「次へ」をクリックします。

    製品固有の前提条件のチェック」画面が表示されます。

  15. 次へ」をクリックします。

    インストール前の要件の確認」画面が表示されます。

  16. 要件が満たされていることを確認してから、それぞれのボックスを選択し、「次へ」をクリックします。

    構成オプションの選択」画面が表示されます。

  17. Oracle Internet Directory」、「OracleAS Directory Integration and Provisioning」および「高可用性およびレプリケーション」を選択し、「次へ」をクリックします。

    ポート構成オプションの指定」画面が表示されます。

  18. 手動」を選択し、「次へ」をクリックします。

    リポジトリの指定」画面が表示されます。

  19. DBAログイン情報とコンピュータ情報を入力し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    RACデータベースのホスト名とポート・フィールドの構文は次のとおりです。
    infradbhost1.mycompany.com:1521^infradbhost2.mycompany.com:1521^
    

    高可用性またはレプリケーション・オプションの選択」画面が表示されます。

  20. OracleASクラスタ(ID管理)」を選択し、「次へ」をクリックします。

    Internet Directoryのネームスペースの指定」画面が表示されます。

  21. 次へ」をクリックしてデフォルトの「推奨ネームスペース」を指定するか、「カスタム・ネームスペース」の値を入力して「次へ」をクリックします。

    インスタンス名とias_adminパスワードの指定」画面が表示されます。

  22. インスタンス名とパスワードを指定し、「次へ」をクリックします。

    サマリー」画面が表示されます。

  23. 選択内容が正しいことを確認し(そうでない場合は、「戻る」をクリックして、それまでの画面の選択内容を変更する)、「インストール」をクリックします。

    インストール」画面がプログレス・バー付きで表示されます。UNIXシステムの場合、root.shスクリプトの実行を求めるダイアログが表示されます。

  24. ウィンドウを開いてから、このスクリプトを実行します。

    コンフィギュレーション・アシスタント」画面が表示されます。複数のConfiguration Assistantが連続して起動されるため、時間がかかることがあります。このプロセスの完了後、「インストールの終了」画面が表示されます。

  25. 終了」をクリックしてから、その選択を確認します。

2番目のOracle Internet Directoryインスタンスのインストール

このタスクを実行する前に、OracleAS Metadata Repositoryと最初のOracle Internet Directoryインスタンスが稼動している必要があります。10gリリース2(10.1.2)のOracle Internet DirectoryをOIDHOST2にインストールする手順は次のとおりです。

  1. システム、パッチ、カーネルの要件、およびその他の要件が満たされていることを確認します。これらは、ご使用のプラットフォームおよびリリースのOracle Application Serverドキュメント・ライブラリで参照できるOracle Application Serverのクイック・インストレーション・ガイドに示されています。

  2. 使用しているオペレーティング・システムに対応する次のコマンドを発行して、コンピュータ上のサービスが、ポート389と636を使用していないことを確認します(ポートが使用されていない場合は、コマンドから出力は返されません)。

    UNIX:

    netstat -an | grep "389"

    netstat -an | grep "636"

    Windows:

    netstat -an | findstr :389

    netstat -an | findstr :636

    ポートが使用されている場合(ポートを識別する出力がコマンドから返される場合)、ポートを解放する必要があります。

    UNIX:

    /etc/servicesファイルでポート389と636のエントリを削除して、サービスまたはコンピュータを再起動します。

    Windows:

    ポートを使用しているコンポーネントを停止します。

  3. Disk1/stage/Responseディレクトリのstaticports.iniファイルを、Oracleホームのディレクトリにコピーします。

  4. staticports.iniファイルを編集し、コメントを外して次のエントリを更新します。

    Oracle Internet Directory port = 389
    Oracle Internet Directory (SSL) port = 636
    
    
  5. 次のように、Oracle Universal Installerを起動します。

    UNIXでは、runInstallerコマンドを発行します。

    Windowsでは、setup.exeをダブルクリックします。

    ようこそ」画面が表示されます。

  6. 次へ」をクリックします。

    UNIXシステムの場合、「インベントリ・ディレクトリと資格証明の指定」画面が表示されます。

  7. orainventoryディレクトリと、そのディレクトリへの書込み権限を持つオペレーティング・システム・グループを指定します。

  8. 次へ」をクリックします。

    UNIXシステムの場合、oraInstRoot.shスクリプトの実行を求めるダイアログが表示されます。

  9. ウィンドウを開いてから、そのウィンドウのプロンプトに従ってスクリプトを実行します。

  10. Oracle Universal Installerの画面に戻り、「次へ」をクリックします。

    ファイルの場所の指定」画面が表示され、次のもののデフォルトの場所が示されます。

    • インストールの製品ファイル(インストール元)

    • Oracleホームの名前とパス(インストール先)


      注意:

      OIDHOST1とOIDHOST2のOracleホーム・ディレクトリのパスを同じにすることをお薦めします。たとえば、OIDHOST1のOracleホームへのパスが次のように設定されている場合、

      /u01/app/oracle/product/AS10gOID

      OIDHOST2のOracleホームへのパスも次のように設定する必要があります。

      /u01/app/oracle/product/AS10gOID


  11. デフォルトとは異なるインストール先を選択する場合は、インストール先名と「パス」を指定し、「次へ」をクリックします。

    インストールする製品の選択」画面が表示されます。

  12. 「OracleAS Infrastructure 10g」を選択し、「次へ」をクリックします。

    インストール・タイプの選択」画面が表示されます。

  13. Identity Management」を選択し、「次へ」をクリックします。

    既存のOracle Application Server (10.1.2) Infrastructureのアップグレード」画面が表示されます。

  14. Oracle Application Server Infrastructure 10g (10.1.4.0.1)の新規インストール」を選択し、「次へ」をクリックします。

    製品固有の前提条件のチェック」画面が表示されます。

  15. 次へ」をクリックします。

    インストール前の要件の確認」画面が表示されます。

  16. 要件が満たされていることを確認してから、それぞれのボックスを選択し、「次へ」をクリックします。

    構成オプションの選択」画面が表示されます。

  17. Oracle Internet Directory」、「OracleAS Directory Integration and Provisioning」および「高可用性およびレプリケーション」を選択し、「次へ」をクリックします。

    ポート構成オプションの指定」画面が表示されます。

  18. 手動」を選択し、「次へ」をクリックします。

    リポジトリの指定」画面が表示されます。

  19. DBAログイン情報とコンピュータ情報を入力し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    RACデータベースのホスト名とポート・フィールドの構文は次のとおりです。
    infradbhost1.mycompany.com:1521^infradbhost2.mycompany.com:1521^
    

    ダイアログが開き、Oracle Internet Directoryの1次コンピュータのシステム時刻とインストール先のコンピュータのシステム時刻を同期化するよう求められます。

  20. 2台のコンピュータのシステム時刻を同期化し、「OK」をクリックします。

    ODSパスワードの指定」画面が表示されます。

  21. ODSパスワードを指定し(デフォルトではias_adminパスワード)、「次へ」をクリックします。

  22. ユーザー名とパスワードを指定し、「次へ」をクリックします。

    OIDログインの指定」画面が表示されます。

    インスタンス名とias_adminパスワードの指定」画面が表示されます。

  23. インスタンス名とパスワードを指定し、「次へ」をクリックします。

    サマリー」画面が表示されます。

  24. 選択内容が正しいことを確認し(そうでない場合は、「戻る」をクリックして、それまでの画面の選択内容を変更する)、「インストール」をクリックします。

    インストール」画面がプログレス・バー付きで表示されます。UNIXシステムの場合、root.shスクリプトの実行を求めるダイアログが表示されます。

  25. ウィンドウを開いてから、このスクリプトを実行します。

    コンフィギュレーション・アシスタント」画面が表示されます。複数のConfiguration Assistantが連続して起動されるため、時間がかかることがあります。このプロセスの完了後、「インストールの終了」画面が表示されます。

  26. 終了」をクリックしてから、その選択を確認します。

ロード・バランシング・ルーターを使用するための仮想サーバーの構成

myWebCenter.comのエンタープライズ・デプロイメント・アーキテクチャをJAZN-SSO/DASで使用する場合、次の機能を実行するようにロード・バランシング・ルーターを構成する必要があります。


注意:

システムの可用性を保証するには、ロード・バランシング・ルーターの監視間隔とタイムアウト値の調整が必要な場合があります。この間隔またはタイムアウト値が長すぎると、ロード・バランシング・ルーターではサービス障害が検出されません。また、短すぎても、サーバーが停止しているものと誤って判断する場合があります。

たとえば、ロード・バランシング・ルーターがラウンド・ロビンのロード・バランシングを行うために仮想IPアドレスoid.mycompany.comを、2つのOracle Internet Directoryサーバーにマッピングし、監視スキームが10秒間隔でldapbindを試行するものとします。

APPHOST1上のOracle Internet Directoryが停止すると、ロード・バランシング・ルーターはすべてのトラフィックをAPPHOST2上のOracle Internet Directoryにのみ転送します。しかし、10秒の監視間隔があるため、この間、ロード・バランシング・ルーターではAPPHOST1上のOracle Internet Directoryが停止していることが認識されません。また、30秒のタイムアウトも設定されています。この間、ロード・バランシング・ルーターはラウンド・ロビン・モードで両方のOracle Internet Directoryサーバーにトラフィックを転送し続けます。したがって、APPHOST1上のOracle Internet Directoryに接続しようとしたときに、ldapbind障害が発生します。


Oracle Internet Directoryインスタンスのテスト

  1. 次のコマンドを使用して、Oracle Internet Directoryの各インスタンスとロード・バランシング・ルーターに接続できることを確認します。

    ldapbind -p 389 -h OIDHOST1

    ldapbind -p 389 -h OIDHOST2

    ldapbind -p 389 -h oid.mycompany.com

  2. 次のコマンドを使用して、ORACLE_HOME/binにあるOracle Internet Directoryの各インスタンスでoidadminツールを起動します。

    oidadmin

データ層が、図2-1に示されている構成になります。

図2-1 データ層の構成

データ層の構成
「図2-1 データ層の構成」の説明