Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for Apache 拡張プロパティの構成

Apache サーバーリソースの作成時に必要な拡張プロパティは、Bin_dir プロパティだけです。このプロパティの値は、apachect1 スクリプトを含むディレクトリです。

通常、拡張プロパティは、Apache サーバーリソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -xparameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 15 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使って、あとで構成することもできます。

Sun Cluster の全プロパティについては、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。

拡張プロパティの中には動的に変更できるものもありますが、それ以外の拡張プロパティは、Apache サーバーリソースを作成するときにしか更新できません。次の表は、Apache サーバー用に構成できる拡張プロパティの説明です。「調整」エントリは、いつプロパティを更新できるかを示します。

表 5–2 Sun Cluster HA for Apache 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

説明 

Bin_dir (文字列)

Apache バイナリ (特に apachect1) のパス。Sun Cluster HA for Apache はこの拡張プロパティが必要です。

デフォルト:なし

範囲: なし

調整:作成時

Monitor_ retry_ count (整数)

障害モニターの再起動を制御するとともに、 Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを何回再起動するかを示します。このプロパティは、障害モニターの再起動を制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。

デフォルト:4

範囲: 0 – 2、147、483、641

–1 は、再試行の数が無限であることを示します。 

調整:作成時

 

Monitor_ retry_ interval (整数)

障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_ count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。

デフォルト:add_delete_switch はオプションの add または delete を示します。

範囲: 0 – 2、147、483、641

–1 は、再試行の間隔が無限であることを示します。 

調整:作成時

 

Probe_ timeout (整数)

Apache インスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト値 (秒)。 

デフォルト:90

範囲: 0 – 2、147、483、641

調整:作成時