Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

ノードおよびディスクの準備

この節では、ノードおよびディスクを準備する手順について説明します。

サーバーポートの衝突防止

次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成用にノードを準備してください。

デフォルトでは、デーモンによって起動されるサーバーが使用できるように IT_DAEMON_SERVER_BASE および IT_DAEMON_SERVER_RANGE プロパティによって指定されるポート番号を orbix デーモンが選択します。はじめてサーバーへの接続を試みる際に、クライアントは orbix デーモンにポート番号を要求します。続いて、orbix デーモンが指定したポートに接続します。クライアントが orbix デーモンにポート番号を要求したあと、クライアントがポートに接続する前にフェイルオーバーが発生すると、クライアントは不正なサーバーに接続する可能性があります。

サーバーポートの衝突を防止するには、2 つのオプションがあります。

  1. 次のいずれかのオプションを選択します。

    • 各ホストに対して、IT_LOCAL_SERVER_BASE プロパティを構成

      このオプションを使用する場合は、手順 2に進みます。

    • bv1to1.conf ファイルの各プロセスエントリに iiop_port パラメータを追加

      このオプションを使用する場合は、手順 3に進みます。

  2. orbix デーモンが個々のノードに割り当てるポートが重複しないように各ホストの IT_LOCAL_SERVER_BASE プロパティを構成します。たとえば、BroadVision One-To-One Enterprise サーバーとInteraction Manager をクラスタノード A、B、および C で動作するように構成した場合、 bv1to1.conf ファイルには次のエントリが含まれます。


    export
        ...
        IT_DAEMON_SERVER_RANGE = “200”;
        ...
    site bv
    {
        ...
        node A {
            export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1300”;
            ...
        }
        node B {
            export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1500”;     # 1300 + 200
            ...
        }
        node C {
            export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1700”;     # 1500 + 200
            ...
        }
        ...
    }
  3. bv1to1.conf ファイル内の各プロセスエントリに iiop_port パラメータを追加し、サーバーポートエントリの衝突が発生していないことを確認します。iiop_port は文書化されていない BroadVision One-To-One Enterprise サーバーのパラメータであり、どのポートをサーバーが使用すべきかを指定するものです。たとえば、次のプロセスエントリは、cntdb サーバーがポート 1305 を使用するように定義しています。


    process cntdb { parameter iiop_port = “1305”; }

    C++ CORBA サーバーは、iiop_port パラメータをサポートします。Java サーバーの場合、BroadVision One-To-One Enterprise 6.0AB 以降のバージョンにアップグレードする必要があります。