Sun Cluster HA for Sybase ASE 障害モニターは、Sybase ASE サーバーの状態を調べてサーバーが正常かどうかを判定します。
Sun Cluster HA for Sybase ASE 障害モニターは、アダプティブサーバーだけを監視します。 この障害モニターは、補助サーバーは監視しません。
障害モニターは、次のプロセスから構成されています。
主障害モニタープロセス
データベース-クライアント障害検証
次の各項では、Sun Cluster HA for Sybase ASE の障害モニタープロセスと、障害モニターが使用する拡張プロパティについて説明します。
障害モニタープロセスでは、エラーを診断し、統計情報を検査します。 障害モニターは、次の条件が満たされたときに、操作が正常であったとみなします。
データベースがオンラインである。
活動検査でエラーが返されない。
テストトランザクションでエラーが返されない。
操作が失敗に終わると、主プロセスは、アクションテーブルを検査してとるべきアクションを特定し、あらかじめ決められたアクションをとります。 操作が失敗に終わった場合、主プロセスは、次のアクションをとることができます。これらのアクションでは、外部プログラムがバックグラウンドの別プロセスとして実行されます。
現在のノードでリソースを再起動します。
現在のノードでリソースグループを再起動します。
リソースグループのノードリストに存在する次のノードにリソースグループをフェイルオーバーします。
さらに、サーバーの障害モニターは Adaptive_Server_Log ファイルをスキャンし、エラーが見つかれば、それを訂正するアクションをとります。
データベース-クライアント障害検証では、活動検査とテストトランザクションを実行します。 拡張プロパティ Connect_string では、すべてのデータベース操作を行うアカウントを指定します。 拡張プロパティ Probe_timeout では、タイムアウト値を設定します。障害機構は、この値を使って、正常なデータベース検証の間に経過した時間を計算します。
障害モニターでは、次の拡張プロパティを使用します。
Thorough_probe_interval
Retry_count
Retry_interval
Probe_timeout
Connect_string
Connect_cycle
Adaptive_Server_Log
これらの拡張プロパティについては、Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティの構成を参照してください。