Sun Cluster Data Service for Sybase ASE ガイド (Solaris OS 版)

Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティの構成

ここでは、Sun Cluster HA for Sybase ASE の拡張プロパティの構成方法について説明します。 通常、拡張プロパティは、Sybase ASE リソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。 『 Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「データサービスリソースの管理」で説明されている手順を使用して、これらのプロパティをあとで構成することもできます。

Sun Cluster のすべての拡張プロパティに関する詳細については、r_properties(5) および rg_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

表 1–2 に、Sybase ASE サーバーリソース用に設定可能な拡張プロパティを示します。 拡張プロパティの中には動的に変更できるものがあります。 それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するか無効にするときにしか更新できません。 そのプロパティをいつ変更できるかについては、説明欄の「調整 : 」を参照してください。

表 1–2 Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

説明 

Environment_File

すべての Sybase ASE 環境変数が格納されているファイル。 Sun Cluster HA for Sybase ASE では、SYBASE SYBASE_ASE および SYBASE_OCS 変数を定義する必要があります。 定義したその他の変数は、Sybase サーバーに環境変数として渡されます。

各環境変数の定義は、次の形式に従う必要があります。  


VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE

さらに、これらの環境変数は、それぞれ Environment_File で 1 行に 1 つずつ指定する必要があります。

通常、ユーザーは Sybase のインストールによって作成された SYBASE.sh 環境ファイルを使用します。


注 –

このプロパティの値は、 sybase ユーザーが使用するシェルには依存しません。 つまり、sybase ユーザーはデフォルトシェルとして csh を使用できます。


デフォルト: なし

範囲: Minimum=1

調整: 無効時

Adaptive_Server_Name

データサーバー名。 Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。

 

デフォルト: なし

範囲: Minimum= 1

調整: 無効時

Backup_Server_Name

バックアップサーバー名。 Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。 このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのサーバーを管理しません。

 

デフォルト: Null

範囲: なし

調整: 無効時

Monitor_Server_Name

モニターサーバー名。 Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。 このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのサーバーを管理しません。

 

デフォルト: Null

範囲: なし

調整: 無効時

Text_Server_Name

テキストサーバー名。 Sun Cluster HA for Sybase ASE データサービスは、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。 このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE データサービスはこのサーバーを管理しません。

 

デフォルト: Null

範囲: なし

調整: 無効時

Adaptive_Server_Log_ File

アダプティブサーバーのログファイルへのパス。 Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを絶えず読み取り、エラーを監視します。  

 

デフォルト: なし

範囲: Minimum=1

Tunable: 無効時

Stop_File

Sun Cluster HA for Sybase ASE は、サーバーの stoppages の間にこのプロパティを使用します。 このプロパティには、sa パスワードが含まれています。 このプロパティを一般ユーザーのアクセスから保護してください。

 

デフォルト: なし

範囲: Minimum=1

調整: 無効時

Probe_timeout

障害モニター検証で使用するタイムアウト値。 

 

デフォルト: 30

範囲:199999

調整:任意の時点

Debug_level

Sun Cluster HA for Sybase ASE ログへの書き込みのデバッグレベル 

 

デフォルト: 0

範囲: 015

調整:任意の時点

Connect_string

user/password 形式の文字列。 Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのプロパティを使用し、データベースを検証します。

 

デフォルト: なし

範囲: Minimum=1

調整: 無効時

Connect_cycle

Sun Cluster HA for Sybase ASE が新しい接続を確立する前に行われる障害モニター検証サイクルの回数。 

 

デフォルト: 5

範囲: 1100

調整:任意の時点

Wait_for_online

START メソッドが、自身が終了する前に、データベースがオンラインになるのを待つかどうか。

 

デフォルト: FALSE

範囲: TRUEFALSE

調整:任意の時点