ここでは、インストール上の既知の問題とその解決方法を示します。
この問題は、いくつかの Linux システム上で発生していました。これは Java Desktop System 2 でもっとも一般的に見られますが、Linux Red Hat ディストリビューションでも見られます。
インストールプログラムの最後の画面で「完了」ボタンをクリックすると、インストールプログラムは製品の「バージョン情報」ページまたは製品登録ページを表示するブラウザウィンドウの起動に失敗し、コマンドプロンプトに戻ることなくハングアップします。
インストールプログラムを起動した端末ウィンドウで Ctrl+C を押すことにより、インストールプログラムを終了します。そのあとで、製品の「バージョン情報」ページまたは登録ページを表示するブラウザウィンドウが起動することがあります。ブラウザウィンドウが現れない場合には、ブラウザを起動してから次の URL を入力して「バージョン情報」ページを確認してください。
file://install_dir/docs-ee/about.html |
製品を登録するインストールオプションを選択した場合には、「バージョン情報」ページ上の登録ページへのリンクをたどってください。
Windows では、Application Server Enterprise Edition をインストールした直後に、ディレクトリ drive:\as\domains\domain1\imq が存在しない旨のメッセージを出力して Message Queue ブローカが起動に失敗します。
domain1 を起動してからブローカを起動した場合には、Application Server によってディレクトリが作成され、この問題は発生しません。
ブローカを作成する前に var_home_dir_location を作成します。次のようにします。
$imqbrokerd -varhome var_home_dir_location |
例として以下があります。
$imqbrokerd -varhome D:\as\domains\domain1\imq |
Windows Vista で付属の SDK をインストール中に、エラー「Unsupported Installation Platform Detected.」が発生することがあります。しかし、インストールは何の問題もなく成功します。
これは実際には問題ではありません。Application Server は Windows Vista 上で実行するので、この誤ったメッセージは将来のバージョンで削除されます。
Application Server productregistry ファイルに共用コンポーネント設定が含まれている場合、Application Server のアンインストール処理で productregistry ファイルが正しく更新されないため、productregistry ファイルを名前変更または削除しないなら、それ以降のインストールでサイレントモードを使用できなくなります。productregistry ファイル内の共用コンポーネントエントリを変更せずに残しておくことは意図的ですが、そのためにそれ以後のインストールで混乱が生じます。
アンインストールが正常に完了したことがアンインストールログファイルによって報告されたあとに、続けてインストールを実行する前に productregistry ファイルを削除します。以前のアンインストールが正常に完了したことを確認するには、<install_dir>に appserv_uninstall.class ファイルがあるかどうかを調べます。アンインストールが正常に完了した場合には、このファイルはありません。
インストールが正常に完了していない場合は、productregistry ファイルを削除しないでください。
productregistry ファイルは、Solaris では /var/sadm/install に、Linux では /var/tmp にあります。
疎ローカルゾーンに Application Server をインストールする場合、Message Queue (MQ) が先にインストールされていないとインストールが失敗します。インストーラは MQ をインストールしようとしますが、インストール全体が失敗します。
Application Server を疎ローカルゾーンにインストールする前に、MQ をグローバルゾーンに手動でインストールする必要があります。この問題には 2 つの回避方法があります。
最新の MQ パッケージを入手するために、Application Server 9.1 IFR インストールが収録されている同一のメディアから、MQ 4.1 を手動でグローバルゾーンにインストールします。
ご使用のプラットフォームに対応するインストーラを使用してください。
mq4_1-installer-SunOS.zip mq4_1-installer-SunOS_X86.zip mq4_1-installer-Linux_X86.zip mq4_1-installer-WINNT.zip |
圧縮ファイルを解凍して、インストーラを実行します。
インストーラは mq4_1-installer ディレクトリにあります。
IFR インストールのすべてのコンポーネントをグローバルゾーンにインストールします。この処理で、GZ の MQ のバージョンをチェックし、必要に応じて Application Server 9.1 IFR に付属のバージョンにアップグレードします。サンプルアプリケーションコンポーネントを選択してインストールするだけでも、MQ は IFR バージョンにアップグレードされます。
グローバルゾーンで Application Server インストールを実行しますが、サンプルコンポーネントのみを選択します。
サンプルコンポーネントインストールでは、MQ と Application Server 共用コンポーネントもすべてのゾーンにインストールされます。
Application Server インストールを再度実行しますが、今回は疎ローカルゾーンで実行します。
何の問題もなくインストールが完了するはずです。
Application Server 9.1 IFR インストーラで —console オプションを選択して実行すると (コマンド行モード)、次のプロンプトが表示されます。
Do you want to upgrade from previous Application Server version? |
残念ながら、IFR インストーラではこのようなアップグレードをサポートしていないため、このプロンプトは誤りです。プロンプトに「yes」と応答すると、インストールは正常に続行しますが、アップグレードされないばかりか、インストールが完全に実行されたことが表示されません。
Application Server インストールのアップグレードを希望する場合は、アップグレードツールを使用してください。