この章では、asadmin コマンド行ユーティリティーを使用して、Sun GlassFishTM Enterprise Server v3 環境で JavaTM プラットフォームの仮想マシン (Java 仮想マシン、または JVMTM マシン) を管理する手順について説明します。
ここでは、次のテーマを取り上げます。
これらのタスクを 管理コンソール を使用して実行する場合の手順は、管理コンソール のオンラインヘルプで説明します。
Java 仮想マシンは、コンパイルされた Java プログラムのバイトコードを実行するための、インタプリタ型の処理エンジンです。仮想マシンは Java バイトコードをホストマシンのネイティブ命令に変換します。Java プロセスの 1 つである Enterprise Server は、Java アプリケーションの実行とサポートに仮想マシンを必要とします。JVM の設定は、Enterprise Server の構成の一部です。
ここでは、次のテーマを取り上げます。
Java 構成または domain.xml ファイルのプロファイラ要素に JVM オプションを作成するには、リモートモードで create-jvm-options サブコマンドを使用します。プロファイラ用に作成された JVM オプションは、プロファイラを開始する設定を記録するために使用されます。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
create-jvm-options(1) サブコマンドを使用して、JVM オプションを作成します。
複数の JVM オプションを作成する場合は、コロン (:) を使用してオプションを区切ります。JVM オプション自体にコロン (:) が含まれている場合は、バックスラッシュ (\) を使用して区切り記号のコロンと区別します。
このサブコマンドのプロパティーについては、このマニュアルページに記載されています。
変更内容を適用するために、Enterprise Server を再起動します。「ドメインの再起動」を参照してください。
この例では、複数の Java システムプロパティーを設定します。
asadmin> create-jvm-options -Dunixlocation=/root/example: -Dvariable=\$HOME: -Dwindowslocation=d\\:\\\sun\\\appserver: -Doption1=-value1 created 4 option(s) Command create-jvm-options executed successfully. |
コマンド行に asadmin help create-jvm-options と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
既存の JVM オプションを一覧表示するには、リモートモードで list-jvm-options サブコマンドを使用します。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
list-jvm-options(1) サブコマンドを使用して、JVM オプションを一覧表示します。
この例では、すべての JVM オプションを表示します。
asadmin> list-jvm-options -Djava.security.auth.login.config=${com.sun.aas.instanceRoot}/config/login.conf -XX: LogVMOutput -XX: UnlockDiagnosticVMOptions -Dcom.sun.enterprise.config.config_environment_factory_class=com.sun.enterprise. config.serverbeans.AppserverConfigEnvironmentFactory -Djavax.net.ssl.keyStore=${com.sun.aas.instanceRoot}/config/keystore.jks -XX:NewRatio=2 -Djava.security.policy=${com.sun.aas.instanceRoot}/config/server.policy -Djdbc.drivers=org.apache.derby.jdbc.ClientDriver -Djavax.net.ssl.trustStore=${com.sun.aas.instanceRoot}/config/cacerts.jks -client -Djava.ext.dirs=${com.sun.aas.javaRoot}/lib/ext${path.separator}${com.sun.aas.ja vaRoot}/jre/lib/ext${path.separator}${com.sun.aas.instanceRoot}/lib/ext${path.se parator}${com.sun.aas.derbyRoot}/lib -Xmx512m -XX:LogFile=${com.sun.aas.instanceRoot}/logs/jvm.log -Djava.endorsed.dirs=${com.sun.aas.installRoot}/lib/endorsed Command list-jvm-options executed successfully. |
コマンド行に asadmin help list-jvm-options と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
Java 構成または domain.xml ファイルのプロファイラ要素から JVM オプションを削除するには、リモートモードで delete-jvm-options サブコマンドを使用します。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
list-jvm-options(1) サブコマンドを使用して、JVM オプションを一覧表示します。
必要に応じて、JVM オプションを削除することをユーザーに通知します。
delete-jvm-options(1) サブコマンドを使用して、JVM オプションを削除します。
複数の JVM オプションを削除する場合は、コロン (:) を使用してオプションを区切ります。JVM オプション自体にコロンが含まれている場合は、バックスラッシュ (\) を使用して区切り記号のコロンと区別します。
変更内容を適用するために、Enterprise Server を再起動します。「ドメインの再起動」を参照してください。
この例では、1 つの JVM オプションを削除します。
asadmin> delete-jvm-options -Dopt1=A deleted 1 option(s) Command delete-jvm-options executed successfully. |
この例では、複数の JVM オプションを削除します。
asadmin> delete-jvm-options -Doption1=-value1:-Dvariable=\$HOME deleted 2 option(s) Command delete-jvm-options executed successfully. |
コマンド行に asadmin help delete-jvm-options と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
指定したドメイン管理サーバー (DAS) のスレッド (スタックトレースのダンプ)、クラス、メモリー、およびロガーを示す JVM レポートを生成するには、リモートモードで generate-jvm-report サブコマンドを使用します。生成できるレポートのタイプは、概要 (デフォルト)、クラス、スレッド、およびログです。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
generate-jvm-report(1) サブコマンドを使用して、レポートを生成します。
この例では、スレッド、クラス、およびメモリーの概要情報を表示します。
asadmin> generate-jvm-report --type summary Operating System Information: Name of the Operating System: Windows XP Binary Architecture name of the Operating System: x86, Version: 5.1 Number of processors available on the Operating System: 2 System load on the available processors for the last minute: NOT_AVAILABLE. (Sum of running and queued runnable entities per minute). . , . user.home = C:\Documents and Settings\Jennifer user.language = en user.name = Jennifer user.timezone = America/New_York user.variant = variable = \$HOME web.home = C:\Preview\v3_Preview_release\distributions\web\target\ glassfish\modules\web Command generate-jvm-report executed successfully. |
コマンド行に asadmin help generate-jvm-report と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
「プロファイラ」は、サーバーパフォーマンスの解析に使用される情報を生成します。ここでは、次のテーマを取り上げます。
サーバーインスタンスは、Java 構成内のプロファイラ要素によって、特定のプロファイラと連動しています。プロファイラ用に作成された JVM オプションは、特定のプロファイラの有効化に必要な設定を記録するために使用されます。Java 構成にプロファイラ要素を作成するには、リモートモードで create-profiler サブコマンドを使用します。
存在できるプロファイラは 1 つだけです。すでにプロファイラが存在している場合はエラーメッセージが表示され、新しいプロファイラを作成する前に古いプロファイラを削除するように指示されます。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
create-profiler(1) サブコマンドを使用して、プロファイラを作成します。
このサブコマンドのプロパティーについては、このマニュアルページに記載されています。
変更内容を適用するために、Enterprise Server を再起動します。
「ドメインの再起動」を参照してください。
この例では、sample_profiler という名前のプロファイラを作成します。
asadmin> create-profiler --classpath=/home/appserver/ --nativelibrarypath=/u/home/lib --enabled=false --property=defaultuser=admin:password=adminadmin sample_profiler Command create-profiler executed successfully. |
コマンド行に asadmin help create-profiler と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。
Java 構成からプロファイラ要素を削除するには、リモートモードで delete-profiler サブコマンドを使用します。削除のあと、新しいプロファイラを作成できます。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
delete-profiler(1) サブコマンドを使用して、プロファイラを削除します。
変更内容を適用するために、Enterprise Server を再起動します。
「ドメインの再起動」を参照してください。
この例では、sample_profiler という名前のプロファイラを削除します。
asadmin> delete-profiler sample_profiler Command delete-profiler executed successfully. |
コマンド行に asadmin help delete-profiler と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。