ToolTalk ユーザーズガイド

複数セッションの結合

複数のセッションを結合する場合、ユーザーは要求とポイントツーポイントメッセージに対する応答を自動的に受け取りますが、新しいセッションを明示的に結合しないかぎり通知を受け取ることはありません。次のコード例は、複数のセッションを結合する方法を示します。

tt_default_session_set(new_session_identifier);
tt_open();
tt_session_join(new_session); 

複数のセッションを効果的に使用するには、ユーザーが、対象とするセッションのセッション ID を格納しなければなりません。このセッションは、tt_open を使用して新しいセッションを開始する前に、tt_default_session_set にこれらの識別子を渡すためのものです。つまり、ユーザーは、システム上のファイルに値 (ttsession が環境変数 _SUN_TT_SESSION に格納する値) を配置する必要があり、これによって他の ToolTalk クライアントがそのファイルに含まれるセッション ID の値にアクセスでき、その値を使用して非デフォルトセッションを開始できます。たとえばユーザーは、セッション ID を「明らかに認識されている」ファイルに格納し、その後ファイル範囲指定のメッセージ (このファイルを示す) を、適切なパターンを登録したすべてのクライアントへ送信できます。その場合クライアントは、配信先ファイルを開始する情報を得て、そこから 1 つ以上のセッション ID を読み取ります。そしてこれらのセッション ID (tt_open を伴う) を使用して、非デフォルトセッションを開始します。これに代わる方法としては、たとえば、ネームサービスまたは第三者データベースを使用してセッション ID を通知するなどの手段があります。


注 –

ttsession セッション ID が、どのように格納されて対象とするクライアントに渡されるかは、ToolTalk プロトコルの範囲を越えており、システムのアーキテクチャに基づいて決定されなければなりません。