Solaris ボリュームマネージャの管理

Procedureディスクセットを取得するには


注 –

このオプションは複数所有者ディスクセット には使用できません。


    次のどちらかの方法でディスクセットを取得します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。取得するディスクセットで右マウスボタンをクリックします。メニューから「所有権取得 (Take Ownership)」を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metaset コマンドを実行します。


      # metaset -s diskset-name -t -f 
      
    -s diskset-name

    取得するディスクセットの名前を指定します。

    -t

    ディスクセットを取得することを意味します。

    -f

    ディスクセットを強制的に取得することを意味します。

    詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。

    1 時点で 1 つのホストだけがディスクセットを所有できます。ディスクセットのあるホストがそのディスクセットを取得すると、このディスクセットのほかのホストは、このディスクセットのディスクのデータにアクセスできません。

    metaset コマンドはデフォルトの動作で、ディスクセットの所有権が与えられているホスト上で解放が可能な場合にかぎり、ホストにディスクセットを取得させます。ディスクセットを強制的に取得する場合は、-f オプションを指定します。このオプションを指定すると、ディスクセットは、別のホストが所有しているか否かにかかわらず、このホストによって取得されます。この方法は、通常、ディスクセットを共有するホストの 1 つが停止したり、通信していないときに使用されます。ディスクセットを強制的に取得させられた他のホストは、このディスクセットの入出力操作を試みたときにパニック状態になります。


    注 –

    ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。



例 19–8 ディスクセットを取得する

次の例では、ホスト host1 がホスト host2 と通信します。この通信によって、ホスト host1 がディスクセットの取得を試みる前に、ホスト host2 がディスクセットを解放することが保証されます。


host1# metaset
...
Set name = blue, Set number = 1
 
Host                Owner
  host1
  host2
...
host1# metaset -s blue -t
host2# metaset
...
Set name = blue, Set number = 1
 
Host                Owner
  host1                Yes
  host2
...

host2 がディスクセット blue を所有していた場合、前の出力の「Owner」欄はそのまま空白になります。metaset コマンドは、ホストがディスクセット所有コマンドを発行したかどうかを示すだけです。



例 19–9 ディスクセットを強制的に取得する

次の例では、ホストがほかのホストと通信しないで、ディスクセットを取得します。-f オプションによって、警告を出さないまま、ディスクセット内のディスクが強制的に取得されます。他のホストがディスクセットを所有していた場合には、そのホストが、ディスクセットの入出力操作を試みたときにパニックを引き起こします。


# metaset -s blue -t -f