Solaris のシステム管理 (基本編)

パッチの種類

「パッチ」とは、Oracle Solaris OS 内またはその他のサポート対象ソフトウェア内の既知または潜在的な問題に対する修正をまとめたものです。また、パッチは、特定のソフトウェアリリースに対する新機能や機能拡張の提供も行います。パッチは、既存のファイルやディレクトリを置換または更新するファイルやディレクトリから構成されます。ほとんどのパッチは、一連の疎パッケージとして提供されます。パッケージの詳細は、第 20 章ソフトウェアの管理 (概要)を参照してください。

ソフトウェアの「更新」とは、既存の問題を訂正したり機能を導入したりするために、ソフトウェアに適用する変更のことです。また、更新は、ソフトウェア更新をシステムに適用するプロセスでもあります。

patchadd コマンドを使用すれば、Oracle Solaris システム上でパッチを管理できます。

署名付きパッチと署名なしパッチ

署名付き」とは、「デジタル署名」が適用されたパッチのことです。パッチのデジタル署名が検証されると、その署名の適用後にそのパッチが変更されていないことが保証されます。パッチがユーザーのシステムに「ダウンロードされた」後、署名付きパッチのデジタル署名は検証されます。

2.6 以降のリリースの Oracle Solaris 用パッチは、署名付きパッチおよび署名なしパッチとして利用可能です。署名なしパッチにはデジタル署名は含まれていません。


注 –

patchadd コマンドを使用して署名付きパッチを追加および削除するプロセスには、信頼される証明書を keytool ユーティリティーを使用して取得および適用する作業が含まれます。Oracle Solaris のこのリリースでの keytool ユーティリティーの使用に関連する手順については、この章では詳しく説明していません。keytool ユーティリティーを使用して信頼される証明書をインポートおよびエクスポートする詳細な手順については、http://download.oracle.com/docs/cd/E17476_01/javase/1.4.2/docs/tooldocs/solaris/keytool.html を参照してください。


patchadd コマンドを使ってシステムにパッチを適用する方法については、patchadd コマンドによるパッチの管理 (作業マップ)」を参照してください。

署名付きパッチに関するその他の概要情報については、「署名付きのパッケージ、パッチ、およびソフトウェア更新」を参照してください。